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第15章 いのち短し 恋せよ乙女?
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「あら、いらっしゃい」
連絡をしなかったので、不在かもしれない…と、少し気になって
いたけれど、行ってみると…
作業部屋のドアから、のっそりと大きな体が顔をのぞかせていた。
「おや、久しぶり~どうしてた?」
突然の訪問に驚いている様子だったけれども、ちっとも迷惑そうな
顔は見せない。
いつもの穏やかな顔に、待子はようやくホッと安堵のため息を漏らした。
「あのぉ~突然なんですけど、頼まれてくれませんか?」
ドキドキしながら聞いた。
このクマガイさんは、今も1人きりなのだろうか…
ドアのすき間からのぞき込むと、
「あ、大丈夫だよ!
今丁度、休憩してたトコ」
と言って、ニッコリと微笑んだ。
クマガイさんは、普段は別の仕事をしているけれど、時々こうして、
作品展が近付くと、このスタジオにこもって、作品作りをする
本来はアマチュアのアーティストなのだ。
「なになに?待子ちゃんから頼まれごとって、
はじめてじゃない?」
クマのような大きな体を揺らして、ノソノソと扉を大きく開いた。
「初めてじゃあないですよ!
ほら、ひよりちゃん親子!」
ずばりと言うと、
「あぁ、そうだったねぇ~
でもあれは…サラさんからの頼みだったから」
にこやかに答える。
待子は少しばかり体をずらすと、後ろを振り向いて、佐伯さんを
手招きしている。
クマガイさんは、おや、という顔をして、じぃっと背後を見つめた。
連絡をしなかったので、不在かもしれない…と、少し気になって
いたけれど、行ってみると…
作業部屋のドアから、のっそりと大きな体が顔をのぞかせていた。
「おや、久しぶり~どうしてた?」
突然の訪問に驚いている様子だったけれども、ちっとも迷惑そうな
顔は見せない。
いつもの穏やかな顔に、待子はようやくホッと安堵のため息を漏らした。
「あのぉ~突然なんですけど、頼まれてくれませんか?」
ドキドキしながら聞いた。
このクマガイさんは、今も1人きりなのだろうか…
ドアのすき間からのぞき込むと、
「あ、大丈夫だよ!
今丁度、休憩してたトコ」
と言って、ニッコリと微笑んだ。
クマガイさんは、普段は別の仕事をしているけれど、時々こうして、
作品展が近付くと、このスタジオにこもって、作品作りをする
本来はアマチュアのアーティストなのだ。
「なになに?待子ちゃんから頼まれごとって、
はじめてじゃない?」
クマのような大きな体を揺らして、ノソノソと扉を大きく開いた。
「初めてじゃあないですよ!
ほら、ひよりちゃん親子!」
ずばりと言うと、
「あぁ、そうだったねぇ~
でもあれは…サラさんからの頼みだったから」
にこやかに答える。
待子は少しばかり体をずらすと、後ろを振り向いて、佐伯さんを
手招きしている。
クマガイさんは、おや、という顔をして、じぃっと背後を見つめた。
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