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第3章 夢のカケラ
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何だか、頼りないお兄さんだなぁ~
柚はひそかに、そう感じている。
(男のくせに、何をメソメソしているの?)
確か、大切なものを、なくした…と言っていた。
「ねぇ~じゃあ、その大切な物を、探しに行こうよ」
あまり深くは考えず、柚は思わず、そう口走っていた。
「えっ?」
ジュンヤは顔を上げる。
「探しに…行くの?」
その目は一瞬、生気を取り戻したように見えた。
「そうよぉ~なくなっていないのなら、きっとどこかに、あるはずでしょ?」
柚が思う『大切なもの』とは、きっと全然違うのだろうけれど…
「あっ、そうかぁ~」
ふっと、そのお兄さんの表情が、明るくなった。
「そうかぁ、そうだよねぇ」
柚の方を向くと
「キミはとっても、賢い子だなぁ」
ポンポン…と、柚の頭を軽くたたいた。
とりあえず、柚もジュンヤも、ここがどこだか、わからないようだ。
「とにかくちょっと、探検してみようか」
なるべく柚を、不安がらせないようにと、ジュンヤは明るくそう言う。
「うん!」
元気よく答えると、柚はピョコンと大きく頭を振る。
「なんだかとっても、面白そう!」
さっきまで、不安そうにしていたのが、ウソのようだ。
柚はジュンヤの側に、チョコンと近づくと、ギュッとその手を握り締め、
ぶら下がるようにして、顏を見上げる。
(おやおや、すっかり、なつかれちゃったなぁ)
困ったなぁ~
そう頭では思うけれど、何となく嬉しいジュンヤだ。
柚はひそかに、そう感じている。
(男のくせに、何をメソメソしているの?)
確か、大切なものを、なくした…と言っていた。
「ねぇ~じゃあ、その大切な物を、探しに行こうよ」
あまり深くは考えず、柚は思わず、そう口走っていた。
「えっ?」
ジュンヤは顔を上げる。
「探しに…行くの?」
その目は一瞬、生気を取り戻したように見えた。
「そうよぉ~なくなっていないのなら、きっとどこかに、あるはずでしょ?」
柚が思う『大切なもの』とは、きっと全然違うのだろうけれど…
「あっ、そうかぁ~」
ふっと、そのお兄さんの表情が、明るくなった。
「そうかぁ、そうだよねぇ」
柚の方を向くと
「キミはとっても、賢い子だなぁ」
ポンポン…と、柚の頭を軽くたたいた。
とりあえず、柚もジュンヤも、ここがどこだか、わからないようだ。
「とにかくちょっと、探検してみようか」
なるべく柚を、不安がらせないようにと、ジュンヤは明るくそう言う。
「うん!」
元気よく答えると、柚はピョコンと大きく頭を振る。
「なんだかとっても、面白そう!」
さっきまで、不安そうにしていたのが、ウソのようだ。
柚はジュンヤの側に、チョコンと近づくと、ギュッとその手を握り締め、
ぶら下がるようにして、顏を見上げる。
(おやおや、すっかり、なつかれちゃったなぁ)
困ったなぁ~
そう頭では思うけれど、何となく嬉しいジュンヤだ。
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