普通の学生だった〜番外編｡「吸血鬼」

おひざ 2

翔視点

｢むにゅー｣
｢…柚…今日はどうしたんだ？｣
｢あのね､にぃにとあそびたいだったの｣
｢…ん？｣
あそびたいだった？
遊びたいと思ったから俺が仕事に行かないように膝に座っていると？
｢ぼくね､よーちえんこあいなの｡ままいっしょないやぁや…｣
｢そうだよな｡柚はまだ1歳なんだからそれでもいいんだぞ｣
｢でもぼく､あさ…？はねあそぶのめいどさんしかいないの｡にぃにともあそびたい｡だからね､にぃにおしごといかないで｣
｢うっ…｣
抱きついたまま満面の笑みでいかないでとかずるい｡
｢…だめ…？｣
うるうるお目目+こてん追加｡
｢…はぁ…にぃにお仕事辞めたら柚におもちゃとかお菓子とか買ってやれなくなるからお休みでいいか？｣
｢うん!!｣
1週間くらい休もう｡
同僚にその内容を念話で送っておいた｡
｢よし､あそぶか｣
｢ぼくまだごはんなのー｣
｢柚のそれは…なんだ？｣
｢もちパン｡人間の方で柚が気に入ったからって母さんが大量に買ってきたの｣
｢むにゅー｣
｢それとジュースか｡飽きないのか？それ中に何も入ってないただのもちもちのパンだろ？｣
｢…飽きないみたいだね｡昨日からおやつ含めてそればっかりだよ｣
｢夏がクッキー持って行ってもそれ食べてたの｣
｢…柚…｣
栄養思いっきり偏ってるだろ｡
｢柚､それ食べるなら野菜も食べような｣
｢や｣
｢それかジュースを野菜ジュースに｣
｢や｣
｢…柚の好きなバターコーン｣
｢たべる!!｣
｢コーンと枝豆は言われると絶対食べるよね…｣
｢柚だもん｣
柚…だからな｡