ちょっと待ってよ、シンデレラ

Scene ８ シンデレラは眠れない

１４

　　エラ自身は、家事は得意だけれど、それ以上のことは、からきしダメ…と思っています。
自分よりも、バイタリティーの溢れる人でなくては…
と思うのです。
「私に、務まるかしら…」
少し、不安…です。
何しろ、日常生活で、失敗の連続だから…。
ついに、ママさんが怒って来たのか‥と、エラは微笑みます。
『今度は、自分でしなくちゃね』
いきなりそう言われても、うまくできるかどうか…
エラは、心細く、なるばかり。
見かねた大家さんが…
「大丈夫、あなた、記憶力もいいし
　じきに、うまくやれるように、なるわ」」
。まずは、１から教えます」
いきなり降って湧いた話に、戸惑うエラですが、

せっかく自分を見込んで、話を持ってきてくれた…
無視するわけには行かない…と、エラは心に決めました。
「私は、うまく出来るかどうか、分かりませんが…」
そう言うと…大家さんはニコリと笑い、
「ためしに、やれるだけしてみたら？
　これも勉強よ」
と言うと、エラもそれはそうだ…心を動かされました。