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第15章 ラストチャンスは突然に?
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だけども信子は、水晶の玉から目を離せない。
その少年の顏は、どこかで見たことがあるような気がするけれど…
だけどまだ、頭にモヤがかかって、よくは思い出せない。
「で、どうする?やっぱり、会いたい?」
あなたの意志にまかせるわ…と、魔法使いのおばあさんは、まっすぐに
彼女を見つめる。
その瞳は暗くて、闇のように深いものだった。
どうしよう…
信子はそう思うけれど、彼女の心はもうすでに、決まっていた。
記憶が消えていても、心だけはこんなにも愛しい想いがするのは…
やはり自分の大切な弟だからだろう。
記憶がすっかりなくなってしまっている、というのに、
その少年から目が離せない…
直に、どうしても会いたい…
切実にそう思う。
「もちろん!どこに行けば、会えますか?」
やや食いつき気味に、信子が尋ねると
「そう、やっぱり、そうなのねぇ~」
魔法使いは、じぃっと透明の球体の中で、動き回る少年の姿を見つめる。
「わかった!じゃあ、会わせてあげるわ」
魔法使いは、大きくうなづいた。
「ホントですか?」
信子は思わず、声をあげる。
「しぃ~っ」
すぐさま、魔法使いはたしなめる。
「あっ、そうかぁ」
隣でカスミさんが寝ているのを思い出し、信子はあわてて口をつぐむ。
不思議なものだ…
すっかり顔を忘れてしまっていた、というのに、水晶の玉を見つめているうちに、
ジワジワと…これが自分の探している弟なのだ、と気が付いた。
記憶とか、ハッキリとした確信がなくても、心だけはごまかせないようで、
思わず目尻に、涙のしずくが浮かび上がってくる。
自分の弟なのに!
どうして自分は…こんな大切なことを、忘れてしまっていたおだろう…
なんてことなんだ、と信子は自分のことを責めていた。
すると魔法使いのおばあさんは、
「大丈夫よ」と言い、
「仕方がないわよ、魔法の力は、そう簡単には解けないもの…」
私があなたでも、きっとそうだわ、と慰めるように言った。
その少年の顏は、どこかで見たことがあるような気がするけれど…
だけどまだ、頭にモヤがかかって、よくは思い出せない。
「で、どうする?やっぱり、会いたい?」
あなたの意志にまかせるわ…と、魔法使いのおばあさんは、まっすぐに
彼女を見つめる。
その瞳は暗くて、闇のように深いものだった。
どうしよう…
信子はそう思うけれど、彼女の心はもうすでに、決まっていた。
記憶が消えていても、心だけはこんなにも愛しい想いがするのは…
やはり自分の大切な弟だからだろう。
記憶がすっかりなくなってしまっている、というのに、
その少年から目が離せない…
直に、どうしても会いたい…
切実にそう思う。
「もちろん!どこに行けば、会えますか?」
やや食いつき気味に、信子が尋ねると
「そう、やっぱり、そうなのねぇ~」
魔法使いは、じぃっと透明の球体の中で、動き回る少年の姿を見つめる。
「わかった!じゃあ、会わせてあげるわ」
魔法使いは、大きくうなづいた。
「ホントですか?」
信子は思わず、声をあげる。
「しぃ~っ」
すぐさま、魔法使いはたしなめる。
「あっ、そうかぁ」
隣でカスミさんが寝ているのを思い出し、信子はあわてて口をつぐむ。
不思議なものだ…
すっかり顔を忘れてしまっていた、というのに、水晶の玉を見つめているうちに、
ジワジワと…これが自分の探している弟なのだ、と気が付いた。
記憶とか、ハッキリとした確信がなくても、心だけはごまかせないようで、
思わず目尻に、涙のしずくが浮かび上がってくる。
自分の弟なのに!
どうして自分は…こんな大切なことを、忘れてしまっていたおだろう…
なんてことなんだ、と信子は自分のことを責めていた。
すると魔法使いのおばあさんは、
「大丈夫よ」と言い、
「仕方がないわよ、魔法の力は、そう簡単には解けないもの…」
私があなたでも、きっとそうだわ、と慰めるように言った。
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