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選択編
柚の死亡ルート 10
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椎名視点
「…は?」
「ですから…さっき運び込まれた救急患者。どうやら柚琉くんのようです」
「いや今さっき出ていって…」
「病院を出てすぐの交差点で事故にあったようで…樹さんは骨折や打撲が酷いですが命に別状はなく柚琉くんと柚琉くんのお母さんが危険な状態らしいです」
「…なんでそんな情報早いの?」
「秘密です」
…柚琉くんが…。
「2人の状態は?」
「詳しいことは分かりませんが2人とも意識不明でお母さんの方は内臓損傷で柚琉くんは肋骨が折れて肺に刺さり心臓にも1ミリほど到達しているようです」
「うん。十分詳しいよ?」
…心臓か。
この間移植手術したばかりなのに…。
「…こっちにはまだ回ってきませんからね。早くICUにでも入れば状態の確認も出来るのに」
「君にとって柚琉くんはなんなの?」
「先生何言ってるんですか?柚琉くんはこの病院全員の癒しですけど?」
…いつの間にそんなことになってたんだ。
まぁトイレ行く度に迷子になって歩き回る柚琉くんなら有り得るか。
「柚は!?」
「柊二ー。お前なんでここ入ってこられた。ここ診察室じゃないぞ?休憩室だぞ?関係者以外立ち入り禁止…」
「ここの責任者僕だけど?」
「…そうでしたね。名義上はあなたでしたね」
だから僕がここに配属されてるんだった。
「…柚はどこ」
「まだ手術中。手術室はあっ……もういないし」
…行動が早すぎる。
柊二視点
「柚!!」
「…旦那様」
「…樹だけ?…雫と柚は?」
「奥様は既にICUの方へ。柚琉様は…」
…まだ中に?
「…なん…で柚だけ…」
「…心臓手術をした際、しばらく安静にと言われていた理由の一つである手術痕のところにちょうど肋骨が刺さってしまったようで…」
そのまま傷ごと開いたってこと?
その数時間後、柚は…帰らぬ人となって出てきた。
直人視点
数日後…
「かーしゃ。なんでないてるの?」
「…」
「…とーしゃ?にーしゃもなんでうごかないの?」
僕は夏を抱きしめた。
「ふぇ?」
「夏。柚は…帰ってこなくなっちゃったんだ」
「んにゅ?ゆずどこいるの?」
「…遠くに行っちゃったんだよ」
「とーく?いつかえってくる?」
「…」
「かえってくるよね?」
「…」
「なつがいけばいーの?」
「…夏。ダメだよ」
「どーして?」
…幼い夏にはまだ理解できない。
葬式には…連れていかなかった。
慣れない環境で分からないことばかり。
そんな環境にいれば夏でも熱を出してしまう。
「なんでゆずのおしゃしんあしょこにあるの?いつもないよ?」
「…夏。あっちで遊んでおいで」
「やだ。いっしょにあしょぼ?」
「…ごめんね」
今は遊ぶ気分にはなれない。
柚視点
「思っていたよりみんな弱っちゃった。ねぇ神様」
「いやだからごめんって!!お供えされてたパフェ食べたらお腹壊したんだって!!」
「そりゃ外に放置されてたパフェなんて食べるからだよ」
「よそ見した時に死ぬとは思わないしー?たかが数分だと思ったらいきなりこっちに来てたし」
「僕だって驚いたよ。消滅するって言われてたのに来たのここだしあそこの女の子が神様はトイレの神様になりましたって言ってたし」
「ちょっとエマ!?」
「…訂正しておきますが私は女の子ではないですよ?天使に性別などありません」
「「え…」」
「なんで神様まで驚いてるんですか。前にも言ったじゃないですか」
「…いや…ノリで?へぶっ」
「神様!?」
「大丈夫です。峰打ちです」
「あーうん…神核まであと数ミリだったよ…確かに峰打ちだ…うぐふ」
「神様ー!!」
「大丈夫です。仕事終わるまで死なせません」
「ごふっ」
「なんかとどめ刺されてない!?ねぇ!!」
「…は?」
「ですから…さっき運び込まれた救急患者。どうやら柚琉くんのようです」
「いや今さっき出ていって…」
「病院を出てすぐの交差点で事故にあったようで…樹さんは骨折や打撲が酷いですが命に別状はなく柚琉くんと柚琉くんのお母さんが危険な状態らしいです」
「…なんでそんな情報早いの?」
「秘密です」
…柚琉くんが…。
「2人の状態は?」
「詳しいことは分かりませんが2人とも意識不明でお母さんの方は内臓損傷で柚琉くんは肋骨が折れて肺に刺さり心臓にも1ミリほど到達しているようです」
「うん。十分詳しいよ?」
…心臓か。
この間移植手術したばかりなのに…。
「…こっちにはまだ回ってきませんからね。早くICUにでも入れば状態の確認も出来るのに」
「君にとって柚琉くんはなんなの?」
「先生何言ってるんですか?柚琉くんはこの病院全員の癒しですけど?」
…いつの間にそんなことになってたんだ。
まぁトイレ行く度に迷子になって歩き回る柚琉くんなら有り得るか。
「柚は!?」
「柊二ー。お前なんでここ入ってこられた。ここ診察室じゃないぞ?休憩室だぞ?関係者以外立ち入り禁止…」
「ここの責任者僕だけど?」
「…そうでしたね。名義上はあなたでしたね」
だから僕がここに配属されてるんだった。
「…柚はどこ」
「まだ手術中。手術室はあっ……もういないし」
…行動が早すぎる。
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「柚!!」
「…旦那様」
「…樹だけ?…雫と柚は?」
「奥様は既にICUの方へ。柚琉様は…」
…まだ中に?
「…なん…で柚だけ…」
「…心臓手術をした際、しばらく安静にと言われていた理由の一つである手術痕のところにちょうど肋骨が刺さってしまったようで…」
そのまま傷ごと開いたってこと?
その数時間後、柚は…帰らぬ人となって出てきた。
直人視点
数日後…
「かーしゃ。なんでないてるの?」
「…」
「…とーしゃ?にーしゃもなんでうごかないの?」
僕は夏を抱きしめた。
「ふぇ?」
「夏。柚は…帰ってこなくなっちゃったんだ」
「んにゅ?ゆずどこいるの?」
「…遠くに行っちゃったんだよ」
「とーく?いつかえってくる?」
「…」
「かえってくるよね?」
「…」
「なつがいけばいーの?」
「…夏。ダメだよ」
「どーして?」
…幼い夏にはまだ理解できない。
葬式には…連れていかなかった。
慣れない環境で分からないことばかり。
そんな環境にいれば夏でも熱を出してしまう。
「なんでゆずのおしゃしんあしょこにあるの?いつもないよ?」
「…夏。あっちで遊んでおいで」
「やだ。いっしょにあしょぼ?」
「…ごめんね」
今は遊ぶ気分にはなれない。
柚視点
「思っていたよりみんな弱っちゃった。ねぇ神様」
「いやだからごめんって!!お供えされてたパフェ食べたらお腹壊したんだって!!」
「そりゃ外に放置されてたパフェなんて食べるからだよ」
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「僕だって驚いたよ。消滅するって言われてたのに来たのここだしあそこの女の子が神様はトイレの神様になりましたって言ってたし」
「ちょっとエマ!?」
「…訂正しておきますが私は女の子ではないですよ?天使に性別などありません」
「「え…」」
「なんで神様まで驚いてるんですか。前にも言ったじゃないですか」
「…いや…ノリで?へぶっ」
「神様!?」
「大丈夫です。峰打ちです」
「あーうん…神核まであと数ミリだったよ…確かに峰打ちだ…うぐふ」
「神様ー!!」
「大丈夫です。仕事終わるまで死なせません」
「ごふっ」
「なんかとどめ刺されてない!?ねぇ!!」
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