真実【完結】

真凛 桃

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10話 4人の食事会

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翌日、少し職場が遠くなった久美子は早めに出勤した。

「おはようクミちゃん。今日は早いねー」

「おはようございます、店長。実は…私、引越して…」

「えー、そうなの⁈また急に…どこに引越したの?」

「◯◯町です」

「◯◯町って…セレブ街じゃない‼︎」

「それが…チスンのマンションに住むことになって」

「同棲⁈へぇー、そうなんだぁ。また急だね。羨ましいなぁ」

「それで…今度、家に来ませんか?チスンが食事会しましょうって」

「えっ、チスンが⁈いいの⁇行っても」

「はい!是非‼︎」

「キャ~!チスンに会える~‼︎」

「店長、他に誰か呼んで欲しい人いますか?」

「え⁈誰か呼んでくれるの?」

「チスンが呼べる人なら大丈夫みたいです」

「えっと、じゃあホンユがいいなぁ!前ここに来てくれた時、話せなかったし、カッコよかったし…」

「あ…ホンユさんですね。聞いておきます」

「楽しみ~」

ホンユとは、久美子が誘いを断り続けて以来、連絡がないままだった。

(チスン…ホンユさんと関わりあるのかなぁ)




1週間後。チスンの家で食事後をすることになった。
チスンは、あまり関わりがないホンユに声をかけてくれていた。
約束の時間になり、店長がやって来た。
チスンの姿を目の当たりにした店長は、緊張のせいか声が震えていた。


「は、初めまして…リリと言います……」

「話は聞いていますよ。どうぞ座って下さい」

「は…は…はい」

「クミ、俺ちょっと下までホンユを迎えに行って来るね」

「うん、行ってらっしゃい」

「ク、クミちゃん…ヤバい…」

「店長、大丈夫ですか?」

「チスン、カッコ良すぎるんだけど…」

「でしょ。でもダメですからね!私の彼氏なんですからっ」

「わかってるわよ…私、アルコール入らないと今日はダメだわ。ホンユも来るんでしょ?」

「はい。じゃあ先にちょっとだけ飲んでおきましょうか…」

「うん、うん!」
 
「バレないように開いてるウイスキーで」

グラスにウイスキーを注いで店長に渡すと一気に飲み干した。

「大丈夫ですか⁈ストレートですよ!」

「このくらい飲んでおくと大丈夫!」

30分後、チスンがホンユを連れて帰って来た。
ホンユは気まずそうに久美子を見た。

「お、お久しぶりです…」

「久美子さん、久しぶり…」



4人で乾杯し、食事会が始まった。
















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