真実【完結】

真凛 桃

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9話 同居

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チスンと付き合うようになって1週間が経った。
会ってはいないが、毎日連絡はしている。
2人は久しぶりに食事に行くことにした。

初め2人はぎこちない雰囲気だったけど、食事をしているうちに段々と会話に慣れてきた。


「ごめんね。前に来たことがあるお店で…」

「いいえ。大丈夫ですよ」

以前スジンと待ち合わせをした、事務所の関係者しか入れないお店だった。

「他に行けそうなとこ、探しておくから」

「ありがとうございます」

「久美子さん…敬語じゃなくていいよ」

「あ…そう…ですね」

「アハハ…俺もタメ口で話してるし」

「…わ、わかった!そう…する!それから…」

「ん?」

「私のこと、呼び捨てで呼んでいいよ。クミコでもクミでも」

「じゃあクミって呼ぶよ!俺のことも呼び捨てでいいから」

「うん!チスン♡」

チスンは照れて顔が赤くなった。

(可愛いな…チスン♡)

「そういえば、スジンさんには俺達のこと話したから」
  
「そうなんだね。大丈夫だった?」

「初めはちょっと怖かったけど、喜んでくれたよ。俺自身に驚いてた。」

「そっか…よかった。私もお店の店長に話してもいいかな?」

「店長って、美容室の?」

「うん。私のこといつも心配してくれてるし、信用できる人だから」

「…クミが信用してる人なら話していいよ」

「ありがとう!」

それから3時間、2人の会話は尽きることはなかった。

「もうこんな時間か…あっという間だね」

「本当だ」

「お互い明日も仕事だし…帰ろっか」

「そうだね…」

「俺の仕事がもっと早く終わればいいんだけど…また1週間後になりそうだな」

「うん。また来週ね」




翌日。久美子は仕事のお昼休み、早速店長にチスンと付き合っていることを打ち明けた。

「嘘~~‼︎チスンと⁈あのチスンと⁈」

「誰にも言わないで下さいよぉ~」

「もちろん言わないけどさ~。え?本物のチスン?チスンに似てる人でしょ?」

「本物のチスンです…」

「ちょっと…クミちゃん、羨ましいんだけど!ていうか、凄すぎる…」

「今度、機会があれば紹介しますね」

「うん‼︎是非是非‼︎うわー楽しみぃー」

店長は思った以上に興奮していた。


(やっぱりチスンはすごいな…そんな人と付き合ってるなんて、幸せ過ぎる…)

久美子はつくづくそう思った。


それから3日後。久美子は自宅でくつろぎながら考えていた。

(あと3日寝ないと会えないのか…早くチスンに会いたいな…)


そんなことを想いながら寝る準備をしていると、玄関のチャイムが鳴った。

(23時過ぎてるのに…誰だろう…)

恐る恐るドアを開けるとチスンが立っていた。

「チ、チスン!どうしたの⁈」

「ご、ごめん…こんな時間に」

「いいんだけど…どうしたの?」

「…どうしてもクミの顔が見たくなって…我慢できなかった…」

「チスン!もう…嬉しいんだけど…」

「本当⁈」

「私も会いたかった!」

「クミ…もしかしたら寝るところだった?」

「あ、う、うん」 

「ごめんね。もう帰るね」

「えっ?もう帰るの?」

「顔を見に来ただけだから」

帰ろうとするチスンを引き止めた。

「ちょっと…上がっていく?」

「え…でも、遅いし…」

「お茶でも飲んで行って。ねっ」

「う、うん。じゃあ…」

「お邪魔します」

「どうぞ。狭いとこだけど…ここに座ってて。お茶いれるね」

「うん」

「はい、どうぞ」

「ありがとう」

「すごく狭いでしょ…」

「そうだね…そこで寝てるの?」

「うん。そうだよ」

チスンはしばらく黙って、何かを考えていた。

「どうしたの?」

「…クミ、俺の家に住まない?」

「え⁈」

「部屋余ってるし…それに、俺の都合で週に1回しか会えないのは無理…」

「それは私も同じ気持ちだけど…」

「じゃあ一緒に暮らそう。寝るのは別々でいいから…」

「本当に…いいの?」

「もちろん!」

「じゃあ…そうする‼︎」

「それじゃあ…3日後から来る?」

「そうしたいけど…ここ、急に解約出来ないよ」

「俺が何とかするから、大丈夫!」

「本当?大丈夫なら…行きたいな♡」


3日後。久美子は店長に休みをもらい、荷物をまとめていた。

午前中で仕事を終えたチスンは、久美子を迎えに行った。
チスンのマンションに着き…

「どうぞ」

「お邪魔します」

あまりの広さに驚く久美子。

「こんなに広いところに1人で住んでるんだね。さすが芸能人って感じ…」

「クミが住んでたところよりは広いかな」

「そんなの、比べものにならないって‼︎」

「ここの部屋、使っていいからね。ベッドもあるし」

「ありがとう。チスンの寝室は?」

「あっちの部屋」

「お手伝いさんはいないの?」

「いないよ」

「じゃ、掃除なんかは全部チスンがしてるの?大変でしょ」

「もう慣れたよ…」

「これからは私に任せてね!」

「やらなくていいよ」

「いいから、それくらいやらせて‼︎」

「…わかった、ありがとう。それから近いうち、店長さん呼んだら?食事会でもしようか」

「いいの⁈きっと喜ぶと思う!」


この日から、2人の同居生活が始まった。









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