普通の学生だった〜番外編。「吸血鬼」

かーにゅ

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翔にぃにとれんしゅ 1

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柚琉視点

パパが新しいお洋服くれたの!!
お仕事の服なんだって。
ふわふわひらひらで僕の大好きなやつ!!
「柚のサイズは大丈夫そうだね。あと数ヶ月同じ体型を保っていられるかだけど」
「大丈夫じゃないか?柚だし」
「柚だもんね。そこの心配はいっか。ダンスの方はできた?」
「基礎の基礎は出来るようになったからステップ3に進ませたところ」
むー。
ぴょんぴょんできない。
「しょーにぃに。ぴょんぴょんするのどうやるの?」
「ぴょんぴょん…?」
僕は停止されたテレビを指さした。
あの人いっぱい飛んでるの。
でも僕ちょっとしか飛べないの。
「あぁ…ステージに出る瞬間のあれか」
「いや…柚の初ステージそこまでのやつじゃないんだけど。アレ危ないし」
「ぴょんぴょんしない?」
「しないよ」
パパは近くにあった紙に僕が出るステージを書いてくれた。
「ショッピングモールの中のこのくらいの大きさのステージだよ。あまり大きいステージでも柚みたいな小さい子は見えなくなっちゃうし最初はこのくらいかな」
「ほへぇ…」
僕がここに出るんだ。
みんな見てくれるかな?
パパは僕の事見て!!ってやってればいいって言ってくれたもん。
「翔、魅了の方は?」
「薄くかけるだけにとどまってる。一瞬視線を集める程度だな」
「まぁその程度ならいいか」
「にゅ?みてみてしたのー。ぼくじょーず?じょーず?」
「上手だよ」
えへへ。
じゃあねもっと見て見てするの!!
みんなにいーっぱいみてもらっていーっぱい可愛いって言って欲しいの!!
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