普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です｡帰らせて｡

中学生編

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｢けふっ…｣
いっぱい食べた…｡
クロワッサンに蜂蜜って合うんだね…｡
あとさ…ずっと思ってたんだけど…｡
｢ここどこ？｣
｢年1回の家族会合のための別荘？｣
…金持ちやだ｡
いや僕が金持ちのおうちに生まれちゃったんだけど｡
｢一族全員集まることってなってるけど柚は無理しなくていいからね｡体調悪くなったらすぐさがろう？｣
｢…ダメでしょ｣
｢当主…えっと柚のお祖父様から許可を貰ってるからいいんだよ｣
…おじいちゃん､優しいのか酷いのかどっちかにして｡
｢さて､着替えようか｣
｢ん～？｣
…これ着替えた服じゃないの？
｢柚寝てたからお洋服にシワがついちゃったでしょ？だから着替えるんだよ｡一族が集まる時は皆正装しないといけないからね｡本来なら学生の正装は制服なんだけど…中学までは自由なんだよね｣
｢なんで？｣
｢さぁ？一応制服も持ってきてるからそれに着替えようか｡…柚のスーツあと3着は作っておかないといけなかったね｡ごめんね､父さんの配慮が足りなくて｣
ううん､それ絶対多いからいらない｡
採寸疲れるもん｡
終わるとどうしても倒れちゃうから樹くんも凄くやりたくなさそうだよ？
毎回『すみません｡採寸は慣れていないので時間がかかってしまいますが…』って言うもん｡
……あれ？
採寸してないのに僕のお洋服どうやって作ってたの？
あれれ？