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不運な幸運
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それから、数週間が経った頃だった。
フリードマンの店をマックスが訪れた。
「これはマックス様、ようこそおいで下さいました。」
「おいっ!フリードマン!
あの石…暗闇に眠る星は、本当にリュタンの宝石なんだろうな?!
本当はおかしな石じゃないのか!」
「どういうことでございますか?」
興奮した様子のマックスを奥の応接室に通し、お茶をすすめながらフリードマンは話を聞き出した。
なんでも、あの石をペンダントに加工しようとした所、職人が次から次に原因不明の病に倒れたというのだ。
「それだけじゃない。
なんていうのか…あの石を部屋に置いて眠ると、なんともいえない薄気味の悪い感覚を感じるのだ。
誰かが傍にいるような…何かを訴えかけてるような…
胸を圧迫されるようなとても気味の悪いものだ。
あれは、もしかしたら曰く付きの宝石なのではないのか?」
「滅相もございません!
うちではそんな気味の悪い宝石は扱ってはおりません。
ただ…リュタンは人間とは違うものですから、宝石にも何か特別な力が備わっているのかもしれません。
それに、もしかしたらリュタンの宝石は傷付けてはいけないものなのかもしれませんな。」
「なら、なぜ先にそう言わん!」
「申し訳ありません。
ですが、私も宝石商になって長いですが、リュタンの宝石は見るのも触るのもこれが初めてで…
詳しいことがわからなかったのです。
なんせあれはとても珍しいものですから…
おそらく、この大陸でもリュタンの宝石を持ってらっしゃるのはマックス様だけなのではないかと…」
「……まぁ、それはそうだが…」
「とにかく、呪いがかかっているとかそういったものではありませんので、その点はご安心下さい。
ただ、加工はおやめになった方が良いかもしれませんね。」
「……そうだな。
フリードマン、取り乱してすまなかったな。」
マックスは、フリードマンの話に納得したのか、やっと落ちつきを取り戻し店を後にした。
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それから、数週間が経った頃だった。
フリードマンの店をマックスが訪れた。
「これはマックス様、ようこそおいで下さいました。」
「おいっ!フリードマン!
あの石…暗闇に眠る星は、本当にリュタンの宝石なんだろうな?!
本当はおかしな石じゃないのか!」
「どういうことでございますか?」
興奮した様子のマックスを奥の応接室に通し、お茶をすすめながらフリードマンは話を聞き出した。
なんでも、あの石をペンダントに加工しようとした所、職人が次から次に原因不明の病に倒れたというのだ。
「それだけじゃない。
なんていうのか…あの石を部屋に置いて眠ると、なんともいえない薄気味の悪い感覚を感じるのだ。
誰かが傍にいるような…何かを訴えかけてるような…
胸を圧迫されるようなとても気味の悪いものだ。
あれは、もしかしたら曰く付きの宝石なのではないのか?」
「滅相もございません!
うちではそんな気味の悪い宝石は扱ってはおりません。
ただ…リュタンは人間とは違うものですから、宝石にも何か特別な力が備わっているのかもしれません。
それに、もしかしたらリュタンの宝石は傷付けてはいけないものなのかもしれませんな。」
「なら、なぜ先にそう言わん!」
「申し訳ありません。
ですが、私も宝石商になって長いですが、リュタンの宝石は見るのも触るのもこれが初めてで…
詳しいことがわからなかったのです。
なんせあれはとても珍しいものですから…
おそらく、この大陸でもリュタンの宝石を持ってらっしゃるのはマックス様だけなのではないかと…」
「……まぁ、それはそうだが…」
「とにかく、呪いがかかっているとかそういったものではありませんので、その点はご安心下さい。
ただ、加工はおやめになった方が良いかもしれませんね。」
「……そうだな。
フリードマン、取り乱してすまなかったな。」
マックスは、フリードマンの話に納得したのか、やっと落ちつきを取り戻し店を後にした。
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