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選択編
足枷part2
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樹視点
「…柚また篭っちゃった?」
「えぇ…」
「今夜で何回目だっけ」
「…6回目です。急に巣作り(仮)を始めたのは一昨日ですが昼間にも2回ほど作っていたので」
「…はぁ…そろそろ様子見ないとまずいな…」
一昨日。
そう…一昨日から様子がおかしくなった。
嫌いな野菜も食べるようになったし夜寝る時の絵本もいらないと言うようになったし服は時間かかるけど1人で着るようになったし。
…あれ?
これよく考えたらただ成長してるだけだ。
いやそうじゃなくて。
直人様の抱っこを拒否するようになったりおやつを食べなくなった。
「…明日病院行ってみるか…一応専門家のところで話聞いた方がいいだろうし」
「椎名様に連絡しておきますね」
「よろしく頼むよ」
柚視点
「柚、柚起きて」
「ふにゅぅ…まだ…まだねるぅ…」
「別にいつも通りに見えるけどな」
…ふぇ!?
先生の声した!!
僕は飛び起きた。
「ふぇ…?病院…?」
「ん、おはよ。柚琉くん。唐突だけど…最近変わったことしたかな?」
…なんか話が進んでいる…?
僕はなんでここにいるのか聞きたかったんだけど…。
「…何もしてないよ?」
「本人自覚なし…じゃあ巣作りは?」
「巣作りじゃないもん!!」
「じゃあ何?」
「ふぇ?…ぼくのおーち?」
「おうち…ね。なんでそれ作るの?」
「安心するから!!」
他の場所にもいっぱい好きなところあるけど大好きなぬいぐるみに囲まれてる方が安心するもん。
ふわふわぬくぬくだもん。
…たまに僕の頭近くにあるぬいぐるみさんが僕のヨダレで濡れてるけど。
樹くんがすぐ洗ってくれるんだけど…ごめんねアルパカさん…。
「…柚、ごめんね。父さんは先生みたいに誤魔化しながらとか聞けないから普通に言うよ。…柚、父さん達のこと避けてるよね?遠慮してるよね?」
「…ふぇ」
…バレた?
僕…捨てられないようにいい子になろうと思って…。
みんなと一緒にいると甘やかされちゃうから…。
「父さん達何度も言ってるよね?柚の仕事は甘やかされることなの。遠慮とかいらないから」
「で…でも…みんな疲れてる時に…僕…寂しくなっちゃって…」
「そういう時でもワガママ言っていいから。可能な限り会社も休むから」
「いや社長が簡単に休む言うなよ」
…やっぱり父さんは…しゃちょーさんだから…。
「…椎名、無駄な事言うな」
「分かった。もう何も言わないから。…精神安定剤…は処方するよりもそっちで用意してもらう方がいいかな。もうそろそろ学校終わる時間だよね?精神安定剤呼べるよね?」
「…あぁ」
…ふにゅ?
「ゆずー!!ただいまっ!!」
「おかえり。夏」
「しばらくは夏羽くんと一緒にいた方がいいかもね。今はまだいいけど自傷行為とか走らないように注意しておいて」
「柚琉様の部屋から全ての刃物を撤去致しましたので大丈夫です」
「…全て?」
「はい」
…え?
僕の…僕のはさみ…。
コンパスとか…カッターとかは…?
工作…できない?
「…縄系も…」
「縄やロープは元からありませんしカーテンや天蓋は柚琉様には外せません。布を引き裂くほどの力もないのでそこは心配いらないかと」
「…うん…そうだったね。樹くんがいれば何もいらないや。樹くんも近くについててあげてね」
「はい。もちろんです」
ふぇ…?
もしかして…僕の1人の時間なくなった…?
ちょ…ちょっと不安になってただけなんだよ…?
え?
「柚」
「なぁに?」
「…しばらく誰かと一緒寝ようね」
夜まで1人じゃなくなった!!
「…柚また篭っちゃった?」
「えぇ…」
「今夜で何回目だっけ」
「…6回目です。急に巣作り(仮)を始めたのは一昨日ですが昼間にも2回ほど作っていたので」
「…はぁ…そろそろ様子見ないとまずいな…」
一昨日。
そう…一昨日から様子がおかしくなった。
嫌いな野菜も食べるようになったし夜寝る時の絵本もいらないと言うようになったし服は時間かかるけど1人で着るようになったし。
…あれ?
これよく考えたらただ成長してるだけだ。
いやそうじゃなくて。
直人様の抱っこを拒否するようになったりおやつを食べなくなった。
「…明日病院行ってみるか…一応専門家のところで話聞いた方がいいだろうし」
「椎名様に連絡しておきますね」
「よろしく頼むよ」
柚視点
「柚、柚起きて」
「ふにゅぅ…まだ…まだねるぅ…」
「別にいつも通りに見えるけどな」
…ふぇ!?
先生の声した!!
僕は飛び起きた。
「ふぇ…?病院…?」
「ん、おはよ。柚琉くん。唐突だけど…最近変わったことしたかな?」
…なんか話が進んでいる…?
僕はなんでここにいるのか聞きたかったんだけど…。
「…何もしてないよ?」
「本人自覚なし…じゃあ巣作りは?」
「巣作りじゃないもん!!」
「じゃあ何?」
「ふぇ?…ぼくのおーち?」
「おうち…ね。なんでそれ作るの?」
「安心するから!!」
他の場所にもいっぱい好きなところあるけど大好きなぬいぐるみに囲まれてる方が安心するもん。
ふわふわぬくぬくだもん。
…たまに僕の頭近くにあるぬいぐるみさんが僕のヨダレで濡れてるけど。
樹くんがすぐ洗ってくれるんだけど…ごめんねアルパカさん…。
「…柚、ごめんね。父さんは先生みたいに誤魔化しながらとか聞けないから普通に言うよ。…柚、父さん達のこと避けてるよね?遠慮してるよね?」
「…ふぇ」
…バレた?
僕…捨てられないようにいい子になろうと思って…。
みんなと一緒にいると甘やかされちゃうから…。
「父さん達何度も言ってるよね?柚の仕事は甘やかされることなの。遠慮とかいらないから」
「で…でも…みんな疲れてる時に…僕…寂しくなっちゃって…」
「そういう時でもワガママ言っていいから。可能な限り会社も休むから」
「いや社長が簡単に休む言うなよ」
…やっぱり父さんは…しゃちょーさんだから…。
「…椎名、無駄な事言うな」
「分かった。もう何も言わないから。…精神安定剤…は処方するよりもそっちで用意してもらう方がいいかな。もうそろそろ学校終わる時間だよね?精神安定剤呼べるよね?」
「…あぁ」
…ふにゅ?
「ゆずー!!ただいまっ!!」
「おかえり。夏」
「しばらくは夏羽くんと一緒にいた方がいいかもね。今はまだいいけど自傷行為とか走らないように注意しておいて」
「柚琉様の部屋から全ての刃物を撤去致しましたので大丈夫です」
「…全て?」
「はい」
…え?
僕の…僕のはさみ…。
コンパスとか…カッターとかは…?
工作…できない?
「…縄系も…」
「縄やロープは元からありませんしカーテンや天蓋は柚琉様には外せません。布を引き裂くほどの力もないのでそこは心配いらないかと」
「…うん…そうだったね。樹くんがいれば何もいらないや。樹くんも近くについててあげてね」
「はい。もちろんです」
ふぇ…?
もしかして…僕の1人の時間なくなった…?
ちょ…ちょっと不安になってただけなんだよ…?
え?
「柚」
「なぁに?」
「…しばらく誰かと一緒寝ようね」
夜まで1人じゃなくなった!!
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