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ぴったんこ 2
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柊二視点
「あのー…柚?」
「んー…」
「ちょっとおてて外してくれないかな…なんて」
「やぁ…」
一緒に寝たのはいい…けど。
翌朝、柚は僕の上にいてしっかりとしがみついていた。
寝ぼけて登っちゃったの?
「ねんね…」
「あぁそうだね。柚はいつもねんねしてる時間だもんね」
…でも僕には仕事が。
もう仕事諦めて柚を寝かそうかな。
「おやすみ、柚」
「…ふにゅぅ…」
…にしても雫も寝てるな…。
母娘揃っ…今僕なんて言った?
普通に柚のこと娘として扱ってなかった?
違う違う…女の子の格好が多いけど柚は男の子だ。
スタスタ。
てとてと。
ぴたっ。
ぴたっ。
「…柚?どうしてそんなについてくるの?遊ばないの?」
「…」
何も言わずに足にしがみついてきた。
抱っこして欲しかった…ってこと?
「柚?」
抱っこしても何も言わない。
「ご機嫌ななめかな?」
「…ぱぱいっしょ、する」
「今日はお外のお仕事じゃないからなるべく一緒にいるようにするよ」
「ん」
「ぱぱ、あー」
「はい、どうぞ」
『ねぇ僕は何を見せつけられてんの?急にテレビ会議にしろって…え?何これ?』
僕の目の前の机にはパソコン。
そこに移るのは魔王。
なんかリモートワークっていうのがあるらしいから強制的にやってる最中。
「ご覧の通り離れなくなっちゃった子がいるからしばらくは家にいるしかないってこと」
『全然意図が伝わってこなかったよ?親子のイチャイチャを見せつけられてるのかと思ったよ?』
「ぱぱ、なくなった」
「次の用意してもらおうね」
柚の手にしていたジュースの容器の中身はすっかり無くなってしまった。
…果物系のジュース大好きなんだよね。
自分の名前と同じゆずはあんまり好きじゃなかったみたいだけど。
『在宅でってことなら送る量増やしても大丈夫そう?』
「多少は」
『了解。手元の書類全部送るねー』
「多少って言ったんだけど?」
『その代わり外の仕事は僕と側近で行くんだから交換条件だよ』
「…わかった。魔王の印が必要なものだけ残しておくから」
『え…印渡そうと思ってたのに』
「さすがに受け取れない」
「ぱぱ…」
「んー?」
お菓子は食べさせてるしジュースはさっき別のものに変えたばっかりだよね?
遊んで欲しくなった?
「…もれちゃう…」
「…魔王、行ってくる」
『急いでやれよー』
柚はよく分かってないんだろうな。
…本来ならば淫魔は排泄なんてほとんど必要のない種族だから。
吸血鬼に変わったと言っても元の淫魔の本質は残ってるはずなんだけど…どうしたんだろ。
「…ぱぱぁ」
「大丈夫だよ」
本館にもトイレ残しておいてよかったよ…。
翔や直人はこうなること無かったし夏はかなり早くトレーニングも終わっちゃったから必要なくなったんだよね…。
「初めてなのにちゃんと我慢できるなんて柚は偉いね」
「…ふむぅ…」
もう我慢の限界かな…。
「あのー…柚?」
「んー…」
「ちょっとおてて外してくれないかな…なんて」
「やぁ…」
一緒に寝たのはいい…けど。
翌朝、柚は僕の上にいてしっかりとしがみついていた。
寝ぼけて登っちゃったの?
「ねんね…」
「あぁそうだね。柚はいつもねんねしてる時間だもんね」
…でも僕には仕事が。
もう仕事諦めて柚を寝かそうかな。
「おやすみ、柚」
「…ふにゅぅ…」
…にしても雫も寝てるな…。
母娘揃っ…今僕なんて言った?
普通に柚のこと娘として扱ってなかった?
違う違う…女の子の格好が多いけど柚は男の子だ。
スタスタ。
てとてと。
ぴたっ。
ぴたっ。
「…柚?どうしてそんなについてくるの?遊ばないの?」
「…」
何も言わずに足にしがみついてきた。
抱っこして欲しかった…ってこと?
「柚?」
抱っこしても何も言わない。
「ご機嫌ななめかな?」
「…ぱぱいっしょ、する」
「今日はお外のお仕事じゃないからなるべく一緒にいるようにするよ」
「ん」
「ぱぱ、あー」
「はい、どうぞ」
『ねぇ僕は何を見せつけられてんの?急にテレビ会議にしろって…え?何これ?』
僕の目の前の机にはパソコン。
そこに移るのは魔王。
なんかリモートワークっていうのがあるらしいから強制的にやってる最中。
「ご覧の通り離れなくなっちゃった子がいるからしばらくは家にいるしかないってこと」
『全然意図が伝わってこなかったよ?親子のイチャイチャを見せつけられてるのかと思ったよ?』
「ぱぱ、なくなった」
「次の用意してもらおうね」
柚の手にしていたジュースの容器の中身はすっかり無くなってしまった。
…果物系のジュース大好きなんだよね。
自分の名前と同じゆずはあんまり好きじゃなかったみたいだけど。
『在宅でってことなら送る量増やしても大丈夫そう?』
「多少は」
『了解。手元の書類全部送るねー』
「多少って言ったんだけど?」
『その代わり外の仕事は僕と側近で行くんだから交換条件だよ』
「…わかった。魔王の印が必要なものだけ残しておくから」
『え…印渡そうと思ってたのに』
「さすがに受け取れない」
「ぱぱ…」
「んー?」
お菓子は食べさせてるしジュースはさっき別のものに変えたばっかりだよね?
遊んで欲しくなった?
「…もれちゃう…」
「…魔王、行ってくる」
『急いでやれよー』
柚はよく分かってないんだろうな。
…本来ならば淫魔は排泄なんてほとんど必要のない種族だから。
吸血鬼に変わったと言っても元の淫魔の本質は残ってるはずなんだけど…どうしたんだろ。
「…ぱぱぁ」
「大丈夫だよ」
本館にもトイレ残しておいてよかったよ…。
翔や直人はこうなること無かったし夏はかなり早くトレーニングも終わっちゃったから必要なくなったんだよね…。
「初めてなのにちゃんと我慢できるなんて柚は偉いね」
「…ふむぅ…」
もう我慢の限界かな…。
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