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71話 約束
しおりを挟む久美子は点滴を受ける為、病室に運ばれた。
夕方になり、チスンとホンユとジスンの3人は長椅子に座って話していた。
ジスンはチスンにベッタリして離れようとしない。
「それにしても、かなり時間かかったけど無事に出産できてよかったよ。チスンが立ち会ったせいもあるだろうね」
「俺は何もしてないよ。クミが頑張ったんだ」
「初めて立ち会って、どうだった?」
「何というか…とにかく感動した」
「そっか…。チスン、元気になって戻って来てくれて嬉しいよ。よく頑張ったよ」
「ホンユ…ありがとう」
「さっき、ジスンと久美さんの様子を見てきたけど、まだ眠っていたよ。チスンはずっとここにいるんだろ?」
「うん」
「久美さんも喜ぶだろうね」
「ちゃんと説明しないとな…受け入れてくれるかな」
「何言ってんだよ。受け入れるも何も、大喜びすると思うよ」
チスンは少し不安だった。
「じゃ、俺ジスン連れて帰るから、安心して久美さんに付き添って」
「ホンユ…本当に色々とありがとう」
「今度ご馳走しろよ!」
「わかった」
「パパ、ちゃんとお家に帰ってくるよね?もうどこにも行かないよね?」
「ジスン…どこにも行かないよ」
「約束だよっ」
2人は指切りし、安心したジスンはホンユと帰って行った。
チスンはホンユとジスンを見送った後、久美子の病室へと急いだ。
病室のドアを開けると、久美子は自分で点滴を外して起き上がっていた。
「クミ!」
「チスンッ」
「クミ、何やってるんだよっ」
「またどこかに行っちゃったかと思ったじゃない‼︎」
チスンは久美子を抱きしめた。
「クミ、ごめん。本当にごめん」
ベッドに寝かせて、点滴をやり直してもらった。
久美子はチスンから目を逸らさずにいた。
「チスン…本当にチスンなのね…」
「うん。そうだよ…」
「私、夢見てたんじゃないかって不安になった…さっき目を覚ました時、チスンいなかったから…」
「クミ…俺はもうこの世にはいないと思ってたよね?」
「…何も連絡ないし…そう思いたくなくても、そう思うしかなかった。じゃないと前に進めなかったから」
「そうだよね。ごめん。実は…手術してくれる所が見つかって、奇跡的に手術成功したんだ」
「だったら連絡してくれたらよかったのに!」
「完全に治るまでは不安だったんだ。術後も後遺症が出たからリハビリにも時間がかかって…1週間前にこっちに戻ったよ」
「そうだったの…」
「この前ジスンとクミ、海に行ったでしょ?」
「な、何で知ってるの⁈」
「実はあの日、マンションの近くにいたんだ。クミとジスンが出て来るのを見て、分からないように付いて行った…ごめん」
「え…」
「俺のこと、断ち切る為に行ったんでしょ?」
「…うん」
「だから、なかなか会う自信がなかった…でも今日ホンユからクミがお産に入ったって連絡もらって、居ても立っても居られなかった」
「チスン…」
「クミ、頑張って産んでくれてありがとう」
「ううん。チスンが立ち会ってくれたから心強かった」
「辛い思いばかりさせてしまったけど…許してくれるかな…?」
「当たり前じゃない!こうして生きて帰って来てくれただけでも嬉しいし、夢みたい。チスンありがとう。チスンも辛かったよね…」
「クミ、ありがとう」
「もう何があっても、ずっと一緒にいるって約束して」
「約束する」
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