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15 収穫物でごはんを作ろう。キムラン特製、チーザとスライムの重ね焼き
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今日ゲットしたスライムとチーザの実は、村人それぞれの家族分に振り分けられた。いつも狩りはこうなんだってさ。みんな持ちつ持たれつ。ひとり暮らしのおばあちゃん家にだって平等にわけられる。
お年寄りにも優しいとは、いい村だな。
「ミミただいまー。見ろよこれ、大収穫だぞー!」
「キムランおかえり。たくさん、ごちそう! わたしももつ」
「じゃあこっち任せるよ」
「まかされた」
収穫物を前にしたミミの目が輝く。チーザの実のほうが軽いから、実をミミに任せる。
「チーザ、すき。おいしい」
「へー。ミミはチーザが好きなんだな」
一緒に帰ってごはんの支度だ。
家にある食材を見ると丸いもが多めにある。あ、これならアレが作れるかもしれん。
「ミミ、世話になってばかりだし、今日はオレが作ってもいいか?」
「いいよ。でも、だいじょぶ?」
「ん。知らないやつは使い方教えてくれ」
ミミに教わって、まずチーザを開ける。
チーザの実はピスタチオみたいなカラにおおわれている。すき間にナイフを入れて軽く力をこめると、パリ、といい音をたてて2つに割れた。
生の状態だともちもちしている。ちょっと摘んで食べてみるとモッツァレラチーズみたいな味わい。
鉄の深皿に油を塗って、薄切りした丸いも、スライム肉、チーザを乗せて少々の塩を振り、また丸いもとスライム肉、チーザを。何回もこれを繰り返して層にしていく。
一番上にチーザと乾燥させた香草。
珍しいものを見るように、ミミが横でジッーーっと作業一つ一つ聞いてくる。
「なんでこんなにかさねる?」
「オレのいた世界にこういう料理があるんだよ。使うのはあっちの食材だけど。食べた感じ味が似てるし、すごく美味しいはずだから楽しみにしてろよ~」
「うむ、たのしみ」
ここで下準備ができた。魔法の石窯に入れて弱火力で焼き上げる。魔法窯の使い方がよくわからないから、そこはミミに任せる。
30分ほどしていい香りが家の中に漂う。
焼け具合もバッチシ。表面にもいい感じに焦げがある。
「いえーい、できたぞミミ~! キムラン特製チーザとスライムの重ね焼きぃ~!」
「おおおぉ~。チーザ、たくさん!」
「さぁ食べるぞー!」
お祈して、さっそくそれぞれの皿に取り分ける。
思惑通りきれいな層になって、それぞれの味が染みこみあっている。
芋にはチーザとスライムの味、スライムにはチーザのとろみ、イタリアンなピザも真っ青な具合にチーザが伸びる。
「チーザうんま!! 丸いもとスライムと相性バッチシじゃん! どうだ、ミミ。気に入ったか?」
「おいしい。おかわり」
ミミは満面の笑顔で重ね焼きをほおばり、次々お皿におかわりを追加していく。口のまわりがチーザでベタベタ。ホントに好きなんだな。
こんなに喜んでくれるなら、作ってよかった。
オレよりミミのほうがたくさん食べたんじゃなかろうか。ハルルのみつで喉をうるおして、完食。
「またつくって」
「おう! ミミが食べたいって言ったらいつでも作るよ」
「ん。やくそく」
こうして、5日に1回はオレが料理を作る日が設けられることとなった。養われる身として、育て親ミミさんが喜んでくれるなら何よりだな、うんうん。
お年寄りにも優しいとは、いい村だな。
「ミミただいまー。見ろよこれ、大収穫だぞー!」
「キムランおかえり。たくさん、ごちそう! わたしももつ」
「じゃあこっち任せるよ」
「まかされた」
収穫物を前にしたミミの目が輝く。チーザの実のほうが軽いから、実をミミに任せる。
「チーザ、すき。おいしい」
「へー。ミミはチーザが好きなんだな」
一緒に帰ってごはんの支度だ。
家にある食材を見ると丸いもが多めにある。あ、これならアレが作れるかもしれん。
「ミミ、世話になってばかりだし、今日はオレが作ってもいいか?」
「いいよ。でも、だいじょぶ?」
「ん。知らないやつは使い方教えてくれ」
ミミに教わって、まずチーザを開ける。
チーザの実はピスタチオみたいなカラにおおわれている。すき間にナイフを入れて軽く力をこめると、パリ、といい音をたてて2つに割れた。
生の状態だともちもちしている。ちょっと摘んで食べてみるとモッツァレラチーズみたいな味わい。
鉄の深皿に油を塗って、薄切りした丸いも、スライム肉、チーザを乗せて少々の塩を振り、また丸いもとスライム肉、チーザを。何回もこれを繰り返して層にしていく。
一番上にチーザと乾燥させた香草。
珍しいものを見るように、ミミが横でジッーーっと作業一つ一つ聞いてくる。
「なんでこんなにかさねる?」
「オレのいた世界にこういう料理があるんだよ。使うのはあっちの食材だけど。食べた感じ味が似てるし、すごく美味しいはずだから楽しみにしてろよ~」
「うむ、たのしみ」
ここで下準備ができた。魔法の石窯に入れて弱火力で焼き上げる。魔法窯の使い方がよくわからないから、そこはミミに任せる。
30分ほどしていい香りが家の中に漂う。
焼け具合もバッチシ。表面にもいい感じに焦げがある。
「いえーい、できたぞミミ~! キムラン特製チーザとスライムの重ね焼きぃ~!」
「おおおぉ~。チーザ、たくさん!」
「さぁ食べるぞー!」
お祈して、さっそくそれぞれの皿に取り分ける。
思惑通りきれいな層になって、それぞれの味が染みこみあっている。
芋にはチーザとスライムの味、スライムにはチーザのとろみ、イタリアンなピザも真っ青な具合にチーザが伸びる。
「チーザうんま!! 丸いもとスライムと相性バッチシじゃん! どうだ、ミミ。気に入ったか?」
「おいしい。おかわり」
ミミは満面の笑顔で重ね焼きをほおばり、次々お皿におかわりを追加していく。口のまわりがチーザでベタベタ。ホントに好きなんだな。
こんなに喜んでくれるなら、作ってよかった。
オレよりミミのほうがたくさん食べたんじゃなかろうか。ハルルのみつで喉をうるおして、完食。
「またつくって」
「おう! ミミが食べたいって言ったらいつでも作るよ」
「ん。やくそく」
こうして、5日に1回はオレが料理を作る日が設けられることとなった。養われる身として、育て親ミミさんが喜んでくれるなら何よりだな、うんうん。
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