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第19章 夢よ、もう1度
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まさかカスミさんに、見せるわけにはいかない…
とりあえず、どこかにしまおう、と思う。
もちろん安全な場所など、思いつきもしない。
そっとソファーの側に、カバンを置くと、買ってきたばかりの
下着などと共に、バスケットの側に置いた。
なぜだか信子は、ソワソワと落着きがない。
悪いことではないのだけれど…何となく後ろめたい気持ちになる。
カスミさんには言えない秘密を、持ってしまった…と感じた。
月の光を浴びて、ガラスの靴はキラリと光る。
もしかして…自分をまた、どこかへ連れて行ってくれるのではないか…
と、信子は少しだけ、夢想した。
「ね、信子ちゃん、あなた…学校へ行ってみない?」
このまま家で、ゴロゴロしているのはよくない…と、カスミさんは
心配そうな顔をして、信子に聞いた。
この家に来て、1週間。
家とスーパーと公園くらいしか、出かけない彼女に、カスミさんは
気にしているのだ。
「タクトと相談してね、何とかあなたを…学校へ行かせようと
考えているのよ」
じぃっと信子の顏を見詰めて、カスミさんは言う。
この子…まだ義務教育なんじゃあないの、と疑っているのだ。
「ね、あなた…今、幾つ?」
そのものズバリを聞いてくる。
信子はためらいつつも、
「15です」
小声で言う。
もしかして…黙っておいた方が、よかったのかしら…?
ちょっとだけ、迷っていた。
「ふぅーん、15かぁ」
腕組みをしながら、カスミさんは言う。
「…ということは…中学3年生?」
やはり、そうきたかぁ~と、信子は目を泳がせた。
とりあえず、どこかにしまおう、と思う。
もちろん安全な場所など、思いつきもしない。
そっとソファーの側に、カバンを置くと、買ってきたばかりの
下着などと共に、バスケットの側に置いた。
なぜだか信子は、ソワソワと落着きがない。
悪いことではないのだけれど…何となく後ろめたい気持ちになる。
カスミさんには言えない秘密を、持ってしまった…と感じた。
月の光を浴びて、ガラスの靴はキラリと光る。
もしかして…自分をまた、どこかへ連れて行ってくれるのではないか…
と、信子は少しだけ、夢想した。
「ね、信子ちゃん、あなた…学校へ行ってみない?」
このまま家で、ゴロゴロしているのはよくない…と、カスミさんは
心配そうな顔をして、信子に聞いた。
この家に来て、1週間。
家とスーパーと公園くらいしか、出かけない彼女に、カスミさんは
気にしているのだ。
「タクトと相談してね、何とかあなたを…学校へ行かせようと
考えているのよ」
じぃっと信子の顏を見詰めて、カスミさんは言う。
この子…まだ義務教育なんじゃあないの、と疑っているのだ。
「ね、あなた…今、幾つ?」
そのものズバリを聞いてくる。
信子はためらいつつも、
「15です」
小声で言う。
もしかして…黙っておいた方が、よかったのかしら…?
ちょっとだけ、迷っていた。
「ふぅーん、15かぁ」
腕組みをしながら、カスミさんは言う。
「…ということは…中学3年生?」
やはり、そうきたかぁ~と、信子は目を泳がせた。
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