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第4章
買い物
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ドアがノックされ、応える前に入ってきた人物がいた。
「Bloody roseさん、準備できましたか?」
入って来たのは、owl。
私に慣れたのか、常識がなくなってきてないか。それとも、ボス以外には、そう言う奴なんだろうか。
「owlは常識はあるか?」
「あるに決まってるじゃないですか」
「だったら、ノックした後に返事を待たずに、なぜドアを開ける」
「あー、すみません。Bloody roseさんが、俺のこと、置いて出かけてないか心配になって。まあ、仮に着替え中でも、俺が、見る前に気絶させられると思うので、大丈夫です」
全く悪びれることもなく話す。owlを、殴ってやりたい衝動に駆られる。
「Bloody roseさん。何か恐ろしいこと考えていませんか?」
「お前の常識と私に対する扱いが、普通の人とちょっとズレていると思う。1発殴って、普通の常識に戻してやろうとしている。歯を食いしばれ」
私は、目の前に拳を出す。それを見たowlが、真っ青な顔をして止めに入った。
「ちょ!ちょっと待って!Bloody roseさんに殴られたら、軽くでも絶対気絶します!買い物行けなくなりますよ!アドバイスできないです!」
人を怪力女みたいに言うな。と思いながら、拳を下げた。
「とりあえず、出かけるが、外でコードネームはまずい。私のことは、紅音と呼べ」
「分かりました。俺のことは、翼って呼んで下さい。それと、提案なんですが、外ではタメ語で、俺に対しての話し方ですが、優しく話して下さい」
「なぜ?」
「これから外に出るんですよ?今までと同じでは怖いじゃないですか」
「別に、怖がられることには、慣れてる」
「そうですね・・・」
「・・・たまには、翼の提案を受け入れる。ここで時間を潰しても、しかたないから出かける」
最初は、残念そうにしていたが、owlの提案を受け入れると、今度は嬉しそうにしている。表情がコロコロ変わって、忙しい奴だなと思いながら、ドアに向かって歩く。その後ろを付いていくowl。
誰かと買い物に行くのは久しぶりだな。真理奈と琉斗に誘われたことあるが、任務があったため、行ったことなかったな。買い物相手は、殺し屋だが。
2人で並んで歩く。
「紅音。写真立て以外にも他の店入って、買い物とか食事をしよう」
「写真立て以外に欲しい物はない。要件が終わったら、すぐ帰る」
「そんなこと言わずに。次は、いつ一緒に出かけられるか分からないから。この貴重な時間を延ばしたい」
「意味が分からない」
「じゃあ気分転換ってことで」
もう埒が明かないから、言い返さなかった。
まず、最初に向かったのは、雑貨屋。店内に入ると、様々な商品が飾ってある。
目当ての写真立てのところに行けば、デザインが様々だ。シンプルなアクリルボード。フレームだけ色があり、模様がないタイプ。フレームに模様があり、複数の写真が入れられるタイプなど。
様々な写真立てを見て思い出した。実家にも、写真立てが複数あった。私だけの単体の写真や家族写真。皆、笑顔で幸せな顔をしてた。そういえば、写真立ては、アンティークなデザインの写真立てが多かったな。全部置いてきた。実家のことは、ボスが管理してくれてる。
余計な感情が出ないように置いてきたけど・・・。お父さん・・・お母さん・・・会いたい・・・。
「・・・・ね・・・かね・・・紅音!」
隣で肩を揺さぶられ、ハッとした。
声のした方を見れば、翼が心配そうに、私を見ている。
「どうした?写真立てに何かあるのか?」
「子供の頃・・・」
「子供の頃?」
「なんでもない。色んな写真立てあるね」
「別に、写真立てじゃなくてもいい。他のにする?」
「これでいいよ」
翼は、しばらく、怪訝な顔をしていたが、何も言わなかった。
「なんで、それにした?」
翼に、アドバイスはいくつかもらったが、最終的には2面式にしたからだ。
「特別意味はないけど、1つの物で2つの写真を見れたら、思い出話が弾むかと思ったから。買ってくる」
私は、レジに並び、プレゼント用にラッピングしてもらった。
そのとき、翼は、先程の私の様子を考えていた。
「そうやって、1人で抱え込むんですね。子供のときのも、この間の任務も、他のことも、たぶん今後も・・・」
そう呟いていた言葉は、私には届かなかった。
「Bloody roseさん、準備できましたか?」
入って来たのは、owl。
私に慣れたのか、常識がなくなってきてないか。それとも、ボス以外には、そう言う奴なんだろうか。
「owlは常識はあるか?」
「あるに決まってるじゃないですか」
「だったら、ノックした後に返事を待たずに、なぜドアを開ける」
「あー、すみません。Bloody roseさんが、俺のこと、置いて出かけてないか心配になって。まあ、仮に着替え中でも、俺が、見る前に気絶させられると思うので、大丈夫です」
全く悪びれることもなく話す。owlを、殴ってやりたい衝動に駆られる。
「Bloody roseさん。何か恐ろしいこと考えていませんか?」
「お前の常識と私に対する扱いが、普通の人とちょっとズレていると思う。1発殴って、普通の常識に戻してやろうとしている。歯を食いしばれ」
私は、目の前に拳を出す。それを見たowlが、真っ青な顔をして止めに入った。
「ちょ!ちょっと待って!Bloody roseさんに殴られたら、軽くでも絶対気絶します!買い物行けなくなりますよ!アドバイスできないです!」
人を怪力女みたいに言うな。と思いながら、拳を下げた。
「とりあえず、出かけるが、外でコードネームはまずい。私のことは、紅音と呼べ」
「分かりました。俺のことは、翼って呼んで下さい。それと、提案なんですが、外ではタメ語で、俺に対しての話し方ですが、優しく話して下さい」
「なぜ?」
「これから外に出るんですよ?今までと同じでは怖いじゃないですか」
「別に、怖がられることには、慣れてる」
「そうですね・・・」
「・・・たまには、翼の提案を受け入れる。ここで時間を潰しても、しかたないから出かける」
最初は、残念そうにしていたが、owlの提案を受け入れると、今度は嬉しそうにしている。表情がコロコロ変わって、忙しい奴だなと思いながら、ドアに向かって歩く。その後ろを付いていくowl。
誰かと買い物に行くのは久しぶりだな。真理奈と琉斗に誘われたことあるが、任務があったため、行ったことなかったな。買い物相手は、殺し屋だが。
2人で並んで歩く。
「紅音。写真立て以外にも他の店入って、買い物とか食事をしよう」
「写真立て以外に欲しい物はない。要件が終わったら、すぐ帰る」
「そんなこと言わずに。次は、いつ一緒に出かけられるか分からないから。この貴重な時間を延ばしたい」
「意味が分からない」
「じゃあ気分転換ってことで」
もう埒が明かないから、言い返さなかった。
まず、最初に向かったのは、雑貨屋。店内に入ると、様々な商品が飾ってある。
目当ての写真立てのところに行けば、デザインが様々だ。シンプルなアクリルボード。フレームだけ色があり、模様がないタイプ。フレームに模様があり、複数の写真が入れられるタイプなど。
様々な写真立てを見て思い出した。実家にも、写真立てが複数あった。私だけの単体の写真や家族写真。皆、笑顔で幸せな顔をしてた。そういえば、写真立ては、アンティークなデザインの写真立てが多かったな。全部置いてきた。実家のことは、ボスが管理してくれてる。
余計な感情が出ないように置いてきたけど・・・。お父さん・・・お母さん・・・会いたい・・・。
「・・・・ね・・・かね・・・紅音!」
隣で肩を揺さぶられ、ハッとした。
声のした方を見れば、翼が心配そうに、私を見ている。
「どうした?写真立てに何かあるのか?」
「子供の頃・・・」
「子供の頃?」
「なんでもない。色んな写真立てあるね」
「別に、写真立てじゃなくてもいい。他のにする?」
「これでいいよ」
翼は、しばらく、怪訝な顔をしていたが、何も言わなかった。
「なんで、それにした?」
翼に、アドバイスはいくつかもらったが、最終的には2面式にしたからだ。
「特別意味はないけど、1つの物で2つの写真を見れたら、思い出話が弾むかと思ったから。買ってくる」
私は、レジに並び、プレゼント用にラッピングしてもらった。
そのとき、翼は、先程の私の様子を考えていた。
「そうやって、1人で抱え込むんですね。子供のときのも、この間の任務も、他のことも、たぶん今後も・・・」
そう呟いていた言葉は、私には届かなかった。
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