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第 16章 転がる石のように…
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ボンヤリとこちらを見ている男に向かって、2人は鋭い視線を
向けると…彼はこちらを振り向き、睨み返した。
「何をって…自分の実家なんだから、人にとやかく言われる
筋合いはないね!」と、逆に言い返す。
悔しい、と思うけれど、確かに男の言い分ももっともなので、
ここは矛先を収めることにした。
「それならなんで、中に入らないんですか?」
曲がりなりにも、大家さんの息子だ…
逆らうわけにもいかない。
それでも精一杯、トゲトゲした声で、聞き返す。
(この人、一体、ここに何しに来たの?)
待子は少し、イヤな予感がした。
「ちょっと あなた!何しに来たの?」
鋭い声が響いてきた。
(まずい、厄介な人が来たぞ)
待子はあわてる。
先ほどの電話が終わったのか、マイコが戻って来た。
待子と大家さんの息子が、向き合ってるのを見つけて、
さらに眉間にシワを寄せた。
「また大家さんを、洗脳しに来たんじゃあないでしょうねぇ」
今にもうなり声をあげて、かみつきそうなくらいの勢いで、
マイコは鋭い視線でにらみつける。
「洗脳とは、人聞きの悪い」
男はさらに、声をとがらせる。
「だって、そうでしょ?
せっかくこうして、みんな仲良く、平和に暮らしているのに、
大家さんが人のいいのに付け込んで、
うまく丸め込もうとしているんだから!」
一触即発のまずいムードに、待子はどうしたらいいのか、わからない…
困ったように目を泳がせていると、
「ちょっと、そんなところで、何をしているの?」
今度は母屋の方から、噂の主である、大家さんがついに
顔をのぞかせた。
「もう、ご近所に丸聞えよ!
ホント、みっともないわねぇ」
呆れた顔をして、息子を見つめる。
「サトシ、あんたまた、おかしなことを、このお嬢さんたちに
言ってないでしょうね?」
大家さんは、ジロリと息子の顔を見つめた。
向けると…彼はこちらを振り向き、睨み返した。
「何をって…自分の実家なんだから、人にとやかく言われる
筋合いはないね!」と、逆に言い返す。
悔しい、と思うけれど、確かに男の言い分ももっともなので、
ここは矛先を収めることにした。
「それならなんで、中に入らないんですか?」
曲がりなりにも、大家さんの息子だ…
逆らうわけにもいかない。
それでも精一杯、トゲトゲした声で、聞き返す。
(この人、一体、ここに何しに来たの?)
待子は少し、イヤな予感がした。
「ちょっと あなた!何しに来たの?」
鋭い声が響いてきた。
(まずい、厄介な人が来たぞ)
待子はあわてる。
先ほどの電話が終わったのか、マイコが戻って来た。
待子と大家さんの息子が、向き合ってるのを見つけて、
さらに眉間にシワを寄せた。
「また大家さんを、洗脳しに来たんじゃあないでしょうねぇ」
今にもうなり声をあげて、かみつきそうなくらいの勢いで、
マイコは鋭い視線でにらみつける。
「洗脳とは、人聞きの悪い」
男はさらに、声をとがらせる。
「だって、そうでしょ?
せっかくこうして、みんな仲良く、平和に暮らしているのに、
大家さんが人のいいのに付け込んで、
うまく丸め込もうとしているんだから!」
一触即発のまずいムードに、待子はどうしたらいいのか、わからない…
困ったように目を泳がせていると、
「ちょっと、そんなところで、何をしているの?」
今度は母屋の方から、噂の主である、大家さんがついに
顔をのぞかせた。
「もう、ご近所に丸聞えよ!
ホント、みっともないわねぇ」
呆れた顔をして、息子を見つめる。
「サトシ、あんたまた、おかしなことを、このお嬢さんたちに
言ってないでしょうね?」
大家さんは、ジロリと息子の顔を見つめた。
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