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病院食 1

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柚琉視点

「やーや!!」
「柚…ご飯食べないと元気になれないわよ?」
「おいちーないの!!」
僕は目の前に置かれたご飯に手をつけようともしなかった。
「柚、お魚は?」
「ぼくはんばーぐたべたい!!」
「…魚続きでお肉食べたくなっちゃった?でも柚の体はまだお肉食べたくないよーって言ってるんだよ。昨日おえってしちゃったでしょ?」
「お粥もダメ。スープもダメ…どうしましょうか」
美味しくないご飯はいらないの!!
いいもん!!
僕おやつ食べるもん!!
「ぱぱおやつ!!」
「ご飯食べるまでおやつはなしだよ」
「ふぇ!?」
うー…おなかすいたー…。
スプーンを持ってみたが…べちゃべちゃしたご飯は全然美味しそうじゃない。
「…家で熱出したときはどうしてたっけ」
「血しか飲んでないわよ。…柚、ママの飲む?」
「うん!!」
久しぶりにママのお手手をちゅーちゅーした。
「…これだと人間にはご飯食べてないと思われるんだけどな」
「柚は吸血鬼なんだからいいじゃない。こんな羽もしっぽもある子を誰も人間だとは思ってないわよ」
「ぷはぁ」
いっぱいごくごくするとぷはぁってしちゃうの。
あととーっても苦しい…。
「柚もういらない?」
「…もうちょっとほしー…」
「じゃあ次はパパのね」
「え…別に私のでも構わないのだけれど」
「雫が貧血になっちゃうよ」
パパの!!
差し出されたおててをちゅーってしてにこにこしながら飲んだ。
「おいちー!!」
「そりゃ良かった。パパ、柚のためにタバコもやめたから」
「たばこー?」
「体にとっても悪いものよ」
「ぱぱめんめっ!!」
「だからやめたって…」
悪いのめんめなの!!
パパもお熱いーっぱい出ちゃうよ!!
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