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第17章 水晶玉の向こうから…
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(この子って…ジュンヤ?)
どういうこと?と思うけれども…
信子はあえて、口に出すのをガマンして、じぃっと見つめる。
すると
「これって、ボク?」
驚いた顔で、ジュンヤが水晶の中をのぞき込む。
「ねぇ、どうなってるの?」
さらに聞くので、
「しぃ~っ!」
いたずらっぽい顔をして、魔法使いが声をひそめる。
(一体、どういうつもり?)
信子は、魔法使いの意図がよくわからない…
水晶玉の中の男の子は、何かを探しているようだ。
ジュンヤは案の定、辺りをキョロキョロとして、
「ねぇ、これって、隠しカメラ?
なんで、ボクが…」
不思議な球体に、不信感をあらわにする。
すると水晶玉の男の子の向こうの方から、
「ジュンヤ…ちょっと、いらっしゃい」
女の人の声が聞こえてくる。
「あっ、お母さんだ!」
「お義母さん?」
一緒に水晶球をのぞき込んでいた、信子とジュンヤの声が重なる…
「えっ?」
彼は思わず、信子の顏を見つめる。
どうしてこの人が、と驚いているようだ。
思わず信子は、自制心がきかなくなり、
「ねぇ、私の事、わからない?
信子よ!
あなたの姉さんよ!」
こらえきれずに、思わず声を強めて、ジュンヤに話しかける。
「えっ」
ジュンヤは大きく目を見開いて、あらためて信子を見る。
「姉さん?」
その声は、かすかに…震えている。
「ね、わからない?
私たち、ずっと一緒にいたよね?
母さんが亡くなってからも、いつも一緒にいたよね?
幼稚園のお迎えをしたり、
お弁当を作ったり、
一緒に手をつないで、歩いたよね?」
お願い、どうか思い出して…
思わず口調を強くして、弟に向かって言うと、
「えっ」
なんで知っているの?と、目を大きく見開いたまま、ただひたすらに
「姉さん?」と繰り返し、つぶやいていた。
どういうこと?と思うけれども…
信子はあえて、口に出すのをガマンして、じぃっと見つめる。
すると
「これって、ボク?」
驚いた顔で、ジュンヤが水晶の中をのぞき込む。
「ねぇ、どうなってるの?」
さらに聞くので、
「しぃ~っ!」
いたずらっぽい顔をして、魔法使いが声をひそめる。
(一体、どういうつもり?)
信子は、魔法使いの意図がよくわからない…
水晶玉の中の男の子は、何かを探しているようだ。
ジュンヤは案の定、辺りをキョロキョロとして、
「ねぇ、これって、隠しカメラ?
なんで、ボクが…」
不思議な球体に、不信感をあらわにする。
すると水晶玉の男の子の向こうの方から、
「ジュンヤ…ちょっと、いらっしゃい」
女の人の声が聞こえてくる。
「あっ、お母さんだ!」
「お義母さん?」
一緒に水晶球をのぞき込んでいた、信子とジュンヤの声が重なる…
「えっ?」
彼は思わず、信子の顏を見つめる。
どうしてこの人が、と驚いているようだ。
思わず信子は、自制心がきかなくなり、
「ねぇ、私の事、わからない?
信子よ!
あなたの姉さんよ!」
こらえきれずに、思わず声を強めて、ジュンヤに話しかける。
「えっ」
ジュンヤは大きく目を見開いて、あらためて信子を見る。
「姉さん?」
その声は、かすかに…震えている。
「ね、わからない?
私たち、ずっと一緒にいたよね?
母さんが亡くなってからも、いつも一緒にいたよね?
幼稚園のお迎えをしたり、
お弁当を作ったり、
一緒に手をつないで、歩いたよね?」
お願い、どうか思い出して…
思わず口調を強くして、弟に向かって言うと、
「えっ」
なんで知っているの?と、目を大きく見開いたまま、ただひたすらに
「姉さん?」と繰り返し、つぶやいていた。
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