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お話の世界

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ブロック②

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王様はそれから、ブロックという機能について話した。

多くの人に伝えられて、王様は満足した。

これでもう何も起こらないだろう。

そう思っていたのである。

しかし‥

相談者は絶えなかった。

「ブロックされてる人が分かるから悲しい。」と‥。

その部分には諦めるしかないと伝えた。

城にいるのも大変になったので、町に出ることにした。

町を見て回ると、ブロックを紙に書いてる人がいる。

心の中で、これはいい事だと喜んだ。

王様はその人に話を聞いた。

「あぁ、王様。ありがとうございます。」

「王様のおかげで、ブロックできてます。」

「それは何よりです。」

「これで、考えが常識外れで反対のものや、気に入らないやつらを目の前から排除できます。」

王様は何も言えずにその場を後にした。


次に、実際に、行われてる場所を目にした。


一人の男が、通りすがりの一人を殴る。

やり返そうとしたら、殴られた男は捕まってしまう。

殴った男にブロックされていたのだ。

殴られた男はつぶやく。

「なんで‥理不尽じゃないか。」

「悔しかったら、お前もブロックするがいいさ。」

「けれど、それじゃあやり返せない。ただサンドバッグにされただけ‥。」

王様は不安になった。

けれど、考えの中に入れるだけで、他の場所に向かう。

今度は二人の男だった。

片方が話しかけようとしたら、ブロックされてて近付けない。

話を聞いてみると、何もしてないのにこうなったと言った。

今度はブロックした方に話を聞く。

「あいつは俺のことを嫌いに思ってるに違いない。だからブロックした。」

そう言っていた。

王様はお城に帰って悩む。

これでは悪いものが得をして、何もしてないものや、いい人が損をする世界になってしまっている。

本当は幸福に過ごせる世界にしたかったのに、これでは真逆の世界ではないか。

そして、決心した。

ブロックの機能をなくそうと。

数日後、批判があった。

「これじゃあ、考えのあわないやつを排除できないじゃないか」

「これでは悪いことをしてくるものたちを目の前からなくせない。」  

「悪意を持って関わってくるやつをいなくできない。」 

それらは全部、王様が、町で見てきたもの、聞いてきたものだった。

王様は折れない。

その町から、ブロックというものがなくなった。
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