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しおりを挟む翌朝、早速木村から紹介する日程と場所がメールで送られてきた。
陸は普段通りに和を車に乗せて会社に向かっていた。
「昨日は帰り、遅かったんですか?」
「そこまで遅くなかったよ」
「そうですか。飲みに行ってたんですか?」
「うん…どうして?」
「いや…ただ聞いてみただけです」
「今夜は肉でも焼くか?」
「いいですねぇ。明日明後日と連休ですしね。赤ワイン飲みましょう」
「そうだな…オレの家でする?」
「僕ん家でしましょう」
「わかった」
そして仕事を終え、2人は和の家で食事をしていた。
「先輩、飲むペース早くないですか?1本空きますよ」
「もう1本開けよう」
「はいっ…」
陸は気を紛らわす為とにかく飲み続けた。
「明日と明後日は何するんですか?もし空いてたら…」
「明日は、友達の彼女の友達と会うんだ」
「え?」
「紹介してもらうんだ」
「えっ…でも先輩、彼女は作らないって言ってませんでした?」
「そうだけど、気が変わった。その子可愛いってだし」
「、、、、」
「もしその子と上手くいったら、大村にも誰か紹介してもらおうか?」
「僕はいいです」
「どうして?大村はイケメンだし、もったいないよ」
「いいですって」
「なっ…何怒ってるんだよ」
「別に怒ってません。先輩彼女できるんですね」
「上手くいけばね。向こうだってオレのこと気に入るかどうかわからないし」
「気に入りますよ。気に入らないわけがない‼︎」
「大村…」
「よかったですね」
大村…どう見ても怒ってるよな…
もしかして…
「大村、もしかして」
「何ですか」
「オレに彼女が出来たらこうやって一緒に食事することも少なくなるから寂しいんじゃないのか?」
「、、、、」
和は子犬のような目で陸を見ていた。
なっ…何だ…
そんな目で見ないでくれ…
「別にそんなんじゃありません。1人で食事するの慣れてるし」
「そっ…そっか」
「先輩、明日の為にあまり飲まない方がいいんじゃないですか」
「別にいいよ」
「そうですか。じゃあ…次開けますね」
ワインを開け、和も飲むペースを上げた。
2時間後、2人は酔い潰れてそのまま床に寝ていた。
陸が目覚めたのは3時過ぎだった。
あ…そのまま寝てしまったのか…
えっ…
陸が横を見ると隣に和が寝ていた。
陸は慌てて起き上がった。
どっ…どうしてオレの隣で寝てるんだっ?
和の寝顔を見た陸はその場に腰を下ろした。
可愛い顔して寝てるな…
陸は和の頭を撫でながら、しばらく見惚れていた。
本当は彼女なんかいらないけど…
気持ちを切り替えないとな…
オレがどうかしてた…
これからも仕事仲間としてよろしくな…
陸は心の中でそう呟いて自分の家に戻った。
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