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七鳴鐘楼モンペルク、月蝕は混沌の影を呼び編
1.あやしい人にはご用心
「おい。これ額にでも貼っとけ」
「…………これ、って……お札……?」
ずいっと突きつけられたペラペラの紙を見て、俺は面喰う。
だってさ。別荘に帰って来るなりシベが渡してきたのがコレなんだぜ。
よくわかんない模様と漢字っぽいのが書かれた、謎のお札。
こんなのを急に渡されても、困惑するしかない。
……いや、俺も、異世界から日帰りで戻ってきたファンタジーに浸りまくってる男では有るんだけど、ちょっとその……オカルト方面には造詣が浅いといいますか。
ともかく、お札を額に貼れと言われても「ハイ」とは言えないって。
まあ、シベって結構色んな事を知ってるし、たまに帰り道でバッタリ出会ったり、二人きりになった時は、わりとお守りだとか何とか渡して来たりするんだけどさ。
だからいつもは「そういうもんかな?」としか思ってなかったんだけど……さすがにお札を常備してるのはおかしいだろ。
しかもおでこに貼れって俺はキョンシーかこら。
なんで一介の高校生がそんなものを持ってるんだと困惑してしまうが、しかしどうもシベは俺と同じでオバケとかが怖いっぽいからなぁ。
とはいえ、シベもかなりの頑固者だから、オバケが怖いなんて絶対に言わないし、俺も聞いた事が無いけど……お守りとか塩を常備してるなら絶対にそうだろう。
だから、お札もこっそり持っていてもおかしくない……のかな……と……。
…………でも、そういうワリにはオバケなんて全然信じてない感じなんだよな。
そこを考えると謎ではあるが、ともかくシベはオカルト肯定派らしい。
でっかい企業の御子息って、信心深いものなんだろうか。
「いいから貼っておけ!」
「ぐえっ」
前髪を掻き分けられて、額にべったりとお札を貼り付けられる。
ノリでも付いているのか、かなりの密着具合だ。っていうか視界を塞がれてかなり鬱陶しい。でも剥がそうとするとシベの怒りの視線が飛んでくる。
うう……しょうがない、しばらくシベの言う通りに貼り付けておくか……。
でも、ホントはこんなことしてる場合じゃないんだけどなぁ。
俺としては一刻も早く地元に戻りたかったのだが、シベは夕方まで帰りの車を出す気は無いらしい。しかも、俺は身の安全を考えてここに連れてきて貰った身なので、自分のワガママで「早く帰りたい」とも言えない。
外にも出られないし……こうなったら、ソファでゴロゴロするしかなかった。
「シベ、これいつまで貼っておけばいいんだよ」
「あ゛? お前から妙なニオイが取れるまでだよ。……ちょっと電話してくるから、お前はリビングから絶対動くなよ」
「へいへい」
俺に謎の札を貼り付けて満足したのか、シベは一階の廊下の奥の方へと引っ込んでしまった。電話は玄関口にあるはずなのだが、スマホで電話でもするのかな。
じゃあ管理人さんへの電話じゃなくて、個人的な用事か。
ダチの電話を盗み聞く趣味は無いので、ソファにどっかと寝転んで天井を見上げる。リビングという名目だが、二階の廊下が見えるように吹き抜けになったリビングは天井が高く、実に掃除しづらそうなシャンデリアが吊るされている。
見事に金持ちの別荘って感じだが……そんな光景を見ても、昨日のようにはしゃぐ事は出来なかった。……異世界での事が、あまりにも重すぎて。
「…………ブラック、ホントに大丈夫かな……」
小さく呟いて思い出すのは、今までの事だ。
――――ベーマス大陸から戻った後、俺達はすぐにシアンさんから『アコール卿国のエショーラという領地にある遺跡を、どうにか街興しに使えるようにしてほしい』という妙な依頼を受けて領地に向かった。
……最初は普通に「どう活用すべきか」とか思ってウンウン悩んでたんだけど、そのうちその遺跡が「こっちの世界の家みたいな間取り」って事に気が付いて……そして地下に眠っている日本のお寺のような建物を発見したんだ。
そして俺達は、そこの書斎にあった本から、かつて存在していた「七人の【黒曜の使者】たち」の事を知り、更にその中の二人……ヒナコさんとリュウヘイさんを夢の中で見た。
あのお寺や遺跡は、他の五人の仲間を待つために作られたものだったんだ。
でも、その土地に存在したのはそれだけの記憶じゃなくて。
キュウマが読み解いてくれた「ヒナコさんの点字の本」には…………
七人の【黒曜の使者】が、過去の【グリモア】達に執拗から追い回され酷い事をされたという訴えと、未来の【黒曜の使者】への警告が記されていたんだ。
どうか、自分達のようになるな。
【グリモア】から逃げろ……と。
…………それだけでなく、俺達は領主からも「ヒナコさん達の末路」を聞いた。
酷い事をされてエショーラに逃げ込んだ二人は、結局【グリモア】に立ち向かって、返り討ちにあい……最後には、争いごとを望んでいなかったヒナコさん自身が彼らを巻き添えにして、自爆を図ったのだ。
エショーラの領主は、その時代の領主の悔恨を語り継ぎ、今でもあの遺跡を大切に守り、毎年ヒナコさん達の為に【法要】を執り行っていた。
……つまり、最初から領主のアーラットさんも、国主卿のローレンスさんも「何の為の遺跡なのか」を知っていたワケで……それを俺達に秘密裏に知らせるために、偽物の依頼をわざわざ流したのである。
「はぁ……。何かまた面倒な事になったけど、今どのへんなんだろ……」
アーラットさんは、七人の【黒曜の使者】のことを急に俺達に知らせてきた真意と、何故ローレンスさんがそれを画策したのかを知りたければ、ライクネスの国王に会うために旅をしているローレンスさんに追いつけと言ってきた。
というか、ローレンスさんに予め言い含められていたんだろうな。
だから、ブラックは俺が居ない間に距離を稼ごうとして、藍鉄を呼び出したんだ。
争馬種【ディオメデ】の藍鉄は、あの世界では最高クラスの駿馬モンスターだ。
騎手がブラックならばかなりの速度で旅程を短縮できるだろう。
いつもの時間差なら、一日も経過していないから……多分、ブラックは藍鉄に跨り山を下りているところかな。
間に合うか難しい所だけど、ブラックなら藍鉄を完璧に乗りこなせるだろうし、きっとかなりローレンスさんに近付いているに違いない。
……でも、昨晩の口数が少ないブラックを思い出すと、どうにも心配だった。
「…………だって、あんな昔話を聞いた後だもんな……」
あまり思い返したくはないが、きっと覚えておかねばならない話。
ヒナコさん達の悲惨な末路を思うと心が痛むが、それと同時に【グリモア】の本来の姿は「ああいうもの」だと示されたことに酷く胸が苦しくなった。
だってあんな話、根は善良だろうブラック達が聞いたら……自分達がしでかした事じゃないのに、酷くショックを受けるに違いない。
いや、間違いなく彼らの強固な精神は揺らぐだろう。
冷静で心が強いブラックですら、夜はああだったのだ。
あんな酷い話を聞いたら、心が美しいシアンさんだけでなく、わりと繊細なクロウも絶対に心にダメージを負ってしまうだろう。
……ラスターとアドニスは、意外と冷静に受け入れるかもしれないけど……でも、二人とも他人に対して酷いワケじゃないからな。むしろ俺らより常識人だし、心が痛む事に変わりは無いかも。
だから、今は秘密にするってのは正解だと俺も思うんだけど。
……でも……先に聞いちゃったブラックは、そうもいかないからな……。
「出来るだけ早く、アッチに行きたいな……」
もうすぐ夏休みではあるが、もう少し間がある。
そのことが何だかもどかしいように思えて、俺はつい拳を握ってしまった。
……帰って来たばかりなのに、もうアッチに行きたいだなんてどうかしてる。
だけどブラックのことを思うと、何だか放っておけなくて心配で仕方ないんだ。
あんな姿……最初の頃の不安定な時期にしか、見たことなかったから。
「やっぱり、どうにかして外に……――」
と、またシベに怒られそうな計画を口にしようとしたと同時。
ガチャンと玄関ドアが開く音が聞こえて、俺は思わず上体を起こした。
すると、今まで額にぴたりとくっついていたお札が勝手に剥がれる。
……あれ……お、お札剥がれちゃったけどいいのかな……?
いや、たぶん、わりと安めの水のりとかで貼り付けてたせいで、粘着力が弱くてスグに剥がれただけなんだろうけど。
しかしなんかシベに怒られそうな予感がするな……なんて思っていたら、玄関で音を立てた主がリビングに入ってきた。その、音の張本人は。
「あ……。青柳さん」
「やあツカサ君。ソファで寝ようとしていたのかい? 可愛い事をしているね」
か、かわ……?
相変わらずなにを言ってるんだ感が強いなこのお兄さん。
でも、なんかこの人に関しては全然警戒心が湧かないんだよな……。たぶん、俺に対して変な感情を向けてないからだと思う。
下心ゼロなんだもんな……マジで……。でも、それが分かるからと言っても、可愛いと言うのは勘弁していただきたい。
俺は何でこう「可愛い」の幅が広すぎる人達と出会う確率が高いんだろう。
普通は嬉しいのかもしれんが、俺にとっては“恥ずかしい”でしかない。
何の用事なのかは知らないが、早いとこお引き取り願いたかった。
が、とりあえず話はしなければならないと思い相手の言葉に返した。
「えーと……その、シベがここを動くなと言ったもので……」
「ふうん? ……ああ、さてはこのお札のせいだね。ツカサ君、今までこのお札をどこかに貼ってたのかな? でも剥がれちゃった……と」
「その通りです……」
青柳さんは、俺が「お札を貼られていた」ことを当たり前のように話す。
相手が部屋に入って来る前にお札は剥がれていたのに、どうして判ったんだろう。いや、少し考えれば推理できることかもしれないけど、何だか気になってしまう。
眼鏡の奥にある真っ黒で光を通さない双眸を見上げると、相手は口だけをニッコリと歪ませて、より俺に近付くためか少し腰を曲げた。
「ふふ、真言君もずいぶん過保護だね。こんな真似までするなんて。だけど、所詮コレも気休めでしかないだろうに」
まあ、確かに、ワケわからん札を貼られても何の意味も無いよな……。
シベは妙な事を言ってたけど、清めの塩をぶっかけたワケでもないし、俺が何らかの浄化をされたとはとても思えない。
しかし、だからと言ってシベの行動を笑う気にはなれなかった。
だってさ、こんな魔除けっぽい札を俺に貼ったのだって、元はと言えば俺が滝の裏の廃神社に行ったから、悪いモノがついてないかって心配しての事だろうし。
……正直、効果は無いだろうけど、でもその心配する心はありがたいものだ。
だから、青柳さんに笑われても「そうですね」と同調は出来なかった。
「けど……俺は、ありがたいと思ってますよ。だって、シベは俺がヘンな悪霊か何かに憑りつかれてないかって心配して、このお札を用意してくれたワケですし」
信じる信じないはともかく、純粋に心配してくれた心には感謝すべきだろう。
そう思って青柳さんに返答した俺を見て、相手は最初目を丸くしていたが――――やがて、何が面白かったのかクスクスと笑い出した。
「ふふふっ……いやあ、本当に君って子は天使なんだねえ」
「ええ?」
「増々興味が湧いたよ……ああでも、君はもう帰らなくちゃいけないんだよね。はあ、勿体無いな……君にはぜひ僕の作品のモデルになって貰いたかったのに」
「も、モデルっすか、俺が……」
俺に何かを感じてくれたのは嬉しいが、でも俺がモデルになってもせいぜい出来るのは猿の像くらいのものだと思う。我ながら全然芸術になる気がしない。
いや、青柳さんは少し変わり者だから、俺にもインスピレーションが湧くのかな。
普段どんな作品を作っているのか全く分からないけど、俺に天使だとかモデルだとか言うんだから、たぶんかなり個性的な作品を作っているに違いない。
そう思うと少し興味が無いでもなかったが……でもモデルは恥ずかしいもんな。
やっぱりここは丁重にお断りすべきだろう。
「ダメかな。今度、また会う時にでもと思ってるんだけど」
「で、でも、いつここに来られるか分かりませんし……」
そもそも俺は、本来の立場であればこのような超高級別荘地に足を踏み入れる事すら出来ない一般庶民なのだ。
いくら青柳さんが望んでくれようとも、二度とここに来ることは出来まい。
相手もそれを失念していたのか、今更「ああ!」と気が付き、解りやすく困ったように眉根を寄せて黙り込んでしまった。
……腕を組んで思案顔だが、もしかしてホントにモデルを頼みたかったのかな。
そんなことを思いつつ相手を見つめていると、青柳さんは何かを思い付いたのか、顔をぱっとあげて難問が晴れたかのような明るい表情を浮かべると、何やらズボンの尻ポケットを探り俺に差し出した。
……これは……高そうなペンと、名刺?
「いつでも連絡していいから……というか、絶対モデルになって欲しいから、是非とも連絡してほしいな。これは僕の名刺と名前入りのペンだよ。もし連絡してくれるなら、僕の所に来るときにこのペンを持ってきて。コレを見せてくれたら、どこへでも入れるから。勿論書き心地も良いから、ぜひ使ってあげてね」
「えっ、ええ!? いや、でも、こんな高価な物を頂くワケには……」
「良いから良いから、早くポケットにしまって。……ふふ、待ってるからね」
「えぇえ……」
いりません、と言いたいのだが、その前に青柳さんは俺を押し切ってペンと名刺を俺の掌にぎゅっと握らせ固めてしまった。
……ほ、本当にいらないんだけど、こうなるともう突っ返せない……。
困ってしまって青柳さんを見るが、相手は上機嫌で微笑むばかりだった。
「必ず電話して。ああ、もちろん……報酬は弾むから」
これくらい、と、手をパーにして言われる。
えーと……五千円だろうか。いや五百円の可能性もあるな。
「もちろん、モデル一回で五ケタ以上の報酬だよ」
「ごまんえん!!」
えっ、めっちゃワリのいいバイトじゃないですかっ。
いやでも待て待て、こういうバイトには怪しい要素があるもんなんだ。
……けど、サルの絵のモデルで何が怪しいというのだろうか。
女の子ならまだしも俺は男だし、こっちの世界でブラックみたいな変態が出てくるとも思えないし……そもそも青柳さんは少し変わり者なだけの普通の男なのだ。
そんな人のモデルなんだから、まあ内容はお察しだよな。
けど、金持ちだからなのか報酬はとても良い。
…………もし何かあった時のために、金策候補として取っておくべきかも。
“神隠し”の報道で色々あったし、それに今は先輩達に目を付けられてるし……。
いざって時に逃げるための方法やコネを作っておくのは悪くないのでは?
まあ、青柳さんってシベの古くからの知り合いなんだし……そうすると、悪い人ではないはずだからな。……よし、これは受け取っておくか。
「ふふっ、受け取ってくれて嬉しいよ」
「あの、でも……連絡するまで間が空くと思うんですが……」
「構わないさ。その年齢で“そう”なら、もう変わらないだろうし……君なら何年後でも待てるよ。いつでも連絡してきてね」
……うん?
俺の年齢で“そうなら”って一体どういう意味だ?
変わらないだろうっていうのも、何か不可解な言葉過ぎるんだが……。
やっぱりちゃんと「なんのモデルか」の話は聞いておいた方が良いんだろうか。
ちょっと不安になってしまったので、再び問いかけようとした。のだが。
そこに丁度、シベの怒声が飛んできて俺の声は掻き消えてしまった。
「おい!! なに勝手に入ってやがるんですか!!」
「おっと真言君、ずいぶん言葉が乱れてるじゃないか。そういうのは感心しないなあ僕は。お父上とお母上にまた怒られるんじゃないのかい?」
「余計なお世話です、良いから潜祇から離れて下さいッ!!」
ああもう完全に保護者モードになってる。
シベは思い切り牙を見せるように歯を剥き出しにして怒りながら、俺と青柳さんの間に割って入って距離を稼ごうとした。
その行動に、青柳さんは素直に体を退く。
「おやおや、過保護だねえ。そんなに構っていたら、ツカサ君も気持ち悪がって敬遠するようになってしまうよ? しかも……そんなお札まで用意するなんて」
「こっちの事情に口を挟まないでください! つうか不法侵入ですよ……そっちだって連絡されたらマズいのは一緒なんじゃないですか」
え、えっ。なに、どういうこと。
全く話が見えないんですが、シベと青柳さんは何を牽制し合ってるの。
二人の顔を必死に見比べるが、真剣な表情って以外は何も読み取れない。
だが、シベの言葉通り青柳さんも何か探られると痛いところが有るのか、フウと息を吐くと、先程までの楽しそうな表情が一変して「やれやれ」と呆れるようなものになると、肩を竦め踵を返して見せた。
「…………自分を曝け出せないのなら、そんな関係に意味は無いと思うけどね?」
「……その言葉、そっくりそのままお返ししますよ」
シベの刺々しい言葉に、青柳さんはもう一度軽く肩を竦めて見せ、一度も振り返る事無く出て行ってしまった。
――――後に残るのは、何故かとても怒っているシベと俺だけで。
青柳さんの視線を遮るために俺を背にしたシベの表情は、よくわからない。
でも、背中だけでも相手が怒っているのは感じられた。
……一体、何に怒っているんだろうか。
勝手に入ってきた青柳さんに対して怒っているのか、それとも……さっきの意味深な言葉に怒っているのか。背中越しに聞く声だけでは、なにも分からない。
でも、いつもの調子のシベではないということは、はっきりと分かった。
普段は冷静沈着なのに、どうして青柳さんにだけはあんなに怒るんだろうか。
…………ホントは、あんまり仲が良くないのかな。
だとしたら、話さない方が良かったんだろうか。
そう思うと申し訳なくなり、俺はシベに問いかけた。
「シベ……?」
恐る恐る問いかけて、横から覗き込もうとする。
が……シベの横顔を見る前に、俺は怒り交じりの手に再びお札を貼りつけられて、思い切りのけぞってしまった。
→
※おさらい回です(`・ω・´)
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