異世界日帰り漫遊記

御結頂戴

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パルティア島、表裏一体寸歩不離編

17.シーポート炭鉱窟―潜入―

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「では、ここから目的地へ向かいます」
「ここって……こんな所に扉が……」

 ザイアンさんの頼みを承諾した俺が連れて来られたのは、施設の地下。大きな鉄扉が嵌め込まれた部屋だった。
 重い扉が開かれた先には岩壁の通路が有り、ずっと奥まで続いている。この綺麗に削られた通路は、あの檻の在った洞窟やトンネルとそっくりだ。ザイアンさんの話では、これも遺跡の一部だったらしい。

「この岩の通路を誰が作ったのかは、私どもには判りません。なにせ、この遺跡がどんな物だったのかを伝える文献はなく、この島は元々空白の国として地図に書かれていた場所ですから……」
「え、パルティア島って未開の地だったんですか」
「はい。聖皇女ラタナーシャの時代に、冒険者が発見したと言われています。その時のこの遺跡は【悪魔のゆりかご】と呼ばれて、島民に恐れられていましたが……やがてなんの呪いも掛かっていない事が証明され、島民達も興味を失い……使い道もなかったので、クラレット様からのご支援で改修して頂き、保護施設として使う事になったのです」

 また変な単語が出てきた。聖皇女ラタナーシャって誰。
 それに悪魔のゆりかごって……名前かなり怖くないか。
 大丈夫なの。本当に大丈夫なのこの施設。

「あの……その時代っていつぐらいですか? あと、クラレット様って……」
「あっ、失礼しました、まだちゃんと説明してませんでしたね」

 通路を歩きながら延々とクラレットの説明をされたが、あえて俺の言葉で簡単に説明すると、こうなる。
 クラレットは、正式名はビオール・クラレットと言う。
 リュビー財団に所属する貴族で、慈善事業を行う小さな団体などに度々たびたび寄付をしているそうで、ザイアンさん達にとっては神様のような存在なのだそうだ。でも、話を聞いてると、とてもそうは思えない。

 正直な話、クラレットの行動は「財団の一員としての奉仕」と言うよりも、ただの売名行為に思えた。それは誰の目から見ても明らかなのだろう。俺が「なるほど、名を売るために慈善事業を」なんて失礼な事を言っても、ザイアンさんは否定も肯定もせず、困ったように笑うくらいだからな。
 彼から見ても性格に難ありという感じか。
 ま、神様にだって高貴さの欠片もないゲスな奴はいるしな。

 だけど、リュビー財団所属という肩書が、クラレットを高貴足らしめている。
 この財団はかなりの力を持っていて、尚且つ各国の経済に働きかける事の出来る影響力が有り、当然自己防衛のための武力も持ってるのだ。

 つまり、リュビー財団は攻守優れた超一流の企業ってこと。
 この財団に所属していれば、弱小貴族だって鼻高々だろう。
 まあ、実際に権力を行使するとなれば、地位が高くなけりゃ出来ないだろうが。

「あ、ちなみに、聖皇女ラタナーシャはいにしえの英雄でして……えーと、サウザー・オレオールの時代より前なので……二千年以上前……ですかねえ」
「結構前っすね……そんな遺跡をどーんと改修したんスか」
「クラレット様は私どものような小さな団体への支援を熱心になさっておりますので、その功績を財団の上層部がたたえ、クラレット様の訴えを財団からパルティア島議会に打診して下さったのです。それで譲渡が叶いました」

 やっぱり諸々の発端はクラレットだったのか。
 財団の力を使ってここを手に入れ、療養所を隠れみのにし、トンネルを使って鉱山で盗掘をして……。

 ……なーるほどな、だいたい読めて来たぞ。

 クラレットは閉鎖された炭鉱で盗掘を行って、そこから採取したを売って金を蓄えようとしているんだ。
 シーポート炭鉱を閉鎖と称して独り占めしてるのは、その炭鉱からよほど凄い物が出るからなのだろう。

 だから、それを他人に知られたくなくて、獣人達を使った。
 彼らなら首輪をめれば人にするのも獣に戻すのも思いのままだし、「喋るな」と命令すれば、リザードマン達みたいに喋れなくなる。それに加えて、他の大陸から来た人達なので、消息を尋ねる人も滅多にいない。
 普通の人間よりも安全な労働力だ、盗掘にはもってこいだろう。

 クラレットの慈善事業は、便利なトンネルと獣人達を自由に使うためのまやかしだったんだ。
 関係者以外立ち入り禁止の危険な場所って事にすれば好き放題やれるし、こんな場所なら密輸や裏取引は思いのままだもんな。

 でも……石炭じゃ大儲けって出来ないよな?
 この世界には水琅石って便利な明かりがあるし、一応携帯百科事典で調べてみたけど、俺の世界と同じく石炭は一般的でどこででも採掘出来るみたいだし……。
 もしかして、なにか別のものが出たんだろうか。

 とかなんとか考えている間に、俺の目の前にはまた扉が立ちはだかっていた。
 ザイアンさんがそこを開くと、なんと、俺が昨日探索したトンネルがあったのだ。終点にある扉は、療養所の地下に繋がってたんだな。

「今軌道車を呼びますので、ちょっと待って下さいね」

 軌道車……なるほど、蒸気でも電気でもない動力で動いてるから軌道車か。
 数分ほど待っていると、コトンゴトンと電車のような音を立てながら、トンネルの向こうからでっかい箱がやってくる。

 うーん、やっぱ真正面から見ても、先頭車両の無い列車にしかみえないよなあ……。明治時代とかのレトロな車両まんまだ。

 キョロキョロと観察しつつ、ザイアンさんにうながされて乗り込んだ軌道車には、意外な事に席がなかった。その代わりにつり革が有る。
 座る必要がないって事かな。
 どうやら、軌道車は短距離移動用の乗り物らしい。

「軌道車は初めてですか?」
「あ、は、はい……こんなもんが有るんですね」
「これは北方の国の乗り物らしいですよ。レールと言う鉄棒の上を、とても素早く走るんです。……でも、行きたい所に自由に行けないのはなんだか不便ですよね」

 軌道車を動かすためのレバーを引きつつ言うザイアンさんに、そう言う考え方も有るのかと俺はちょっと驚いてしまった。

 俺は今までずっと目的地に早く着けて便利だと思ってたけど、こういう世界の人だと、そういう考え方するんだな。
 異世界って新鮮だなあと感慨にふけっていると、もう軌道車は【中継】の駅に辿り着いていた。さすが早い。昨日俺が数時間かけて歩いた道が、五分も経たずにすっ飛ばされるとは……。

「さ、こちらへ」
「はい……」

 諸行無常だなと落ちこんだが、俺は軌道車を下りてザイアンさんと「管理棟」の看板のある階段を上った。

 ザイアンさんの話によると、海底トンネルは本来【発車場】までの一本道だったらしい。それをクラレットが無理矢理掘り進めて、鉱山への道を作ったそうだ。
 檻への隠し通路も本来は貯蔵庫のような使われ方をしていたようで、これもクラレットの指示で隔離場所に作り変えたんだって。

 ちなみに、発車場のある場所はアスカー州の古代遺跡に続いているとか。
 古代遺跡か……気になるけどそんな場合じゃないか。

「クグルギさん、あのー……管理棟に行く前に一つお願いしたい事が」
「え? あ、はい、なんでしょう」
「その……炭鉱に居る人達は、血の気が多いと言うか……その……クグルギさんのような方がおられると、少々困った事をなさったりするかもしれないのですが……出来れば怒らず穏便に……」
「ああ……了解です」

 要するにあれだろ、ちょっかい掛けられるって事だろ。
 解っています、大丈夫ですよ。あのクラレットの部下だもの、ロクな事しないに決まってる。しかし幸いなことに俺には耐性が有る。
 ブラックと毎回トンチキな会話してるし、モンスターや女子の集団リンチと比べたら、一期一会の人間の粘着なんて可愛いもんだぜ。いやホント。

「では、参ります」

 長い階段を登りきった所にある鉄の扉を、ザイアンさんが鍵を使って開く。
 その先に足を踏み入れて、俺は周囲を見回した。

「ここが管理棟……」

 一階の床をぶち抜いたような場所にある、天井の無い狭い地下。
 そこから上がった場所は、「管理棟」と言うにはあまりにもお粗末な所だった。
 何というか、サリクさんの治療院をもっとボロっちくした感じというか。

「ここの管理者に挨拶に行きますね」
「あ、はい」

 一階にある管理者の部屋に行くと、そこには偉そうにふんぞり返るちょっとだけ身なりのいい兵士がいた。
 どうやらこいつがこの炭鉱の責任者らしい。相手は俺をジロジロと見ていたが、ザイアンさんが俺の事を説明すると、途端にニヤニヤと下卑た笑顔を見せて来た。ムカっと来たけど、我慢我慢。笑顔を返さねば。

「この可愛い子ちゃんが木の曜術師? 随分と若いじゃないか」
「若くても腕は確かですよ。早速今せっている獣人達の看護をさせようと思うのですが、よろしいですか。クラレット様には許可を得ておりますので」
「ああ、構わんぜ。……そうだ、看護が終わったらこっちに連れて来てくれよ。俺達の看護も頼みたいからな」

 ……なんか嫌な感じがするけど、俺は笑って解りましたと答えておいた。
 一々取り合ってちゃどうしようもねえ。と言うか、こいつらから情報を聞きださなきゃならないんだ、出来るだけ従順にしとかないとな。

「ではクグルギさん、私はここでお待ちしておりますので……」
「あ、そっか……ザイアンさんは小屋に行くと、警戒されちゃいますもんね」
「はい……連れて来ておいて本当に申し訳ありませんが、よろしくお願いします」

 悲しそうに眉をハの字にするザイアンさん。きっと心配なんだろう。
 でも大丈夫だ。俺は安心させるように大きく頷いて、管理棟を出た。ボロボロの小屋はすぐそこだし、今となっては獣人達を怖がる理由は無い。

 途中、炭鉱の入口を守っている兵士から口笛を吹かれたけど無視。
 ていうか古いだろ口笛て。
 でもぎこちなく会釈はしておく。こういうのはツンケンしてっとボロが出た時に絶対面倒なことになるからな。

 なるべく好青年を演じつつボロ小屋までやってくると、俺はバッグの中のロクと薬を確認してからドアノブを押した。
 ぎい、と嫌な音がして、蝶番ちょうつがいの錆び付いたドアが開く。
 途端に小屋の中から溢れ出てきた臭いに、俺は思わず鼻を手で覆った。

 物凄い汚臭だ。それに、鉄と生臭さの混ざった血の臭いがする。
 慌てて中に踏み込むと、そこには目を背けたくなる光景が広がっていた。

「これは……」

 狭い小屋の中、両端にぎっしりと詰められたいくつもの薄汚れたベッド。
 その上には汚れた包帯を巻いて横たわる怪我人や、吐瀉としゃ物を零したままで掃除も出来ずに力なく寝込んでいる人、こちらを驚いたように見ているけど、声が出ないのか魚の様に空気を食んでいる人が沢山いる。

 全員、どこかしら怪我をしていて、汚れた包帯だらけだ。
 こんな場所にこんな状態で押し込められてるなんて、そりゃ傷も悪化するよ。
 檻の中より酷いじゃないか。なんて事しやがるんだあの兵士達……!

「……あの、俺を知っている奴いるか?」

 兵士達に聞かれないように扉を閉じて問いかけつつ、俺は真正面に一つだけある窓を開ける。まず換気が最優先だ。
 新鮮な空気を入れて振り返ると、まだ白さの残るベッドに座った男の人達が一斉に己を指さして「オレオレ!」とばかりに無言の主張をしていた。
 えっと……。

「ちょっと爬虫類っぽい目をしたあんちゃんがリザードマンで、こっちの可愛い系が白イタチ……君? あっ、栗毛のボサボサ髪のアンタはバイコーン! 角隠せてないんですけど!!」

 ってちょっとまって、バイコーンて男の人だったの。イタチも男だったの。
 つーかみんな俺より背が高くてイケメンじゃねーか。

 なにこれショックなんだけど。獣人族もみんな基本イケメンなの?
 俺肩身せまくない? この世界での俺肩身狭すぎない?
 なんかめっちゃ落ち込むんですけど……。

「いや、そんな事考えてる場合じゃないか……とにかく無事でよかった。アンタ達酷い怪我とかしてないか? 傷開いてない?」

 バイコーン達の周りを見ると、広間で看病していた“元”獣達が勢揃せいぞろいしていて、みんな俺に向かってコクコクと頷いていた。
 よかった、昨日の今日だしまだ酷い事はされてなかったようだ。でも獣の姿から人間に変身してるので、折角巻いた包帯がずれている。

「あー……あとで新しい包帯巻くから、ちょっと待ってて。……っていうか、檻に残ってた獣達は? あと、相変わらず声は出せないのか?」

 俺に答えるように、緑髪のリザードマンが首を押さえて頭を振る。やっぱり喋れないようにしてあるらしい。ラテン系の顔立ちのバイコーンは、しかめっ面をしながらドアの向こうをびしびしと指さしていた。
 外、って事は……残りの三匹は炭鉱に押し込まれてるのか……。

「猿はアレだけど……青い虎とか三つ目の狼は大丈夫かな。虎は隻腕だし、あの狼って目が二つでも大丈夫なのか?」

 それには、全員が頷く。どうやら彼らは思った以上に強いらしい。
 でも、戻ってきたらちゃんと状態を確かめないとな。

「よし、分かった。でもまずは……回復薬を他の奴らに飲ませて、この部屋を掃除しないとな。こんな汚い部屋じゃ、治るモンも治りゃしねえ」

 まずは、苦しんでる奴らを手当てしてからだ。
 回復薬を取り出した俺に、リザードマン達が手を差し出してきた。
 これって……手伝ってくれるって事かな?

 恩返しか、ありがたい。俺は彼らにも回復薬を渡すと、それから無言で出来る事をやった。包帯を巻いたり、持ってきたバロ乳を飲ませたりと、今まで酷使されていた獣人達に精一杯奉仕する。

 もちろん掃除も忘れちゃいない。
 汚れきったシーツやベッドを取り替え、水を持って来て血と諸々もろもろがこびり付いた床を拭いたりと、そりゃもう色々大変だった。

 まあ、一番大変だったのは、そのシーツやベッドのマットレスを取り替えるのを兵士達が渋った所だったけどな。
 ザイアンさんの口添えもあって、何とか倉庫に眠ってたお古を回して貰ったけど、本当あいつら高慢で嫌になる。こんな場所に居て人を痛めつけてると、どんどん性格が歪んでくるんだろうかね。

「……っと、これでよし! 掃除は終わったな」

 汚物も汚れも臭いもナシ。これでやっと小屋が綺麗になった!

 後は、髪もヒゲも伸び放題の獣人達の毛を綺麗に出来れば完璧なんだが、刃物は持ち込み厳禁だからしょうがないか。体を拭けただけでヨシとしよう。
 すっきりしたボロ小屋を見て、獣人達は驚きの声を漏らすように口をすぼめていたが、みんな俺に向かって笑顔で拍手してくれた。
 へ、へへへ、照れるぜ。

「あとは……して貰いたい事とかないか?」

 俺の言葉に、バイコーンが満面の笑みを作りながら両手を広げてくる。が、周囲の男達にボコボコ小突かれてすぐにベッドに沈んだ。
 サイレント漫才と言う奴かな、これは。
 リザードマンも「やれやれ」と言った様子で頭を押さえていたが、俺の肩を叩いて炭鉱の方を見るように首を動かした。
 ああ、多分彼は炭鉱の中の三匹を心配してるんだろう。

「そうだよな、アンタ達食事とかロクに食べさせて貰ってねーんだろ? だったら、病み上がりで重労働とか拷問に近いよ」

 また傷が開いてたら心配だ。けど、もうそのままにはさせないぞ。
 仲間の身を案じる獣人達に、俺は任せなさいと言わんばかりに胸を打った。

「大丈夫、あの三人も俺がちゃんとケア……いや、えっと、手当てするからさ! で、それはそれとして……聞いておきたい事が有るんだけど……みんな、主人……契約した奴は、ここの兵士なのか? クラレットに契約させられたヤツとか、別の場所にいる人と契約したって奴いる?」

 そう言うと、皆首を振って管理棟を指さす。
 療養所に居た獣人達は、少し困ったような顔をしてから指さした。
 恐らく、ザイアンさんが主人だったけど、兵士に変わったんだろうな。

 詳しく聞いてみると、力が強そうな数人はあの管理室に居た兵士と契約していて、残りは他の下っ端兵士に割り振られているとの事。

 うーむ、全員が一人に管理されてる訳じゃないのか。難しいな。
 でも、ここに居る兵士達が主人で良かった。もしクロワッサン(仮)みたいなのが居て、主人が別の場所にいるとかになったら厄介だからな。

「そう言えばザイアンさんと契約してた時は、みんな喋れないながらも抵抗したり唸ったり出来てたな。そっか、あれも力量差で微妙に自由が効いたからか……」

 隷属の首輪に関しては謎が多いけど、まあそれは今は置いておこう。
 とにかく、獣人達の手当てが終わったから、次は情報収集だな。

「みんな、いいか? 出来るだけ『まだ痛いよ~、怪我が治ってないよ~』みたいな感じで振る舞うんだぞ。俺もそう言っておくから。炭鉱の中の三匹にはちょっと我慢して貰う事になるけど……俺達が絶対アンタ達を助けるから、堪えてくれ」

 俺の言葉に、全員がそれぞれに頷く。
 まだ一週間も経ってないのに、それほど信頼してくれるという事が嬉しい。
 この信頼に応えるためにも、絶対に彼らを助けてやらなきゃな。

「おっしゃ、気合入れて行くぞ!」

 さて、どうやって兵士から色々聞き出すか。

 色仕掛けっていう手もあるけど……さすがにそれはやりたくないなあ。
 俺男だし、やっぱりこの世界の「普通」に慣れ切れないし。
 なるべく話術で頑張ろう。……とは言え、嫌な予感がするけど。










※嫌な予感どころか次回はモブによるセクハラ三昧(微エロ)なので
 2は明日20時以降更新です。
 モブとかこすぷれ苦手な方はご注意下さい!(;´Д`)
 
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