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第1章 ママの秘密
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「ユウちゃんのおばあちゃんって…どこにいるの?」
幼稚園のお友達に、いきなりそう聞かれた。
「おばあちゃん?
それって、パパの?」
パパのおばあちゃんは、写真でしか知らない。
遠い昔に、亡くなったそうだ。
赤ちゃんの柚を、抱っこしている写真は残っている。
「そうじゃなくて…ママのママだよ」
別の女の子が、口を挟む。
丁度、おばあちゃんの家に遊びに行って、花火をした、という話で
盛り上がっていたのだ。
「えっ、ママの?ママのママ?」
そんなの…今まで、聞いたことがないよぉ~
柚は初めて、本当に困ってしまった。
「え~っ、知らないのぉ?」
友達のアヤちゃんが、お盆やお正月には、いつも家族全員で
おばあちゃんに会いに行く、と言う。
「お墓参りだよ!
でもね、おこづかいをもらえるんだ!」
何だかとても…嬉しそうだ。
「え~、いいなぁ」
自分には、そんな経験がないから、ちょっとうらやましい…
「そんな、大したことはないよ。
いとこが来て、花火をして、盆踊りを見に行って、
スイカを切って…」
半分、うっとりとした顔をして、そう言うので…
柚には、その友達のことが眩し過ぎるくらいだ。
そんなキラキラした顔で言うから、きっと楽しいんだろうな!
ポカンとしていると
「おばあちゃんってね、とっても優しいんだよ。
それにね、何でも欲しいものを買ってくれるし」
さらに口々に言う。
「えぇ~いいなぁ」
柚はその子の家に、生まれたらよかった、と一瞬だけど思ってしまう。
すると仲良しのアヤちゃんが、とてもいいことを教えてくれた。
「そんなのはね、ママに聞けばいいんだよ。
きっと、知ってるはずだもん」
そうか、そうなんだ。
一瞬柚は、それはいいことを聞いた、と思った。
幼稚園のお友達に、いきなりそう聞かれた。
「おばあちゃん?
それって、パパの?」
パパのおばあちゃんは、写真でしか知らない。
遠い昔に、亡くなったそうだ。
赤ちゃんの柚を、抱っこしている写真は残っている。
「そうじゃなくて…ママのママだよ」
別の女の子が、口を挟む。
丁度、おばあちゃんの家に遊びに行って、花火をした、という話で
盛り上がっていたのだ。
「えっ、ママの?ママのママ?」
そんなの…今まで、聞いたことがないよぉ~
柚は初めて、本当に困ってしまった。
「え~っ、知らないのぉ?」
友達のアヤちゃんが、お盆やお正月には、いつも家族全員で
おばあちゃんに会いに行く、と言う。
「お墓参りだよ!
でもね、おこづかいをもらえるんだ!」
何だかとても…嬉しそうだ。
「え~、いいなぁ」
自分には、そんな経験がないから、ちょっとうらやましい…
「そんな、大したことはないよ。
いとこが来て、花火をして、盆踊りを見に行って、
スイカを切って…」
半分、うっとりとした顔をして、そう言うので…
柚には、その友達のことが眩し過ぎるくらいだ。
そんなキラキラした顔で言うから、きっと楽しいんだろうな!
ポカンとしていると
「おばあちゃんってね、とっても優しいんだよ。
それにね、何でも欲しいものを買ってくれるし」
さらに口々に言う。
「えぇ~いいなぁ」
柚はその子の家に、生まれたらよかった、と一瞬だけど思ってしまう。
すると仲良しのアヤちゃんが、とてもいいことを教えてくれた。
「そんなのはね、ママに聞けばいいんだよ。
きっと、知ってるはずだもん」
そうか、そうなんだ。
一瞬柚は、それはいいことを聞いた、と思った。
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