普通の学生だった〜番外編。「吸血鬼」

かーにゅ

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親離れの練習 2

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柊二視点

「…これを柚が…ね」
柚の宝箱には何重にも魔法がかけられていた。
言霊で無意識に張ったのかもしれないけど結界までついてるよ。
これじゃあもう柚以外には開けられないな。
「…で、魔力が心配になって寝かせたと。やっと僕達の行動の意味がわかった?」
「あぁ…これは言葉を封じて当然だ。1度ちゃんと調べた方がいいな」
「そうしたいんだけど…柚は自分の力をコントロールできるわけじゃないし測定する時に使えるとは限らないんだよ」
「…そういや血液型とかは?人族の方で怪我したら多分病院連れてかれるぞ?」
「そうなんだよね…まだ調べてないんだよ…」
「この機会にやっとくか」
心配事は少しずつ減らしていったほうがいいもんね。
…柚の場合減らした量よりも増える量のが多いんだけど。
「どうする?ちゃんとしたところでやるか?俺のだと簡易的なのしか出来ないんだが…」
「向こうで受けさせるよ。泣いちゃうならその後でカフェにでもよって甘やかしてくるから」
「…物理的にも精神的にも甘そうだな」
ん?
柚の好きな甘いものたくさんあるしいいでしょ。
そういやコラボカフェ…なんてのもあるんだっけ。
席にぬいぐるみが置かれているとか。
柚の好きなキュアのは無いのかな?
DVD買ってあげてからかなり気に入って時間があればずっと見ているみたいだし。
スマホを取り出し、少し検索をかけてみた。
「…キュア…はイベント限定か。イベント…ね。人混み…大丈夫かな」
「遊園地とか行っただろ」
「人に囲まれることは無かったから。ずっと抱っこだったし」
「いい加減子離れしろや」
「無理」
こんな可愛い子を手放せと?
手放してどうなる?
一人で勝手に歩いて誘拐されるオチが見えてるからやだ。
「…あ、来月にキュアのイベントあるんだ。ちょうどいいから連れて行こうか」
「そのぐらいに病院も行けよ。一応魔族も血液型は人族と同じだし知っておいた方がいい」
「だね」
病院行ってイベント行ってカフェかな?
…泣いちゃうよね。
きっと。
怖い場所っていう認識になっちゃうかな?
ぬいぐるみ持たせようかな…。
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