普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です。帰らせて。

かーにゅ

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幼児編

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「…だっこ」
「柚琉様にしては珍しいですね…やっと甘えることに慣れてくださいましたか?」
いや、そうじゃないけど…転ぶの怖いから。
僕は階段の前で樹くんに抱っこをせがんだ。
そして抱っこされて階段を降りてリビングに入るとみんなにびっくりされた。
「どうしたの!?どっか体調悪い!?」
「んにゅ。ちがうの」
「夢見が悪かったようです」
「…また悪夢?…なんか対策しないとな」
「柚、じゃあ兄さんにも抱っこさせてくれるか?」
「や」
だってもう階段降りたし抱っこされる意味ないから。
僕は樹くんにおろしてもらい、ソファーによじ登った。
「げんきなったから…がっこういけりゅよ?」
くそぅ。
ちゃんと喋れたと思ったら…ちょっとダメだった。
「…そうだね。でも制服に着替えたりとか朝ごはん食べてたら時間あるかな?」
「…あさごはんぬく!!」
「「「「それはダメ(だ)!!」」」」
…夏にまで言われちゃった。
「…樹。柚を制服に着替えさせて。朝ごはんは時間なかったら車の中で」
「かしこまりました。柚琉様、こちらへ」
樹くんは空き部屋に僕を連れていき、そこですぐに着替えさせてくれた。
…5分もかからなかった。
「もう少しは時間がありそうですね。朝ごはん食べていきますか」
「うん!!」
鞄は既に樹くんが持ってました。
…帽子も。
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