プラグマ2 〜永続的な愛〜【完結】

真凛 桃

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87話 久々の再会

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「兄貴ーっ‼︎!」

「どっ…どうして⁈」

「兄貴に会いたくてっ」

「テル…とりあえず入って」


シュンはテルを連れてリビングに戻った。


「専務っ…社長っ…」

「久しぶり」

「中田くん」

「早かったな」

「急いで来ましたからっ」

「えっ、知ってたの?」

「はい。サプライズで呼んだんです」

「そうだったのか」

「はい。専務に計画してもらいましたっ」

「因みに専務じゃなくて社長だよ。スミは今、社長じゃなくて経理だから」

「あっ…そうでしたね。じゃ呼び方変えないと。黒川社長とスミさんですね」

「あの…そちらの方は?」

「あ、前に話した事あったと思うけど…以前スミの秘書をしていた」

「中田テルです。岸田秘書ですね?」

「あ…はい」


こいつか…社長が可愛がってた…
確か俺に似てるって言ってたな…


「じゃテルは岸田秘書の隣に座って」

「はいっ」

「改めて乾杯しましょう。社長っ」

「じゃあ、久々の集まりに乾杯!」


カンパーイ!


「あっ…お父様に手を合わせたいんですが」

「あ…うん」


シュンはテルを仏壇の前に連れて行くと、テルは目を閉じてしばらく手を合わせた。


「ありがとう」

「すみません。もっと早くわかっていれば…兄貴も色々と大変だったでしょ」

「黒川社長から聞いた?」

「はい…それに事件のことはニュースにもなっていたから施設内でも…兄貴はうちの社長なので」

「そうだよね…」

「兄貴のことが心配でたまりませんでした。でも黒川社長からは兄貴は無実だから心配するなって言われて…ずっと我慢してました」

「そっか…心配かけてごめんな」

「兄貴…」

「でも来てくれて嬉しいよ。行こっ」

「はいっ」


その頃リビングではテルのことが話題になっていた。


「自分で聞けばいいだろー」

「中田くんはいい子ですよ」

「テルがどうしたの?」

「社長っ」

「岸田秘書が中田のこと色々聞いてくるから自分で聞けって言ってたんですよー」


するとテルは岸田の隣に座り岸田の顔を覗き込んだ。


「僕の何が知りたいんですかっ?」

「いっ…いや…別に」

「年齢、血液型、性格…あと何を聞いてましたっけ?」

「スミさんっ!」

「年は28歳。O型です」

「えっ」

「おぉっ、岸田秘書も今28だろ?しかもO型だよな?」

「そうなんですかっ?」

「どおりで…この2人似てると思った」

「社長っ‼︎性格は似てないですよっ」

「そうかなー。熱いとことか似てると思うけどなー」

「兄貴が似てるって言うなら似てるんでしょうね」

「あっ…兄貴っ?」


こいつ…社長のこと兄貴って呼んでるのかよ…


「でも本当に似てるかも」

「確かに」

「おいっ!中田だっけ?」

「えっ…はっ…はい」

「同じ年ならタメ口でいいよな?」

「えっ…あっ…う…うん」

「じゃ、どっちが酒強いか対決しよう」

「えっ?何の為に?」

「テルは酒強くないからダメだよ。テルのお酒は俺が薄めに作ってやるから」

「兄貴っ、ありがとうございますっ」

「…そんなっ…僕にも作って下さい!濃いめに」

「なっ…何で…?」

「僕も兄貴が作ったの飲みたいですっ」

「えっ⁈」

「あっ…兄貴っ⁈」


岸田は照れて下を向いていた。
シュンは呆れて2人のお酒を作りに行った。


「シュン…モテモテですね」

「そっ…そうですね」

「兄貴って呼ぶな!秘書だろっ」

「じゃ、お前も呼ぶなっ」

「俺はいいんだ。兄貴は俺を弟みたいに思ってくれてるし」

「なっ…何だと⁈」

「はい。お2人さん…薄めと濃いめですよ。どーぞ」

「兄貴っ、ありがとうございますっ」


同時に声を揃えてお礼を言った2人を見てスミと黒川は大笑いした。


「あの…岸田秘書…?その呼び方やめてくれない?」

「…す…すみません…」

「兄貴って呼べるのは僕だけだよっ」

「まっ…まぁ…俺は毎日…社長と一緒に居るしなっ…」

「くっ…くそーっ!」

「どう見てもあの2人、張り合ってるようにしか見えないんですけど」

「ですね…」

「テル、仕事はどう?上手くやってる?」

「はいっ。楽しくやってますよっ」

「よかった。ミリは元気?」

「元気です。あっ…この前ミリちゃんのお祖父様が会いに来られました」

「えっ…そうなの?」

「ちゃんと真面目に働いてるみたいです。兄貴に感謝してましたよ」

「そっか。よかった」

「兄貴っ、福岡にはもう来ないんですか?」

「行かないよっ!社長はずっとこっちに居るんだからっ」

「今度遊びに行くよ」

「絶対ですよーっ」

「うん。ところで仕事は明後日から?」

「いいえ。明日の午後からですので明日の朝には帰ります」

「明日仕事なのに…わざわざ来てくれたの?」

「全然平気です。今夜も前みたいに兄貴と一緒にソファーで寝てもいいですか?」

「前みたいにって…お前、社長の家に泊まったことがあるのか⁈」

「うん、2回ほど」

「え…」

「いいよ。今日はベッド使っていいよ」

「ダメですっ」

「そうです。ダメですよっ」

「僕も泊まっていいですか?」

「え…いいけど」

「岸田秘書…ちょっと」


黒川社長は岸田を廊下に連れ出した。


「何ですか?」

「少しは気を遣え。スミさんと2人にさせないと」

「あっ…そっか…そうですよね…」

「わかったならそれでいい」

「じゃあ…泊まっていいなら酔ってもいいですね。ワイン飲もーっと」

「泊まったらダメだっ」

「え、何でだよっ」

「そうだよ。なんならみんな泊まっていいし」

「こいつは…」

「何?」

「こいつは…僕の家に泊まらせます」


岸田は渋々そう言った。


「えーっ…」

「それがいい。似た者同士、仲良くしろ」

「そ…そう…」

「チェッ…兄貴と寝たかったなぁ」


そして時間はあっという間に0時を回った。


「もうこんな時間だ。帰ろう」

「そうですね」

「楽しかったよ。ありがとう」

「兄貴っ、また連絡します」

「うん」

「じっ…じゃ…私も…」

「あっ…じゃあ黒川社長、スミを頼む」

「スミさんはここに居て下さい」

「えっ」

「スミさんは飲み足りてないでしょ。明日休みだし社長と飲み直して下さい」

「そう言うことか…」


ようやくテルは納得した。


「じゃ、ごちそうさまでした」

「社長っ、また明後日」

「兄貴っ、明日福岡着いたら連絡しますっ」


そして3人は帰って行った。








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