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その言葉は己を正当化する為か、己の信念を貫く為か

悪道13

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~闘技場~

「ホントに私が勝ったらみんなを開放してくれるんだろうな」

「ああ、勝てたらな」

「お前なんかに負けるものか」

「早とちりしてもらっては困るな…」

パチン

すると男の後方から何かが飛び出てきた。

「我が名はソルジャーレッド」
「ソルジャーイエロー」
「ソルジャーブルー」
「ソルジャーグリーン」
「ソルジャーモモ」

『ファイブソルジャー』

「ふふふ、お前相手はこいつらだ」

そこには各色を象徴するようなマフラーと仮面をした男女が5人立っていた。

「さあ!ショーの始まりだ」







「こっちだ!」

私たちの目に前にはドーム型の建物が見えた。

「アレね」

「正面は警備が厚いので突破は難しい、横を流れている川を上り排水口から入るんだ」

「わかったわ」

排水口から中に入るり奥に進もうとするが…

「いたぞ!脱走犯だ!」

「やばい!ここは俺達任せて先に行け!」

「え?でも」

「大丈夫だ、闘技場はここを真っ直ぐ行ったとこだ」

続々と兵士達がやって来る。

「ここで捕まったら全てが無駄になる!」

「わかったわ、死なないでね」

「我等影の民はこの様な学校上がりの兵士達には負けん」

私は正面の通路を全力で進んだ。
正面から兵士が取り押さえに来るが、

「邪魔よ!」

「ピィー!」

ガタガタ
ごめんなさい

私は蹴散らし、カイザーは体当たり、ボックは箱の中からいろんなものを取り出し投げつけていた。
 
「あおの突き当りの扉かしら?」

突き当りの扉を開けると…

そこにはボロボロになっているシスターに武器を持ち襲い掛ろうとしている5人組が!

「させるか!ルナシャドーキック!」

「何奴だ!」

5人組の後ろから声がした、そこには青い服を着た男性と…ラフティン!

「…」

「無礼者が!我をブルー総統と知っての狼藉か!」

「ふ、我はルナシャドー…愚かなる者に鉄槌の裁きを下す者」

「お父様怖いわ」

「大丈夫だ…レッド達の兵を退けとかいう奴だな、丁度良い実験台になってもらおう、そこの奴はもう使えないからな」

「この外道が…」

私がブルー総統に睨みつけると

シュッ!

私とブルー総統の間に入るように5人組が移動した。

「我等はブルー総統が導いた正義の為に…」
「全ては未来の為…」
「悪は滅する…」
「消えなさい…悪」
「私たちが成敗する…」

口々に正義の味方の様なセリフを言っているが、目は虚ろで言葉もはっきりしていない。

「ふふふ、5人相手でどう戦うか楽しみだ」

ブルー総統が高笑いをしている。

「悪役は何時だって5体1…燃える展開ね」







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