ちょっと待ってよ、シンデレラ

daisysacky

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Scene 8 シンデレラは眠れない

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「えっ、それはだれ?」
 内心ヒヤヒヤしながら、思わずエラは聞き返します。信子の目は丸くなり、
「決まってるじゃない。エミさん、あなたよ!」
エラを指し示すと、みんなの視線が、一気にエラに
集中します。
「それはいいかもね~」
メグミさんもうなづくので、エラはあわてて、
「ちょっと待って!私は何にも出来ないんですけど」
内心冷や汗で、言い返します。
すると…
「大丈夫よ~人形劇なんだから」
クスリと礼美が笑うと、余計にエラは焦ります。
「いいえ!人形の扱い方もわからないし…」
チラリ、とエラを見ると、
「それもそうね」
あっさりとうなづきますが、
「大丈夫!しっかり教えてあげる」
これもまたあっさりと、メグミさんは言い切ります。

これは完璧に、エラも言い返す余地もなく。
まして、断る空気でもなくなりました。
「そうそう!セリフだってね、別に覚えられなくても、アンチョコ作ってやれば…問題ないわ」
それでいいのか…という一抹の不安を残して、
エラは見事に、押し切られました。

 エラが一瞬、ドキリとしたのは…みんながあっさり、エラをシンデレラにすることに、満場一致に
なったことで…
まさか自分が、本物のシンデレラとバレたのでは、ないのだろうか…
悪い予感が、一気に頭の中を駆け巡りました。
みんなはただうなづくだけで、全くそんな素振りも見せません。

どころか、
「わたしが、シンデレラです」と打ち明けると、
それこそみんなは、冗談だと思って、はなから相手に
しないだろう…
これ以上強く言うこともできず、度胸もなく、
「そうなんですか?じゃぁ…」
ただうなづくしかありませんでした…
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