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第 16章 転がる石のように…
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「へぇ~大変だったんだねぇ。
ボクの方でも、注意して見ておくよ」
クマガイさんにうながされて、佐伯さんのことは気になるけれど、
「私のことは、気にしないで」と彼女も言うので、
気にしつつも、待子はバイトにも行った。
今日はサラさんが来ないかなぁ~と、期待して待つでもなしに、
仕事をしていると…
珍しく早い時間に、彼女は現れた。
ついあわてて、話しかけに行くと、マスターも気になっていたのか、
自らピッチャー(水差しです)を持って近付いて来た。
カウベルを鳴らして入って来ると、そのまままっすぐに、カウンターの隅っこに、
所在なさ気な様子で、サラさんは腰かける。
そこへめがけて近寄ると、
「あら、どうしたの?」
フッとこちらを見て、にこやかな顔で笑う。
すぐに待子は、コップを目の前に置くと、佐伯さんがストーカーに狙われている
旨を話す。
するとみるみる眉を曇らせて…
「その手口、前にも見たことがあるわ」と、考えこむのだった。
「えっ、そうなんですか?」
思わず身を乗り出して聞くと、すかさずマスターも待子の隣に並んで
聞き耳をたてるので、
「あらあら!2人して、サボッてちゃ、ダメでしょ?」
サラさんは、おかしそうに笑う。
サラさんは相変わらず、いつもと変わらない輝く笑顔を待子に向ける。
「あのぉ、今までどうしてたんですか?」
思わず待子が聞いた。
「へっ?」
意外なことを聞かれた、という顔をして、
「なに?普通にしてたよ」とサラさんは、ヘラリと笑う。
「ダメだよぉ、はぐらかしたりしちゃあ!
ちゃんと、答えてあげなくてよ」
後ろから、マスターが声をかけた。
マスターは、おそらくサラさんのことを、よく知っているのだ。
「なになに?」
サラさんはキラリと目を光らせると、コップの水を一口飲んだ。
ボクの方でも、注意して見ておくよ」
クマガイさんにうながされて、佐伯さんのことは気になるけれど、
「私のことは、気にしないで」と彼女も言うので、
気にしつつも、待子はバイトにも行った。
今日はサラさんが来ないかなぁ~と、期待して待つでもなしに、
仕事をしていると…
珍しく早い時間に、彼女は現れた。
ついあわてて、話しかけに行くと、マスターも気になっていたのか、
自らピッチャー(水差しです)を持って近付いて来た。
カウベルを鳴らして入って来ると、そのまままっすぐに、カウンターの隅っこに、
所在なさ気な様子で、サラさんは腰かける。
そこへめがけて近寄ると、
「あら、どうしたの?」
フッとこちらを見て、にこやかな顔で笑う。
すぐに待子は、コップを目の前に置くと、佐伯さんがストーカーに狙われている
旨を話す。
するとみるみる眉を曇らせて…
「その手口、前にも見たことがあるわ」と、考えこむのだった。
「えっ、そうなんですか?」
思わず身を乗り出して聞くと、すかさずマスターも待子の隣に並んで
聞き耳をたてるので、
「あらあら!2人して、サボッてちゃ、ダメでしょ?」
サラさんは、おかしそうに笑う。
サラさんは相変わらず、いつもと変わらない輝く笑顔を待子に向ける。
「あのぉ、今までどうしてたんですか?」
思わず待子が聞いた。
「へっ?」
意外なことを聞かれた、という顔をして、
「なに?普通にしてたよ」とサラさんは、ヘラリと笑う。
「ダメだよぉ、はぐらかしたりしちゃあ!
ちゃんと、答えてあげなくてよ」
後ろから、マスターが声をかけた。
マスターは、おそらくサラさんのことを、よく知っているのだ。
「なになに?」
サラさんはキラリと目を光らせると、コップの水を一口飲んだ。
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