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ロミオの純情
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“ ぴょん♪ ぴょん♪ うさぎだぴょん♪ ”
部屋に備え付けのテレビのモニターから新商品のお菓子のCMが流れてきた瞬間、
「あー!やられた!」
鷹司は頭を抱える。
「ん?何が?」
一緒にテレビを見ていた九条は、突然叫びだした鷹司に不思議そうな顔をする。
「今、世間じゃウサギブームだろ?だからウチでもウサギの形のお菓子を売ろうと新商品の開発をしてたんだけど、ミューズ製菓に先を越された」
「リンベルでもウサギのお菓子を売ればいいんじゃないの?」
九条は手元の楽譜を捲りながら鷹司に提案をすると、
「それじゃあ、ウチが真似したみたいになるじゃないか。ウチの宿敵であるミューズ製菓にそんな後塵を拝するような真似はしたくないね」
やや不満そうな顔を鷹司はする。
最近、悉く敵であるミューズ製菓に新製品を出し抜かれている気がする。
鷹司も何とか実家の商売の手助けをしたかったが、鷹司に出来る事といえば、周囲の男子高校生のお菓子に対する興味をリサーチして、新商品の開発アドバイスをするくらいだった。
「コウ、ちょっとコレ食べてみてくれないか?」
今日も部活帰りに、鷹司とコウは夕暮れの中庭のベンチに腰掛けると、鷹司は鞄からリンベルの菓子を取り出して、コウに渡す。
「ありがとうございます」
会釈をして受け取ったコウは袋を開けると、中のビスケットを取り出して口に入れる。
背筋を伸ばしてモグモグと口を動かしながら、
「美味いですよ」
とコウが言うと、鷹司は嬉しそうに頷く。
まぁ、先輩の実家の菓子を「不味い」などと面と向かって言う後輩などいないだろうが。
「他に何か意見とかあるか?」鷹司が尋ねると、
コウはビスケットのパッケージを暫くじっと眺めてから、
「商品名をこれよりも大きくしてもいいと思います。このままじゃ、商品名を覚えられない。あとは、もう少し美味しそうに見える絵を載せたらいいんじゃないでしょうか」
そう意見をする。
「ふーん、成る程ね」
コウに言われて、パッケージを改めて見ると、今のままじゃパッとしない商品が、コウのアイデアで生まれ変わるような気がしてきた。
早速、部屋に戻ってからリンベルの社長である鷹司の兄に電話をかけて、コウのアイデアを伝えると、コウの意見は直ぐに採用され、商品の売上もリニューアル後にグンと伸び、この事があってから、鷹司はよりいっそうコウを可愛いがるようになった。
気がつけば、いつもコウの姿を目で追っていた。
道場での凛と美しい袴姿のコウも人目を引いたが、学院の真っ白な学ラン姿の、キリッとしたコウも鷹司は気に入っていた。
しかし、それはあくまで、可愛い後輩といった意味の範囲で、それ以上の深い意味は持たないと鷹司は思っていた。
部屋に備え付けのテレビのモニターから新商品のお菓子のCMが流れてきた瞬間、
「あー!やられた!」
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「ん?何が?」
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「今、世間じゃウサギブームだろ?だからウチでもウサギの形のお菓子を売ろうと新商品の開発をしてたんだけど、ミューズ製菓に先を越された」
「リンベルでもウサギのお菓子を売ればいいんじゃないの?」
九条は手元の楽譜を捲りながら鷹司に提案をすると、
「それじゃあ、ウチが真似したみたいになるじゃないか。ウチの宿敵であるミューズ製菓にそんな後塵を拝するような真似はしたくないね」
やや不満そうな顔を鷹司はする。
最近、悉く敵であるミューズ製菓に新製品を出し抜かれている気がする。
鷹司も何とか実家の商売の手助けをしたかったが、鷹司に出来る事といえば、周囲の男子高校生のお菓子に対する興味をリサーチして、新商品の開発アドバイスをするくらいだった。
「コウ、ちょっとコレ食べてみてくれないか?」
今日も部活帰りに、鷹司とコウは夕暮れの中庭のベンチに腰掛けると、鷹司は鞄からリンベルの菓子を取り出して、コウに渡す。
「ありがとうございます」
会釈をして受け取ったコウは袋を開けると、中のビスケットを取り出して口に入れる。
背筋を伸ばしてモグモグと口を動かしながら、
「美味いですよ」
とコウが言うと、鷹司は嬉しそうに頷く。
まぁ、先輩の実家の菓子を「不味い」などと面と向かって言う後輩などいないだろうが。
「他に何か意見とかあるか?」鷹司が尋ねると、
コウはビスケットのパッケージを暫くじっと眺めてから、
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そう意見をする。
「ふーん、成る程ね」
コウに言われて、パッケージを改めて見ると、今のままじゃパッとしない商品が、コウのアイデアで生まれ変わるような気がしてきた。
早速、部屋に戻ってからリンベルの社長である鷹司の兄に電話をかけて、コウのアイデアを伝えると、コウの意見は直ぐに採用され、商品の売上もリニューアル後にグンと伸び、この事があってから、鷹司はよりいっそうコウを可愛いがるようになった。
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