159 / 250
第15章 ラストチャンスは突然に?
15
しおりを挟む
「で…思い出した?」
いたわる目付きで、魔法使いが信子を見ると…
信子は黙って、頭を振る。
「いいのよ、覚えていなくったって…
心が反応するのなら、それでいいの、上出来よ」
励ますように、魔法使いが言った。
「わかった、じゃあ明日ね!
あなたに会いに行くよう、うまくやってあげるわ」
魔法使いのおばあさんは、ニコニコしながらそう言った。
「えっ、出来るの?」
信子はひそかに…この人は、魔法使いとしては、二流だと思っていた。
「出来るわよ!
だって、これでも私…魔法使いのはしくれなんですもの!」
胸を張って言うのを見て、信子はさらに不安になった。
だって、不測の事態とはいえ、自分とシンデレラを間違えて、
トンネルの向こうへ、飛ばされてきたのだから…
うまくいくのかどうか、とても気になるのだ。
「あら、あらぁ~!
今度は絶対、大丈夫よぉ」
ニコリと笑う。
「それよりも…あなたはこれから、どうしたいのか、ちゃんと考えて
おいてね!」
もう1度、確認するように、魔法使いは言った。
信子は「はい」と大きく頭を振って、うなづいた。
静かに夜がふけていく…
疲れているはずなのに、魔法使いのおばあさんが消えてからも、
すっかり目が冴えてしまった。
頭のシンが、キンと冷えている。
窓を開けると、流れ星が弧を描いて、漆黒の空を流れて行くのが見えた。
信子は窓の外をながめて、しばらく空をあおぐ。
明日から、どうしよう…
ふと考えながら、まだ頭の中が混乱するままに、じぃっと隣の部屋で
寝ている、カスミさんの寝息の音を、聞くとはなしに聞いていた…
いたわる目付きで、魔法使いが信子を見ると…
信子は黙って、頭を振る。
「いいのよ、覚えていなくったって…
心が反応するのなら、それでいいの、上出来よ」
励ますように、魔法使いが言った。
「わかった、じゃあ明日ね!
あなたに会いに行くよう、うまくやってあげるわ」
魔法使いのおばあさんは、ニコニコしながらそう言った。
「えっ、出来るの?」
信子はひそかに…この人は、魔法使いとしては、二流だと思っていた。
「出来るわよ!
だって、これでも私…魔法使いのはしくれなんですもの!」
胸を張って言うのを見て、信子はさらに不安になった。
だって、不測の事態とはいえ、自分とシンデレラを間違えて、
トンネルの向こうへ、飛ばされてきたのだから…
うまくいくのかどうか、とても気になるのだ。
「あら、あらぁ~!
今度は絶対、大丈夫よぉ」
ニコリと笑う。
「それよりも…あなたはこれから、どうしたいのか、ちゃんと考えて
おいてね!」
もう1度、確認するように、魔法使いは言った。
信子は「はい」と大きく頭を振って、うなづいた。
静かに夜がふけていく…
疲れているはずなのに、魔法使いのおばあさんが消えてからも、
すっかり目が冴えてしまった。
頭のシンが、キンと冷えている。
窓を開けると、流れ星が弧を描いて、漆黒の空を流れて行くのが見えた。
信子は窓の外をながめて、しばらく空をあおぐ。
明日から、どうしよう…
ふと考えながら、まだ頭の中が混乱するままに、じぃっと隣の部屋で
寝ている、カスミさんの寝息の音を、聞くとはなしに聞いていた…
0
あなたにおすすめの小説
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
わたしにしか懐かない龍神の子供(?)を拾いました~可愛いんで育てたいと思います
あきた
ファンタジー
明治大正風味のファンタジー恋愛もの。
化物みたいな能力を持ったせいでいじめられていたキイロは、強引に知らない家へ嫁入りすることに。
所が嫁入り先は火事だし、なんか子供を拾ってしまうしで、友人宅へ一旦避難。
親もいなさそうだし子供は私が育てようかな、どうせすぐに離縁されるだろうし。
そう呑気に考えていたキイロ、ところが嫁ぎ先の夫はキイロが行方不明で発狂寸前。
実は夫になる『薄氷の君』と呼ばれる銀髪の軍人、やんごとなき御家柄のしかも軍でも出世頭。
おまけに超美形。その彼はキイロに夢中。どうやら過去になにかあったようなのだが。
そしてその彼は、怒ったらとんでもない存在になってしまって。
※タイトルはそのうち変更するかもしれません※
※お気に入り登録お願いします!※
私の存在
戒月冷音
恋愛
私は、一生懸命生きてきた。
何故か相手にされない親は、放置し姉に顎で使われてきた。
しかし15の時、小学生の事故現場に遭遇した結果、私の生が終わった。
しかし、別の世界で目覚め、前世の知識を元に私は生まれ変わる…
追放令嬢、辺境王国で無双して王宮を揺るがす
yukataka
ファンタジー
王国随一の名門ハーランド公爵家の令嬢エリシアは、第一王子の婚約者でありながら、王宮の陰謀により突然追放される。濡れ衣を着せられ、全てを奪われた彼女は極寒の辺境国家ノルディアへと流される。しかしエリシアには秘密があった――前世の記憶と現代日本の経営知識を持つ転生者だったのだ。荒廃した辺境で、彼女は持ち前の戦略眼と人心掌握術で奇跡の復興を成し遂げる。やがて彼女の手腕は王国全土を震撼させ、自らを追放した者たちに復讐の刃を向ける。だが辺境王ルシアンとの運命的な出会いが、彼女の心に新たな感情を芽生えさせていく。これは、理不尽に奪われた女性が、知略と情熱で世界を変える物語――。
【連載版】ヒロインは元皇后様!?〜あら?生まれ変わりましたわ?〜
naturalsoft
恋愛
その日、国民から愛された皇后様が病気で60歳の年で亡くなった。すでに現役を若き皇王と皇后に譲りながらも、国内の貴族のバランスを取りながら暮らしていた皇后が亡くなった事で、王国は荒れると予想された。
しかし、誰も予想していなかった事があった。
「あら?わたくし生まれ変わりましたわ?」
すぐに辺境の男爵令嬢として生まれ変わっていました。
「まぁ、今世はのんびり過ごしましょうか〜」
──と、思っていた時期がありましたわ。
orz
これは何かとヤラカシて有名になっていく転生お皇后様のお話しです。
おばあちゃんの知恵袋で乗り切りますわ!
『悪役令嬢』は始めません!
月親
恋愛
侯爵令嬢アデリシアは、日本から異世界転生を果たして十八年目になる。そんな折、ここ数年ほど抱いてきた自身への『悪役令嬢疑惑』が遂に確信に変わる出来事と遭遇した。
突き付けられた婚約破棄、別の女性と愛を語る元婚約者……前世で見かけたベタ過ぎる展開。それを前にアデリシアは、「これは悪役令嬢な自分が逆ざまぁする方の物語では」と判断。
と、そこでアデリシアはハッとする。今なら自分はフリー。よって、今まで想いを秘めてきた片想いの相手に告白できると。
アデリシアが想いを寄せているレンは平民だった。それも二十も年上で子持ちの元既婚者という、これから始まると思われる『悪役令嬢物語』の男主人公にはおよそ当て嵌まらないだろう人。だからレンに告白したアデリシアに在ったのは、ただ彼に気持ちを伝えたいという思いだけだった。
ところがレンから来た返事は、「今日から一ヶ月、僕と秘密の恋人になろう」というものだった。
そこでアデリシアは何故『一ヶ月』なのかに思い至る。アデリシアが暮らすローク王国は、婚約破棄をした者は一ヶ月、新たな婚約を結べない。それを逆手に取れば、確かにその間だけであるならレンと恋人になることが可能だと。
アデリシアはレンの提案に飛び付いた。
そして、こうなってしまったからには悪役令嬢の物語は始めないようにすると誓った。だってレンは男主人公ではないのだから。
そんなわけで、自分一人で立派にざまぁしてみせると決意したアデリシアだったのだが――
※この作品は、『小説家になろう』様でも公開しています。
召喚とか聖女とか、どうでもいいけど人の都合考えたことある?
浅海 景
恋愛
水谷 瑛莉桂(みずたに えりか)の目標は堅実な人生を送ること。その一歩となる社会人生活を踏み出した途端に異世界に召喚されてしまう。召喚成功に湧く周囲をよそに瑛莉桂は思った。
「聖女とか絶対ブラックだろう!断固拒否させてもらうから!」
ナルシストな王太子や欲深い神官長、腹黒騎士などを相手に主人公が幸せを勝ち取るため奮闘する物語です。
『まて』をやめました【完結】
かみい
恋愛
私、クラウディアという名前らしい。
朧気にある記憶は、ニホンジンという意識だけ。でも名前もな~んにも憶えていない。でもここはニホンじゃないよね。記憶がない私に周りは優しく、なくなった記憶なら新しく作ればいい。なんてポジティブな家族。そ~ねそ~よねと過ごしているうちに見たクラウディアが以前に付けていた日記。
時代錯誤な傲慢な婚約者に我慢ばかりを強いられていた生活。え~っ、そんな最低男のどこがよかったの?顔?顔なの?
超絶美形婚約者からの『まて』はもう嫌!
恋心も忘れてしまった私は、新しい人生を歩みます。
貴方以上の美人と出会って、私の今、充実、幸せです。
だから、もう縋って来ないでね。
本編、番外編含め完結しました。ありがとうございます
※小説になろうさんにも、別名で載せています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる