223 / 428
第10章 思いがけない味方登場
5
しおりを挟む
「マスターとは、どんな関係なのかしらねぇ」
全く考えたこともないことを言うので…待子も確かにそうだ、と思う。
「たしか…ピアノを置かせてもらってる、と言ってたよね?」
そう言われればそうだが、よく考えればおかしな話だ。
「なんで、わざわざここに置くんだろ?
大家さんのとこに、置けばいいのに」
そう言うと、待子と杏子は、思わず顔を見合わせた。
マスターは、いつの間にか2人の側を離れて、カウンターに戻っている。
それをちらりと見て取ると、
「1人で忙しそうだね」
「せっかくだから、ここで働いたら」
杏子は待子にささやきかける。
それは、イヤではないけれど…
思いがけない展開に、待子は心を動かされる。
「どうせ、バイト探すんでしょ」
「いずれはね」
「なら、いいじゃない。
ここで決めたら?」
珍しくおせおせモードだ。
「確かにそうねぇ~
マスターも、優しそうな人だし…」
かなりその気になりかけてきた。
もう一押し、と思ったのか、
「そうそう!私もチョクチョク見に来るし…」
熱心に言う杏子に、
「ねぇ、杏子も一緒にしない?」
思わず誘ってみる。
すると予想外に、杏子は微妙な顔をする。
どうしたのかな、と見ていると…
「わたし、もう見つけたんだよね」
さりげない調子で、ボソリと杏子が言う。
えっ、そんな様子は、まったくなかったのに…
杏子と目が合うと、ヘヘッと笑いながら
「アパートの近くのコンビニ!
たまたま前を通りかかって、見つけたんだよね」
思わず杏子は、ピースサインを顔の横でした。
全く考えたこともないことを言うので…待子も確かにそうだ、と思う。
「たしか…ピアノを置かせてもらってる、と言ってたよね?」
そう言われればそうだが、よく考えればおかしな話だ。
「なんで、わざわざここに置くんだろ?
大家さんのとこに、置けばいいのに」
そう言うと、待子と杏子は、思わず顔を見合わせた。
マスターは、いつの間にか2人の側を離れて、カウンターに戻っている。
それをちらりと見て取ると、
「1人で忙しそうだね」
「せっかくだから、ここで働いたら」
杏子は待子にささやきかける。
それは、イヤではないけれど…
思いがけない展開に、待子は心を動かされる。
「どうせ、バイト探すんでしょ」
「いずれはね」
「なら、いいじゃない。
ここで決めたら?」
珍しくおせおせモードだ。
「確かにそうねぇ~
マスターも、優しそうな人だし…」
かなりその気になりかけてきた。
もう一押し、と思ったのか、
「そうそう!私もチョクチョク見に来るし…」
熱心に言う杏子に、
「ねぇ、杏子も一緒にしない?」
思わず誘ってみる。
すると予想外に、杏子は微妙な顔をする。
どうしたのかな、と見ていると…
「わたし、もう見つけたんだよね」
さりげない調子で、ボソリと杏子が言う。
えっ、そんな様子は、まったくなかったのに…
杏子と目が合うと、ヘヘッと笑いながら
「アパートの近くのコンビニ!
たまたま前を通りかかって、見つけたんだよね」
思わず杏子は、ピースサインを顔の横でした。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
10
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる