桜ハウスへいらっしゃい!

daisysacky

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第12章  桜ハウスへようこそ

   18

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  そんなかなり個性的なメンバーを見る佐伯さんは、引くどころか、
逆にどんどん近付いていく。
「いいですよねぇ~それって、若いってことですよねぇ」
誰よりも…この会を楽しんでいるようだ。
「あんたぁ~いい人だねぇ」
 だけどもなぜだか1番意気投合していたのは、1階に住む、外人コンビだ。
「あんたぁ、気に入ったよぉ~
 いっそのこと、ここに引っ越してきたら?」
グラスを片手に、ハンさんが流ちょうな日本語を話して、陽気に
声をはりあげる。
いつもにも増して、ハイテンションな2人だ。
それどころか…ますます上機嫌になる。

「ねぇ、誰かぁ~お酒を混ぜたりしてない?」
思わずレイコさんが、グラスに残るお茶のにおいをかぎなおした
くらいなのだ。
「あっ、それ いいですねぇ」
冗談かと思いきや、かなり気合の入った様子で、とても真剣な顔で、佐伯さんは言う。
「えっ?佐伯さん、まさかお酒、飲んでる?」
半分冗談で、待子が言う。
思わず待子が佐伯さんを突っつくと、
「いやだぁ、お茶に決まっているじゃないですかぁ」
気分がよくなり、なんだか陽気にケラケラ笑う。

おかしい、キャラ崩壊なのか?
初めて見る…陽気な佐伯さんの様子に驚く。
「いいなぁ~私もここに…住もうかなぁ」
思わずポロリと佐伯さんが言った。



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