シンデレラの娘たち

daisysacky

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第4章 夢のつづき

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「姉さん?」
 その女性は、ハッとした貌をして、ジュンヤの方を見る。
「姉さんは、ボクの…お母さんみたいな存在だったんだ。
 ずっと側にいて、遊んでくれて、世話をしてくれて…
 本当のお母さんよりも、母さんだったんだ」
そう言うと、吸い寄せられるように、その女性を見つめる。
記憶は相変わらず、まだ戻ってはいないけれど、
おそらくは、きっとそうなんだ。
ジュンヤには、確信があった。
「姉さん…」
迎えに来たよ、とジュンヤはじぃっとその場に、立ち尽くした。
ジュンヤの瞳が、わずかに濡れていたので、彼女は打たれたように、
立ちすくみ、彼を見つめる。

「姉さん?」
 彼女もまた、自分の中のわずかに残る感覚と照らし合わせて、
奇妙な符号に気付く。
この少年が、私の探していた、大切な存在なのか?
「あなた…名前は?」
かすれる声で、少年に声をかける。
少年は、彼女をじぃっと見上げると
「ジュンヤ。
 姉さんの名前は…信子」
ようやく思い出した名前を口にして、彼女の反応を待つ。
「ジュンヤ?」
考え込むようにして、彼女は少年を見つめる。
(どこか、聞き覚えのある名前だ…)
だが、肝心の名前が、本当にそれなのか、彼女にはまだ、
確信がない。
どうやら、記憶のどこか奥に、しまい込んでいるようで…
どこかもどかしい思いで、一杯なのだ。
「だけど…なんで、こんな所にいるの?」
ジュンヤは、信子を見つめると、そう尋ねた。
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