80 / 286
第6章 禁断の花園
1
しおりを挟む
男たちは先ほどから、1階のひと気のないロビーに降りて
何やら話し合っている。
フロントには、夜勤の従業員がいるだけで、室内はシンと
静まり返っている。
時折電話が鳴るたびに、応対する声がやけに響いて来る。
彼らはなるべく、この密談を聞かれないようにと警戒して、
入り口の近くの柱の側のソファーを陣取っている。
売店はもう閉まっていて、灯りが消え、陳列棚を常夜灯がボンヤリと
照らしている。
「で、どうする?
このまま、待つ?」
賢人が秀人にうながすように聞く。
「どうせ、女性陣は、来ないんじゃあないの?」
別の男が、先ほどの…やけに反応が薄かったのを、少し気を悪くしている。
絶対に受ける、と自信をもって来たものの…フタを開けてみれば
思ったほどの展開がなくて、がっかりしているのだ。
「来ないなら、オレたちだけで、予定通り行こうぜ」
女にはわかるまい、と息巻いている。
先ほどから、黙り込んでいた秀人だが、まだじぃっと辛抱強く
エレベーターの方に目を向けて、静かに待っている。
「ちょっと待ってくれ。
たぶん…あの子たちは、来るはずだ」
先ほどからこうして、男たちを引き止めているのだ。
「ホントに来るのか?」
疑いのまなざしを男たちは向けるけれど、
「いや、たぶん、来る!」
なぜかやけに自信満々で答えるので、それならこれからどう回ろうかと、
話し合っているのだ。
「おまえ…あの新入生を狙っているんだろ?」
ニヤリと賢人は、秀人をこづく。
「ホントか?知らないぞぉ、カオリが怒っても」
「カオリがやきもち妬きだから、後が怖いぞぉ」
他人事なので、みんな無責任にからかう。
ニヤニヤとしながら、秀人をあげつらう。
「大丈夫だって!そんなんじゃあないから」
キッパリと言うけれど、他の男たちのニヤニヤ笑いは止まらない。
「ま、自業自得だな」
面白がって、秀人の腕をつっついた。
何やら話し合っている。
フロントには、夜勤の従業員がいるだけで、室内はシンと
静まり返っている。
時折電話が鳴るたびに、応対する声がやけに響いて来る。
彼らはなるべく、この密談を聞かれないようにと警戒して、
入り口の近くの柱の側のソファーを陣取っている。
売店はもう閉まっていて、灯りが消え、陳列棚を常夜灯がボンヤリと
照らしている。
「で、どうする?
このまま、待つ?」
賢人が秀人にうながすように聞く。
「どうせ、女性陣は、来ないんじゃあないの?」
別の男が、先ほどの…やけに反応が薄かったのを、少し気を悪くしている。
絶対に受ける、と自信をもって来たものの…フタを開けてみれば
思ったほどの展開がなくて、がっかりしているのだ。
「来ないなら、オレたちだけで、予定通り行こうぜ」
女にはわかるまい、と息巻いている。
先ほどから、黙り込んでいた秀人だが、まだじぃっと辛抱強く
エレベーターの方に目を向けて、静かに待っている。
「ちょっと待ってくれ。
たぶん…あの子たちは、来るはずだ」
先ほどからこうして、男たちを引き止めているのだ。
「ホントに来るのか?」
疑いのまなざしを男たちは向けるけれど、
「いや、たぶん、来る!」
なぜかやけに自信満々で答えるので、それならこれからどう回ろうかと、
話し合っているのだ。
「おまえ…あの新入生を狙っているんだろ?」
ニヤリと賢人は、秀人をこづく。
「ホントか?知らないぞぉ、カオリが怒っても」
「カオリがやきもち妬きだから、後が怖いぞぉ」
他人事なので、みんな無責任にからかう。
ニヤニヤとしながら、秀人をあげつらう。
「大丈夫だって!そんなんじゃあないから」
キッパリと言うけれど、他の男たちのニヤニヤ笑いは止まらない。
「ま、自業自得だな」
面白がって、秀人の腕をつっついた。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
【完結】捨てられた皇子の探し人 ~偽物公女は「大嫌い」と言われても殿下の幸せを願います~
ゆきのひ
恋愛
二度目の人生は、前世で慕われていた皇子から、憎悪される運命でした…。
騎士の家系に生まれたリュシー。実家の没落により、生きるために皇宮のメイドとなる。そんなリュシーが命じられたのは、廃屋同然の離宮でひっそりと暮らすセレスティアン皇子の世話係。
母を亡くして後ろ盾もなく、皇帝に冷遇されている幼い皇子に心を寄せたリュシーは、皇子が少しでも快適に暮らしていけるよう奮闘し、その姿に皇子はしだいに心開いていく。
そんな皇子との穏やかな日々に幸せを感じていたリュシーだが、ある日、毒を盛られて命を落とした……はずが、目を開けると、公爵令嬢として公爵家のベッドに横たわっていた。けれどその令嬢は、リュシーの死に因縁のある公爵の一人娘……。
望まぬ形で二度目の生を享けたリュシーと、その死に復讐を誓った皇子が、本当に望んでいた幸せを手に入れるまでのお話。
※本作は「小説家になろう」さん、「カクヨム」さんにも投稿しています。
※表紙画像はAIで作成したものです
魔法のいらないシンデレラ
葉月 まい
恋愛
『魔法のいらないシンデレラ』シリーズ Vol.1
ーお嬢様でも幸せとは限らないー
決められたレールではなく、
自分の足で人生を切り拓きたい
無能な自分に、いったい何が出来るのか
自分の力で幸せを掴めるのか
悩みながらも歩き続ける
これは、そんな一人の女の子の物語
言いたいことは、それだけかしら?
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
【彼のもう一つの顔を知るのは、婚約者であるこの私だけ……】
ある日突然、幼馴染でもあり婚約者の彼が訪ねて来た。そして「すまない、婚約解消してもらえないか?」と告げてきた。理由を聞いて納得したものの、どうにも気持ちが収まらない。そこで、私はある行動に出ることにした。私だけが知っている、彼の本性を暴くため――
* 短編です。あっさり終わります
* 他サイトでも投稿中
蒼き樹海の案内人
蒼月よる
ファンタジー
辺境の森で育った少年ユーリには、不思議な目がある。魔素の流れが光の粒として見えるのだ。
蒼の樹海——人を喰らう巨大な森に足を踏み入れた彼は、遺跡屋の青年カイと出会い、冒険者として歩み始める。樹海の奥に眠る遺跡、港街の裏に潜む陰謀、灰に覆われた滅びの国、そして首都に隠された世界の秘密。
仲間と共に世界を巡るうちに、ユーリは気づいていく。この世界の「魔法」も「神」も、すべてが何かの残骸なのではないか——と。
冒険・バトル・素材経済・食文化を軸に、ファンタジーの裏に潜むSF的真実へと辿り着く、全4巻の冒険ファンタジー。
この作品は以下の箇所にAI(Claude Code)を利用しています。
・世界観・設定の管理補助
・プロット段階の壁打ち
・作者による執筆後の校正
神様、ありがとう! 2度目の人生は破滅経験者として
たぬきち25番
ファンタジー
流されるままに生きたノルン伯爵家の領主レオナルドは貢いだ女性に捨てられ、領政に失敗、全てを失い26年の生涯を自らの手で終えたはずだった。
だが――気が付くと時間が巻き戻っていた。
一度目では騙されて振られた。
さらに自分の力不足で全てを失った。
だが過去を知っている今、もうみじめな思いはしたくない。
※他サイト様にも公開しております。
※※皆様、ありがとう! HOTランキング1位に!!読んで下さって本当にありがとうございます!!※※
※※皆様、ありがとう! 完結ランキング(ファンタジー・SF部門)1位に!!読んで下さって本当にありがとうございます!!※※
処刑台の皇妃、回帰して復讐を誓う ~冷酷公爵と偽りの婚約者~ おまえたちは許さない!
秦江湖
ファンタジー
皇妃エリアーナは、夫である皇帝アランと、たった一人の親友イザベラの策略により、無実の罪で処刑される。
民衆に罵られ、アランの冷酷な目とイザベラの嘲笑を「始まりの景色」として目に焼き付けながら絶命した彼女は、しかし、処刑の記憶を持ったまま三年前の過去に回帰する。
「おまえたちは許さない」
二度目の人生。
エリアーナの目的はただ一つ、自分を陥れた二人への完璧な復讐。
彼女はまず、アラン(皇太子)からの婚約内示を拒絶。そして、アラン最大の政敵である「北の冷血公爵」ルシアン・ヴァレリウスに接触する。
1周目で得た「未来の知識」を対価に、エリアーナはルシアンに持ちかける。
「貴方様には帝国の覇権を。わたくしには復讐の舞台を。そのための『契約婚約』を――」
憎悪を糧に生きる皇妃と、氷の瞳を持つ公爵。
二人の偽りの婚約の行く末は……
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる