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第9章 ネクストミッション!
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なんだかクマガイさんって、案外いい人そう…
それが待子の抱いた印象だ。
「でも…ひよりちゃんが来たら、どうするの?」
素朴な疑問を口にする。
するとクマガイさんは、鷹揚な顔で手を大きく広げると、
「心配しなくていいよ!ボクは…他にも行くトコあるから、
気にしないでいいよ」
にこやかな顔つきで、力こぶを作ってみせた。
暗くてどこかカビ臭い階段を上って行くと、3階の踊り場に
なぜか大きな矢印がある。
「あ、ここ、ここ!」
楽しそうに、クマガイさんが言うと、
「この矢印のトコだよ」
その表示を指差してみせた。
確かに壁沿いに、やけに目立つ赤い矢印が、ポツンポツンと
見えている。
なんの矢印?と思うけれど、クマガイさんは全く気にならないようで、
「うち…時々お客さんが来る時にね、もれなくみんなが聞くから…
わかりやすいようにと、矢印をつけたんだ」と言う。
本当にそれでわかったのか、と気になるけれど、
「それなら…1階にも、つければいいのに」
思わずポロリと待子は言う。
すると「あっ」とクマガイさんは振り向くと、
「そう言われれば、そうだね」
今さら気付いたような顔つきで、大きくうなづいた。
そんなので、大丈夫なのか、と思うけれども、
それまで黙ってもくもくと、ミカン箱を運んでいたサラさんが
クルリと振り向くと
「ホント、そうよねぇ~
この人、どこか1本、ネジが外れた感じなのよねぇ」
楽しそうにそう言う。
この2人、仲良さそうだなぁ~と、待子はふと気付く。
どんな関係?と思うけど、中々聞き出せない。
それに…サラさんのような、素敵な人だったら、
もっとカッコいい人が、いるかも…と思い、あわてて疑問を飲み込む。
すると、その様子を見ていたサラさんと、なぜか目が合った。
それが待子の抱いた印象だ。
「でも…ひよりちゃんが来たら、どうするの?」
素朴な疑問を口にする。
するとクマガイさんは、鷹揚な顔で手を大きく広げると、
「心配しなくていいよ!ボクは…他にも行くトコあるから、
気にしないでいいよ」
にこやかな顔つきで、力こぶを作ってみせた。
暗くてどこかカビ臭い階段を上って行くと、3階の踊り場に
なぜか大きな矢印がある。
「あ、ここ、ここ!」
楽しそうに、クマガイさんが言うと、
「この矢印のトコだよ」
その表示を指差してみせた。
確かに壁沿いに、やけに目立つ赤い矢印が、ポツンポツンと
見えている。
なんの矢印?と思うけれど、クマガイさんは全く気にならないようで、
「うち…時々お客さんが来る時にね、もれなくみんなが聞くから…
わかりやすいようにと、矢印をつけたんだ」と言う。
本当にそれでわかったのか、と気になるけれど、
「それなら…1階にも、つければいいのに」
思わずポロリと待子は言う。
すると「あっ」とクマガイさんは振り向くと、
「そう言われれば、そうだね」
今さら気付いたような顔つきで、大きくうなづいた。
そんなので、大丈夫なのか、と思うけれども、
それまで黙ってもくもくと、ミカン箱を運んでいたサラさんが
クルリと振り向くと
「ホント、そうよねぇ~
この人、どこか1本、ネジが外れた感じなのよねぇ」
楽しそうにそう言う。
この2人、仲良さそうだなぁ~と、待子はふと気付く。
どんな関係?と思うけど、中々聞き出せない。
それに…サラさんのような、素敵な人だったら、
もっとカッコいい人が、いるかも…と思い、あわてて疑問を飲み込む。
すると、その様子を見ていたサラさんと、なぜか目が合った。
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