普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です。帰らせて。

かーにゅ

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選択編

直人 番編2

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雷斗視点

「おっはようございまーす!!」
「おはようございます。雷斗さん」
「ライ、腰大丈夫なのか?」
「問題なしっ!!」
いや待って。
普通に話してたけどなんでレンにまで伝わってんの?
え?
直人そこまで連絡したの?
「…というか…運命の番って本当に見つかるんだな」
「だよな~」
「しかも俺達の大スポンサーが…」
「そうそう」
「何?僕の話?」
「そうそ……はぁ!?」
椅子を倒しながら勢いよく後ろを振り向くと直人がいた。
「僕もいるもん!!」
「あ、柚おはよ。平日だけど学校はどうしたんだ?」
「おやすみっ!!」
「違うでしょ。柚が頭痛いっていうから休ませたの。…ほんとに平気?」
「もう治ったもん」
なるほど、仮病でズル休みか。
俺もよくやったな。
「初めまして。ライとユニット組んでるレンって言います。…柚くん?」
「柚琉だもん!!」
「柚琉くんか。お菓子食べる?」
「お菓子っ!!」
柚はレンのお菓子という言葉につられてついていった。
え?
簡単に誘拐されね?
「…あとで言い聞かせないと」
「で?直人はなんでここにいるんだ?」
「ライに会いたくなったから」
「嘘だろ」
「嘘だよ。本当は元々仕事で事務所の人と顔合わせしないといけなかったんだよね。そしたらライがテレビの収録でいないって言うから」
なるほど。
「それで弟連れてくんなや!!あんな可愛い子すぐスカウトされんぞ!?」
「大丈夫。声掛けたやつから一生表に出られないようにするから」
…うぇ?
「本当はライにも同じ対応したいんだけど…一応アイドルだしね。引退したらすぐ囲うけど。ねぇ早く引退しないの?」
「しねぇよ。…囲うな」
「え、やだ」
「え、やだ。じゃねぇよ!!あのいい子な弟を見習えや!!」
「もぐもぐ」
「ライ…どうしよう。この子かわいい。お持ち帰りしたい」
「やめろ!!」
…いやなんでレンはそんなお菓子持ってんだよ。
何故数分の間に柚の前にお菓子の山ができてる?
「柚たくさんお菓子もらえて嬉しいね」
「むいっ!!」
「…直人さん」
「ダメ」
「…この子くださいよ…こんな癒しが欲しい」
「柚は家から出す気ないから」
「「「え」」」
いやなんで柚まで驚いてんの?
「え…?僕…お仕事出来る…よね?」
「うん。大丈夫だよ」
「よかっ「柚はおうちでゆっくりしてることがお仕事だから」
…弟くん泣くぞ?
うるうるしてぷるぷるしてるけど?
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