桜ハウスへいらっしゃい!

daisysacky

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第11章  新しい仲間たち

   18

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「ねぇ~それよりもさぁ、同級生なんだから…尊敬語はやめてよ。
 なんだかずいぶん、他人行儀だから…」
すぐさま待子は、佐伯さんに指摘されてしまう。
「いや…クセなんです」
そうは言うものの…こう見えて、かなりの人見知りなので、素に戻ったら、
さらに黙ってしまうのだ。
「うん…まぁいいわ!
 じゃあリンコって呼んで。
 かしこまったりしないで。こっちも気を遣うから」
ズバリと言う佐伯さんを見て…どうしてなの、とそう思う。
 これと言って、抜きんでた才能があるわけでもないのに、
自分など…相手にされるわけがない…
そう思っていたのに、佐伯さんはそんなことに気にせずに、グイグイ
待子に近付いてくる。

 入学式で、隣の席に座っていたので、かなり気になってチラチラ盗み見を
していたこと。
それでもどこのクラスに変わっても…たいてい近くの席で見かけて、いつも
気になっていたこと。
いつも杏子と楽しそうに、話しているのを、羨ましく思っていたこと…
などをマシンガントークで、ダダダと話続けた。
 さらに佐伯さんが、こんなにしゃべる人だ…というのも予想外で、
「いつも黙ってニコヤカにしているから、オットリとした人かと思った」
思わずポロリと言ってしまうと、
「えぇ~そうなのぉ?」
大きな口をあけて、ゲラゲラと彼女は笑いだした。
「えっ」
あまりの落差に、自分の持っていたイメージが、ガラガラと崩れ落ちる
のを感じる。
「よく言われるのよぉ」
さらに楽しそうに、佐伯さんは笑う。
「見た目とギャップが、こぉーんなにすごすぎるって!」
目をクリクリさせて、佐伯さんがそう言うので、
「それは言えてる!」
待子も思わず、クスリと笑った。
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