普通の学生だった〜番外編。「吸血鬼」

かーにゅ

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いっぱい増えた 2

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柊二視点

「…柚どうしたの?」
「なんでもないの…」
なんでもないはずない。
柚の周りからぬいぐるみがぽこぽこ生まれてるよ。
力が暴走してる?
…心が和む暴走だな。
「…なにか悩んじゃった?」
「…なやむ?」
「うーんって考えちゃったの?」
「…にゃい」
と言いながらぽすんと頭を預けてきた。
「…誰か魔力封じのアンクレットでも持ってきてくれる?解決した方がいいと思うから」
「はい」
「柚はねんねしようね。…どうやったら消費する魔力とか分かるんだろう…他に言霊使える人とかいるわけじゃないし…というか魔力を消費しているのかも分からないのに」
柚は膝に乗せてポンポンしていたらすぐに眠ってしまった。
寝るのは早いんだよね。
起きる時は…グズることがあるけど。
「こちらでよろしいでしょうか」
「…何このデザイン」
「奥様が柚琉様の為にと」
…だよね。
柚の好きなキュア風のアンクレット。
絶対市販のやつじゃないから。
魔石を上手い具合に加工してあるけど…宝石混じってるね。
柚が好きで似合うデザインに作らせたんだろうな。
「…収まったね」
足首にアンクレットを固定した瞬間に溢れていたぬいぐるみはピタッと止まった。
「早く制御できるようになろうね」
心が和むやつなら歓迎だけど柚の命を危険に晒すようなことはゴメンだからね。
傷1つ付けてなるものか。
輸血になる自体は絶対に避けたい。
10人(+柚付きのメイド1人)の献血で足りるのかな…もっと用意した方が良かった?
とりあえず見つかった人全員連れてきたんだけど…。
「…とりあえずベッドに移動するか」
柚が安定する場所を求めてモゾモゾ動き始めちゃった。
長く寝そうだな…お昼ご飯は無理かな。
軽食とおやつ用意させようか。
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