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VSクロ

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次の日もトリアイナ探しに向かう刹那達。
「今度は海とかに行ってみる?」
「そうだね…海もまだ探してなかったし…」
そう言って海へ向かう刹那達。
凍った海の真ん中に槍のようなものが刺さっていた。
「あった!アレがトリアイナだよ!」
「でも…どうやって…取りに行くの…?」
アイリットがそう問いかける。
「スケートみたいに滑れば行けそう…!」
「そんな簡単に行くかな…」
東は案の定滑って転んでしまう。
「痛い…」
「大丈夫?」
刹那が手を差し伸べると、その手をとって起き上がる東。
「どうしよう…」
「お前ら何してやがる」
そう言って現れたのはクロだ。
クロは刹那達に襲いかかってきた。
「ちょっと、ここでドンパチするの…!?」
クロの猛攻を避けながらそう問いかける刹那。
「うるせぇ、場所なんて関係ねぇ!」
「ガフッ…」
クロの攻撃が刹那の鳩尾にクリーンヒットする。
刹那はもんどり打って倒れ込んでしまう。
「刹那!来い!ルシフェル!」
明日夢がそう叫ぶとどこからともなくルシフェルが姿を現した。
「ルシフェル、ここに参上致しました。」
明日夢に傅くルシフェル。
「マスター、アレを何とかすればよろしので?」
「あぁ。頼めるか?」
「お任せあれ」
そう言って一歩前へ出るルシフェル。
「今度はお前が相手か」
「あぁ。私が相手してやる」
「偉そうな態度とりやがって…!」
クロは早速ルシフェルに殴りかかる。
ルシフェルはそれを軽くいなすと光の槍を顕現させる。
「シッ…!」
ルシフェルが槍を振るうとクロは飛び退いて避ける。

ルシフェルとクロの戦いは数時間に及んだ。
最終的にクロは撤退したが、またいつ襲って来るかわからない。
「クロがまた襲って来る前に作戦を考えないと…」
そう呟く刹那。

とりあえずトリアイナは見つかったが取りに行くのに苦戦しそうだ。
刹那達は1度ホテルに戻ると、各々自由な時間を過ごしていた。
刹那はクロに殴られた鳩尾を少し気にしながら風呂に入っていた。
痛みは引いたが、独特の感触が残っている。
東と篠目は交代で風呂に入る事になった。
退屈そうな顔でベッドに横になる東。
そのまま眠ってしまいそうだ。
「東~お風呂空いたよ~」
東へすやすやと寝息を立てて眠っていた。
「ありゃ、寝ちゃったか…」
そう言って篠目は髪を乾かすと東の隣のベッドに横になる。
しばらくすると2人揃って眠りにつくのであった。
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