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22話 久美子の決断
しおりを挟む眠っているチスンを見た久美子は今すぐ抱きつきたかったけど、チスンの両親を目の前にどうすることも出来ず我慢し、ただ見つめることしか出来なかった。
「そろそろ帰ろうか」
ホンユは久美子を連れて病室を出た。
「私…やっぱりここにいます」
「いてどうするの?何も出来ないでしょ?」
「…そうですけど」
「チスンのマネージャーが、明日誰もいなくなったら連絡くれるそうだから、今日は帰ろう」
久美子は黙り込む。
「ここにいても久美さんが虚しくなるだけだろ!」
久美子を連れ、裏口から出るとホンユの車に乗った。
「とにかくチスン、無事でよかったね」
「はい…」
「女も捕まったし…しかしよく見つけ出したよな」
「こうなるんだったら私が刺された時、ホンユさんに捕まえてもらっていればよかった…」
「結局、チスンが捕まえたってことだな」
久美子は全然スッキリしなかった。
マンションに着き車を停めた。
「ありがとうございました」
「1人で大丈夫?一緒にいようか?」
「大丈夫です。それじゃ…」
部屋に戻った久美子は色んなことを考えていた。
久美子とホンユが帰った2時間後、チスンが目を覚ました。
付き添っていたチスンの両親とマネージャーが名前を呼ぶ。
「チスンさん‼︎」
「チスン‼︎」
チスンは虚ろな目で辺りを見渡す。
「誰だか分かる⁈」
「…母さん」
母親は泣き出した。
「チスン‼︎心配したんだからな!何やってるんだよ‼︎」
「父さん…ごめん…」
「無事で本当によかった‼︎」
「言いたいことはたくさんあるが、お前が元気になってからにしよう。今はとにかく安静にしておきなさい」
「うん…」
翌朝、チスンの両親は帰る準備をしていた。
「外はマスコミでいっぱいだから、こっちで対処しておくぞ」
「ありがとう、父さん」
「マネージャー、後は頼んだわね」
「はい、お任せ下さい」
「父さん、母さん」
「どうしたの?」
「落ち着いたら、2人に会って欲しい人がいます」
「会って欲しい人って…?」
「まさか」
「俺の彼女。結婚を考えてる」
「チスン、そういう相手がいたのね⁈わかったわ。今度連れて来なさい」
「楽しみにしとくぞ」
両親は喜んで帰って行った。
「チスンさん…」
「マネージャー、本当にごめん。大変だったよね?」
「あと数cm傷が深かったら危なかったんですからね!」
「まさかあんな急に思い切り刺してくるとは…予想外だった…心配かけて本当にごめん」
「まぁ…パクジヘも捕まって、チスンさんも無事だったからいいですけど…」
「…うん」
「それから昨日、久美子さんが来られましたよ」
「クミが…」
「あれだけニュースで流れてたし…だから久美子さんには全て話しましたよ」
「そっか…」
「それと…チスンさんのご両親や関係者もいたので久美子さんの居場所がなく、可哀想でした」
「マネージャー、クミに電話して呼んで欲しいんだけど」
「あ!そうでした。誰もいなくなったら久美子さんに連絡する約束してたんです」
「…うん」
「あ、それからご両親に久美子さんを紹介されるんですね‼︎」
「もうコソコソしたくないから」
「いいと思います。あ…でも昨夜ホンユさんが来て、久美子さんを自分の彼女だってみんなの前で言っていました。ご両親もそう思ってますよ」
「そっか…あいつなりに考えて言ったんだろ…そこは俺が何とかする」
マネージャーからの連絡を受けて、久美子は病院に駆けつけた。
久美子は病室に入るとチスンを見た瞬間、駆け寄り抱きついた。
マネージャーは静かにその場を離れた。
久美子が泣きながらチスンのことを叩くとちょうど傷口に当たってしまった。
「痛っっ」
「あっ、ごめんっ!!」
「クミ…ごめんね…」
「心配したんだからね‼︎でも無事で本当によかった…」
2人はしばらく会話を続けるが、パクジヘのことはお互い一切口に出さなかった。
「チスンが退院したら、どこか旅行に行きたい!」
「わかった!そうしよう!」
その後、チスンの回復は早く1週間後に退院した。
記者会見などで忙しい日が続いたがようやく落ち着いたので、2人はチスンの別荘がある済州島へ行った。
久美子はチスンの事件がきっかけで毎日のように考え、悩みに悩んである決断をしていたのであった。
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