奪われたものを返していただきます~悪女は華麗に復讐をなす

魚谷

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33 ミハイル、錯乱

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 ミハイルはベッドに横たわる。
 全身が熱っぽい。
 体は睡眠を求めているのに、眠れない。
 どれほどの薬を処方されても眠れなかった。
 ここ何週間か、そんな症状が続いていた。
 しかしここまでひどいのは初めてだった。
 イサドラが淹れてくれたお茶も、今では効き目がほとんどなくなっていた。
 食事をしてもすぐに戻してしまう。
 水差しから水を飲むのがやっとだ。
 人の声がやけに大きく聞こえ、眠れない。
 自分が寝ているのか、起きているのかさえ、定かではない。
 何かを考えることも難しかった。
 真冬だというのに体が火照り、寝苦しい。
 かと思えば、凍り付くように寒くなった。
 自分の体が徐々に壊れていくのが分かった。
 そんな中、イサドラがやってきた。

「……ミハイル様、平気ですか?」

 イサドラは、薄衣のような服を身にまとっていた。
 目を凝らさずとも裸が透けているような格好に、ミハイルは目を背けてしまう。

「……な、なんという格好をしているんだ……ひ、冷えてしまうだろう」
「はい。もう寒くてたまらないのです。ですから、温めて下さい……」
「な、何を」

 イサドラが布団の中に潜《もぐ》り込んでくる。
 そしてその柔らかな体を押しつけてきた。

「っ!」

 耳元で、イサドラの柔らかな笑い声が聞こえる。

「ミハイル様、緊張しているのですか? おかしいですね。私たちは夫婦だというのに」
「……だが、まだ、神に私たちの関係を、誓ってはいない……婚姻前にこのようなことを……うっ」

 体をまさぐられるだけで、声が情けなく上擦ってしまう。
 下腹部が熱を持ち、硬くなっていく。

「ミハイル様、欲しいのです。ミハイル様は、私が欲しくないのですか?」
「……君を?」
「はい」

 暗闇に馴れた視界。
 イサドラの裸身が輝くように見えた。

「……欲しいに決まっている。私は、君を愛しているんだ。当然だろう……」
「でしたら、口づけを」

 柔らかな形のいい唇が、ほころぶ。
 互いの呼吸が当たるほどの距離。
 震えながら、ミハイルはイサドラの唇を塞ぐ。

「ん……」

 彼女は舌を口内に入れてくる。
 縮こまるミハイルの舌を絡め摂り、優しく吸われる。
 その柔らかさに、頭の芯が痺れた。
 彼女は舌を卑猥に動かしながら、下腹部をまさぐってきた。

「……く、イサドラ……う、うぐ……」
「もう、私が我慢できません。あなたが欲しいの……」
「私も、欲しい。君が……」

 イサドラが馬乗りになる。そして熱く硬くなったものを、受け入れる。
 爪先から頭を貫くような快感に、呻きがこぼれた。

「ミハイル様……ミハイル様ぁっ……!」

 イサドラは切なげな声を漏らし、普段の理知的で淑やかな彼女からは想像もできないくらい、激しい動きで腰を動かす。

「ぐ……う……っ」

 ミハイルは果て、全てを注ぎ込んだ。

「ミハイル様……」

 闇の中で、イサドラの潤んだ瞳が輝いて見えた。

「気持ち良かったです……」
「私も、だ」

 今度は彼女の方から唇を優しく奪ってくれる。
 心地よさに身を任せれば、急速に意識が遠ざかっていく。
 倒れ込んでくるイサドラの肌のなめらかさ、柔らかさ、ほんのりと汗香のまざる馥郁とした体臭に包まれながら、心地良い世界をたゆたった。
 次に目覚めた時、イサドラの姿はなかった。

「イサドラ? どこだ? イサドラ?」

 体が重たい。疲労感が蔦のように全身に絡みついているかのよう。
 そこへメイドが部屋に飛び込んできた。

「ミハイル様、大変でございます!」
「……どうした」

 廊下から差し込んでくる明かりの眩しさに、ミハイルは目を細める。

「王妃様が、賊にさらわれましたっ!」
「何だと……スレイたちは何をしているっ」
「わ、分かりません。ですが、賊は城内にまだおります。急ぎお助けしなければ……」

 昨晩のことは記憶に新しい。

(愛しいイサドラ。君のためなら何でもできるっ)

 少し立ち上がるだけで息が切れたが、構わず体を動かす。

(しっかしろ。イサドラを失っても構わないのか!)

 己を叱咤し、そして部屋にあった剣を手に取り、鞘を払う。
 剣の重みにふらつきながら、転げるように廊下に出た。

「ミハイル様!」

 男に襟首を掴まれ、引きずられるイサドラが悲鳴を上げ、ミハイルに助けを求めるように右手を伸ばしている。

「イサドラを返せええええええ!」

 叫び、ミハイルは剣を賊めがけて振り下ろした。



 ミハイルが突然、使用人に斬りかかった──。
 その知らせを聞いたヘルミナは、ミハイルの元へ向かう。

「離せ! イサドラを救うんだ! お前たち、なぜ邪魔するうううううう……っ!」

 衛兵たちに取り押さえられたミハイルが、廊下で這い蹲っていた。
 彼のそばには剣が落ちている。

「ミハイル様」
「……ああ、イサドラぁ、良かった……ぶ、無事、だったのか……」

 完全に目がイってしまっている。

「全てあなたのお陰ですわ」

 ヘルミナは、ミハイルの頬を優しく撫でた。
 彼は幸せそうな顔をする。

「……あぁ……私のイサドラ……君のためなら、なんでもできる……私はこの国の王であり、君の夫なんだ……」

 半ばろれつが回っていないが、本人にその自覚はないようだ。
 目は落ちくぼみ、頬が痩《こ》け、目の隈はひどいもの。
 誰がどう見ても重病人にしか見えない。
 確かに彼はイサドラを愛している。そこに嘘偽りはないのだろう。

「……良かった、君が無事で……君の柔らかな肌が、声が、唇が、忘れられない……でもこれでまた、君を感じられる……あの夜のことを……」
「そうですね。ただ、今は体を休めなければ……」
「あぁ、そうだ……ひどく疲れてしまった……でも今ならよく眠れそうだ……ふふ、マヌエルは私に剣の才能はまったくないと言っていたが、そんなことはない……大切な人のためならば、私は勇敢になれる……」
「陛下を寝室へお連れして。しっかり見ているように」

 近衛兵に付き添われ、ミハイルは部屋へ連れていかれる。

「あの夜? 何のことだ?」

 スレイが聞いてくる。

「さあ。幻覚でも見ているのでしょうね」
「確かに、幸せそうだ」
「ええ、本当に」

 特別ブレンドしたお茶には、麻薬成分が含まれていた。
 徐々にミハイルの心身を蝕むように。

(これで、叔父一家は全滅ね)

 ヘルミナは衛兵の一人を捕まえる。

「死傷者は?」
「おりません。陛下はかなり衰弱されておりまして、剣をちゃんとは振るえなかったのが幸いでした」
「そう、それは良かったわ。ありがとう。行きなさい」
「はっ」
「スレイ、大臣たちを私の部屋へ呼んで」

 ヘルミナは集まった重臣たちにことの次第を告げ、もはや正常に公務を行うことは難しいという医師の診断結果を伝えた。
 彼らにも寝耳に水の出来事に、重臣たちの衝撃で絶句していた。

「殿下。陛下のご様子は?」
「今はどうにか平静を保っておられるけれど、一時のものかもしれない。ご自分が何をしたのかも全く認識されていないから」

 重臣たちはざわめく。

「……ご病気、なのでしょうか」
「まだお若い身空で、国王の重圧もあったのかもしれない」
「陛下のご弟妹は最早、誰一人……どうか、殿下が王位をお継ぎあそばされませ。殿下にはこれまで多くの功績がございます。誰も殿下が、王位を継がれることに異論はありますまい……」
「陛下があのような状況である以上、私にはこの国の母としての責務があるわ。あなたたちに異論がないというのなら、私が陛下に代わってこの国を導きましょう」

 重臣たちはほっとした顔をする。

「しかし陛下はどのようにいたせば、よろしいのでしょうか。ご自分が何をなさっているのかもご理解していないのでは……」
「陛下にはしっかり静養していただける場所をご用意するわ」

 ヘルミナはミハイルの件を大臣の一人に命じる。

「次はエステリナね」
「あれほどの物的証拠が出ている以上、どうしようもありますまい」
「王妃様を殺そうとしたのです。極刑以外、考えられないかと」
「いいえ、死なせない。私だけでなく、貴族たち全員を殺そうとしたのよ。そんな人間を簡単に死なせる訳にはいかない。地下牢へ幽閉することはもちろんだけど、その前に……どれだけ愚かしいことをしたのか、民へ知ってもらわなければ、ね。ひとまず、あの女をここへ連れて来なさい」

 しばらくして、「痛い! ぶ、無礼者共、も、もっと丁寧に扱いなさいっ!」と言う絶叫が聞こえてきた。
 あまりのうるささに、こめかみを揉んでしまう。

(本当にやかましい女)

 自分が何をしたのか全く理解できていないのだろうか、
 首根っこを乱暴に掴まれ、エステリナはまるで荷物のように引きずられてきた。

「エステリナ、反逆者の分際でずいぶん元気なのね。あなた、自分が何をしたか理解しているの?」
「黙れ、この悪女! アバズレぇ!」
「謀反人よりマシよ」
「わ、わたくしではないわ。わたくしは罠にはまったの! シヴィラ……あの男は近衛兵ではないわ! シヴィラ・エブスタイン! 帝国の皇子なのよっ! わたくしは、あの男に利用されたの! 脅されて……仕方がなかったわ! この国を何よりも愛するわたくしがどうして、売り渡すような真似をすると!?」
「知っているわ」
「は……?」
「だって彼は、私が帝国へ行った時に連れて戻ってきたんだから」
「ど、どういうこと?」
「それをあなたが知る必要はない。それにしても、こんな積極的に事細かに指示する手紙を出しておきながら脅されたなんてよく言えるわね。あなたの面の厚さは大陸一かもしれないわね。思慮の浅さも」
「死ね! 死んでしまえ!」
「残念だけど、死ぬ訳にはいかないわ。これからこの国を率いていかなければならないんだから」
「お前たち、何をぼうっと突っ立っているの!? この牝犬は今はっきりと、ミハイルを殺すと宣言したわ! 反逆者よ! さっさと捕まえて、縛り首になさいっ!」

 しかし兵士たちは誰も動かない。

「これは全て、大臣たちも承知の上なんだから」
「お前は……い、一体……何をしたの……」
「控えなさい。あなたの目の前にいるのは、新しいこの国の女王なのよ。あなたの処分だけど、殺さないから安心なさい。殺して楽にするなんて絶対にしてあげない。よぼよぼに老いさらばえて、自分のことが分からなくなるまで……飼ってあげるわ」
「!」
「まずは国民に反逆者がどんな顔をしているかを教えないと。都中を引き回した上で、あなたには素敵な監獄行きよ」
「うわああああああああ!」

 エステリナは身をよじって暴れるが、兵士たちによって引きずられていった。



 エステリナはドレスを乱暴に引き裂かれ、薄汚れた囚人服に着替えさせられた。

「い、痛い! や、やめなさい! わたくしの肌を見ていいのは、国王だけなのよぉ!」

 兵士たちはゲラゲラと笑う。

「何がおかしい! お前ごときの首などすぐにでも落とせるのよ!」
「じゃあ、落としてみろよ。あんた、いつまで王太后気取りなんだ? お前はもう罪人なんだよ、謀反人がっ!」
「無駄口を叩くな。さっさと準備を進めろ。陛下の命令だ」

 スレイの言葉に、兵士たちが背筋を伸ばし、

「お願い、助けて! お金ならいくらでもあげるからっ!」

 エステリナは必死に懇願するが、スレイは全く無関心だった。
 やがてエステリナは車輪のついた鉄の檻《おり》へ投げ込まれた。
 衣服はこれまで身につけたことがないくらい薄い生地で、風が吹くだけで鳥肌が立ち、ガクガクと震えてしまう。
 鉄の檻が馬に引かれ、街中へ出て行く。
 周囲を守る兵士たちによって、エステリナが王国を帝国に売り渡そうとした事実が喧伝される。
 民が一人、また一人と檻の周りに集まり、やがて沿道が人で埋め尽くされた。

「悪魔!」
「人でなし!」
「売国奴!」
「だ、黙りなさい! 庶民風情が、わたくしを誰だと思って……!」
「うるせえ、ババア!」

 群衆たちは石や、腐った果物や野菜を投げつけてくる。
 しかし兵士たちは、エステリナが傷つこうが、汚れようが全く気にしない。
 檻の中で、エステリナは頭をかばうようにして蹲り、耳を押さえる。
 しかしそんなことで嵐のように降りかかる罵声が、完全に聞こえなくなるということはない。

(どうしてわたくしが あぁ、これは夢よ、悪い夢だわ! わたくしがこんな不幸な目に遭っていい訳がないものぉっ! すぐに目覚めなければ……そうよ、少し眠って目を開ければ、何もかも元通りにぃぃぃぃ……)
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