ダンナ様はエスパー?

daisysacky

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第2章  謎の隣人VSお姑さん!

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「なぁんだ、そうなの?」
 残念そうにしながらも、さすがのお姑さんは、そこまでは追及しない。
「それじゃあ…片が付いたら、こっちへまた来てね」
ごゆっくり、と言いながらも、まだあきらめきれないのか、愛想のいい顔で
媚びるように言った。


「ありがとう」
 コソコソとお姑さんの視線から逃れるようにして、2人は部屋を出ると
「助かったぁ~」
いきなりふぅ~と大きく息を吐くと、灯里は思わず大きなため息をついた。
 クスクス…とアリサは彼女を見て笑う。
それからじっと灯里の目を見つめると
「実はね…今日の事、久志さんから頼まれたのよ!」
極上のヒミツを打ち明けるように、小声でささやいた。
「えっ」
灯里がキョトンとすると、
「どうして久志さん…知ってるの?」
ポカンとした顔で聞いた。
アリサは澄ました顔で、肩をすくめると
「さぁねぇ~灯里のために、行ってくれと言われたことしかわからないわ」
 なんで?
また灯里の中で、疑問が湧き上がる。
久志さん、まさか…
お義母さんから、何か聞いていたの?
それにしても、なんで?
何だか納得のいかない、曖昧な表情を浮かべると、アリサと目を見合わせた。

「おや、かあさん…どうしたの?」
結局お姑さんは、その日は帰ることなく、このままここに、
居座るつもりのようだ…
さすがに、息子夫婦の新婚生活に対する、遠慮の気持ちはあるようで…
「今日はもう、久志の顔を見たら、近くのホテルにでも泊まるわ」
彼女らしくなく、遠慮がちにそう言う…
(えっ?何かあったの?)
こういうことは、聞いてもいいものかどうか、わからない…
モヤモヤとした気持ちを振り払い、とりあえず、夕食の支度をする
事にした。
久志はまだ、帰っては来ない…
「久志さん…お母さんのこと、どう思っているのだろう…」
不思議に思いつつも、台所に向かった。

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