普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です｡帰らせて｡

中学生編

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｢柚琉様､午後は体育ですので見学いたしましょうね｣
｢え～僕もやりたい…｣
｢……走れますか？50メートル走ですけど…｣
走れない｡
2､3mで体力尽きるよ｡
入学式前まで寝てばっかだったからね!!
おかげで体調はちょっとだけ良くなった!!
頭痛いけどもっ!!
｢柚琉様が参加できそうなのは夏のプールですね｣
｢プール！？やったぁ!!｣
｢ただし浮き輪付きですよ｡ゴーグルも｡充血するでしょう？｣
入ったことないもん｡
わかんないよ｡
泳げるかどうかも｡
｢Ωとその他では泳ぐプールが違います｡大体中学辺りから体格に差が出始めるのでどちらかに合わせると片方が辛いんですよ｣
なるほど｡
Ωに合わせると水位が低くてβ､αが泳げない｡
逆にβやαに合わせるとΩが溺れる｡
｢Ω用は浅く柚琉様でも足がつくとは思いますが念の為です｣
あ!!
今のどういう意味！？
柚琉様でもって何？
僕はそんなにちっちゃくないぞー!!
未だにΩの中で1番ちっちゃいけども!!
｢春のうちは体力測定が多いので柚琉様には参加できませんね｡握力ぐらいですか？｣
はいはーい｡
樹くーん｡
病院で測った握力7でしたけどー？
鉛筆握れてる？ってめちゃくちゃ心配されましたけどー？
…父さんが持ち方のぐにぐにしたゴム製のもの付けてくれたから持ちやすくなった。
そしたら樹くんがそれをさらに改良して手から落ちないようにしてくれたの｡
…たまに落としちゃうんだよね｡
そうするともう一度握り直すの大変だし｡
｢…ボール投げもありますけど…｣
それはやったことない｡
でも多分飛ばないよ？
｢……結果には期待しません｣
何故！？と言いたいけど理解できるからお口チャックします…｡