32 / 462
第2章 謎の隣人VSお姑さん!
10
しおりを挟む
そういえば、久志さんが言っていた。
「うちの母さんは、ハッキリと言わないと、わかんない人だからねぇ」
ズバッと言わないと、勘違いをされたりするのだろうか…
灯里はふぅ~っとため息をつきつつ、キッチンに向かう。
「灯里さん、パートを始めたわけじゃあないのね?」
いきなり言い出すので、なんで?と彼女は戸惑う。
「最近いつも忙しそうだし、
子供の事は、後回しになっているみたいだし…」
(やはり、そうきたかぁ~)
そう思うけれども、灯里は聞こえないフリをして、
お茶を入れ始めた。
そんな灯里の様子にも、気付かずに、お姑さんは話し続ける。
「今の時代…専業主婦でいろ、というのはムリなのはわかってるわ。
久志の給料だけでは、やっていけないことも…
住宅ローンだって、あることもわかっているわ。
でもね、子供を産むには、やっぱり若いうちじゃないと!」
一方的にまくしたてると、灯里の入れた紅茶を、一気にぐっと飲み干した。
「そう言うことを言うと、嫌われるんでしょ?
そんなこと気にしてたら、何にもしゃべれないわねぇ」
人の良さそうな顔を、クシャリと崩して笑う。
こうして見ると、ただの田舎のおばちゃんだ。
(悔しいけれど、正論だわ)
結局灯里は、何も言い返すことが出来ない。
(久志さんが聞いたら、また怒るのだろうな)
そう想像すると、目の前の久志さんによく似た、お姑さんを
見つめる。
見た目は白髪頭だけど、かなりパワフルで、元気そうだ」
「あなた…久志にも言ってね!
たまには家に、帰って来なさいって」
ニコニコしながら、
「はい、おすそ分け」
見ただけで、久志さんの好きなものだらけだ、とわかる。
ぎっしりと重たそうなタッパーだ。
天ぷらや空揚げ…
見るからに、お姑さんの並々ならぬ思いの一端を、
見せつけられたような気がした。
「うちの母さんは、ハッキリと言わないと、わかんない人だからねぇ」
ズバッと言わないと、勘違いをされたりするのだろうか…
灯里はふぅ~っとため息をつきつつ、キッチンに向かう。
「灯里さん、パートを始めたわけじゃあないのね?」
いきなり言い出すので、なんで?と彼女は戸惑う。
「最近いつも忙しそうだし、
子供の事は、後回しになっているみたいだし…」
(やはり、そうきたかぁ~)
そう思うけれども、灯里は聞こえないフリをして、
お茶を入れ始めた。
そんな灯里の様子にも、気付かずに、お姑さんは話し続ける。
「今の時代…専業主婦でいろ、というのはムリなのはわかってるわ。
久志の給料だけでは、やっていけないことも…
住宅ローンだって、あることもわかっているわ。
でもね、子供を産むには、やっぱり若いうちじゃないと!」
一方的にまくしたてると、灯里の入れた紅茶を、一気にぐっと飲み干した。
「そう言うことを言うと、嫌われるんでしょ?
そんなこと気にしてたら、何にもしゃべれないわねぇ」
人の良さそうな顔を、クシャリと崩して笑う。
こうして見ると、ただの田舎のおばちゃんだ。
(悔しいけれど、正論だわ)
結局灯里は、何も言い返すことが出来ない。
(久志さんが聞いたら、また怒るのだろうな)
そう想像すると、目の前の久志さんによく似た、お姑さんを
見つめる。
見た目は白髪頭だけど、かなりパワフルで、元気そうだ」
「あなた…久志にも言ってね!
たまには家に、帰って来なさいって」
ニコニコしながら、
「はい、おすそ分け」
見ただけで、久志さんの好きなものだらけだ、とわかる。
ぎっしりと重たそうなタッパーだ。
天ぷらや空揚げ…
見るからに、お姑さんの並々ならぬ思いの一端を、
見せつけられたような気がした。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
13
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる