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17話 やり過ぎた計画
しおりを挟む翌日からチスンは、ストーカー女の件とドラマの撮影でバタバタしていた。
美容室の受付表に記入されていたキムナラの住所、電話番号、そして名前まで全てがデタラメだったので探すのに苦戦していた。
3日後、ドラマの撮影が終わったチスンは事務所でマネージャーと話していた。
「相変わらず手掛かりなし?」
「はい…もう警察に頼んだ方がいいのでは?」
「ダメだ。世間に知られたらマスコミがクミのところに行くはず…もう迷惑はかけたくない」
「じゃあ、どうすれば」
「今から警備会社に行く。刺された公園に防犯カメラがあったから、見せてもらえるか分からないけど行ってみるよ」
「そうなんですか?それなら大丈夫だと思います。警備会社の役員と知り合いですので」
2人は警備会社に行き、管理室へ入らせてもらった。
モニターを見ながら探す2人。
時間だけが過ぎていき3時間経った。
「チスンさん、これ…」
チスンが確認すると久美子の姿が映っていた。
「クミだ!」
「じゃあ、こっちの女が…」
「拡大出来る?」
「はいっ」
「コイツか…クミに怪我を負わせた奴は」
「保存してプリントしますね」
「頼むよ」
翌日。予定より早くドラマの撮影が終わったチスンは事務所へ戻った。
「撮影も来週金曜で終わりますね」
「うん。今日は土曜だから…あと6日か」
「そうですね」
「来週の土曜は何か予定入ってる?」
「今のところ何も入ってません。撮影も終わってますから1週間ほど休めますよ」
「じゃあ、ファンクラブから20名…いや10名でいいから条件付きで集めて」
「条件付きとは?」
「本人の顔写真付きが条件で募集して抽選で10名、サイン会と握手会する」
「え⁈急にどうして」
「あの女はファンクラブに入ってるはずだから募集すれば必ず応募してくるはず」
「なるほど‼︎流石チスンさん。それでその女を当選させるんですね」
「うん」
「じゃあ当日、私が捕まえます」
「ダメだ」
「え?」
「1人ずつ順番に並ばせてその女を1番最後にするんだ。場所は屋外。公園がいい」
「それはダメです。人が多い公園なんて…」
「ちょっと聞いて。俺がその女に刺されたら周りはその女を捕まえるはず。マネージャーはその時警察に連絡してくれ。そうすればその女は俺を刺したことで捕まるだろ」
「なっ、何言ってるんですか⁈冗談でしょ?自ら刺されるなんて。それに一体どうやって刺されるんですか?チスンさんを刺すはずないですよ!」
「俺がその女にナイフを渡す。刺すように仕向けるから。必ず刺してくるはず…」
「どうやって刺すように仕向けるか分かりませんが、本当に刺されたらどうするんですか⁈危険過ぎますよ‼︎何もそこまでしなくても」
「急所は分かってるし大丈夫。軽いケガで済むようにするから。万が一の為にサラシを巻いておくから」
「でも…」
「無茶言ってるのは分かってる。マネージャーにも今まで俺のわがまま聞いてもらって感謝してる。マネージャーとは付き合い長いし家族同然なんだ。最後の俺のわがままだと思って…お願いします」
チスンは深く頭を下げた。
マネージャーは悩みに悩んだ末、彼女の為に自分の命をかけてでも、ここまでしようとしているチスンの行動に負けた。
「…わかりました。協力します。その代わり絶対に命だけは落とさないで下さい!」
「マネージャー!ありがとう」
「彼女さんには?」
「心配するから全て終わってから話す」
「そうですね。じゃあ早速、募集かけないと。あと場所の確保も」
「募集の締め切りはなるべく早くしないと。探すのに時間がかかるからな…」
「そうですね。当選した人に遅くても3日前には連絡しないといけないですしね」
「じゃあ今日早速募集かけて、締め切りは月曜にしよう」
「わかりました」
「当選発表は土曜から3日前の木曜にするから、火曜から木曜の間に探し出すしかない」
「そうですね」
「俺はドラマの撮影が終わり次第、事務所に戻るから何とか3日間で探そう」
「わかりました。明後日から徹夜になりますけど大丈夫ですか?今でもあまり睡眠とれてないのに…」
「大丈夫。全て終わらせるまでは…」
マネージャーはチスンの体が心配だった。
「明日は撮影長引きそうだから…今日しかないな」
「え?」
「今から彼女とデートして来るっ」
事務所を飛び出して行くチスンをマネージャーは笑顔で見送った。
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