デブよ、さらば!

daisysacky

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第1章  空美の場合

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「で、どうしたの?言っちゃたの?」
 小学校からの幼馴染み&腐れ縁のユミが、イートインスペースに、コーヒーのお替りを、持ってきた。
ユミとはこうして、子供時代から、つかず離れずの関係を続けている。
たいていは、時折、コーヒー飲み放題チケットを使って、長々と涼む・・・という。
ひたすら、おばちゃんのような図々しさで、しゃべり倒すのが、空美にとっての、唯一の息抜きなのだ・・・
ちなみにショウちゃんは、ユミのことを、
「べっぴんだけど、ボクは苦手!」
と、極力接触を避けている。

 ユミの質問に、空美はコクン・・・とうなづくと、
「やっちゃったかぁ~アンタ、昔っから、負けるケンカを買う癖があるもんね~」
ユミは、容赦ない。
親友ながら、傷口に塩を平気で塗り込むヤツなのだ。
「あ~あ」
 カップを机に置くと、ユミはため息をひとつ。
「ばかだねぇ、アンタ・・・」
「でもさ、痩せたら、いいわけじゃん」
空美だって、言われるばかりは、悔しい・。。
目の前のフラッペに、スプーンを突き立てた。
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