普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です｡帰らせて｡

中学生編

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｢んーみゃー!!｣
やっと退院っ!!
だけど僕はまだ歩けないし樹くんとおうちに帰ってからも歩行練習です…くすん｡
1週間も眠ってなかったのに｡
寝てたのは1日だけなのに｡
｢柚嬉しそうだね｣
｢だっておうち帰れるもんっ!!｣
あ､そうそう｡
あの嘔吐事件(樹くんがそう言ってたの)の原因はね､色んなご飯にちょっとずつ混ぜられてた薬なんだって｡
吐き気を催す薬､下剤､あと僕が口をつけなかったものには発熱や発疹､すぐに治療を始めないと最悪の場合死に至るものもあったんだって｡
…途中で吐き出してよかった｡
｢ごめんね｡病院も安心できない場所になっちゃったね｣
｢ううん｡だいじょーぶ!!｣
ご飯味薄いからあんまり食べたくなかったもん｡
おうち帰ったらね､おやついっぱい食べるの!!
それでね､リゾットとかハンバーグとかオムライスとかっ!!
いっぱい作ってもらっていっぱい食べる!!
｢柚､おいで｣
腕を広げた父さんに僕は飛びついた｡
｢こらこら｡まだ安静にしてなさいって言われたよね？｣
｢ちょっと動くくらいならいいって言ってたもん｡運動して体力戻してねって｣
｢これからも経過観察で何度かここに来なきゃ行けないけど大人しくできるよね？｣
｢うん!!｣
もう手術しないでしょ？
けーかかんさつ？って採血する？
変な機械にスキャンされるやつは？
あれ嫌い｡
なんか…ムズムズするし怖い｡